表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の聖印  作者: 味こんぶ
2/2

ーアスカの里ー

短め投稿で読みにくいと思います。

申し訳無い。

≪アスカの里≫


ティアーズ北半球の最大の大陸『ワルド』。

その中央に位置するのはフルブラント皇国『王都リーガル』。

王都リーガルから東の街道を南下して行くと、白い浜辺が広がっていた。そこから街道を離れ西に少し行った先にアスカの里はあった。


里の子供達が数人、何かを追いかけて走り回っている。


「捕まえた!」


網の中にいるのは1つ目の生物だ。2本の楕円の耳のような物をつけた丸い形をしている。


「いたずらしたら駄目なんじゃなかったか?」


「でも弱っちいし、大丈夫だよ」


「ルディオスも見てみろよ」


呼ばれておそるおそるルディオスもその生物を覗いてみると、それは真っ直ぐに大きな目でこちらを見ている。


(あれ?目の中に何か・・・)


建物のような陰が見える気がした。

もっと良く見ようと身を乗り出す。


「こら!ムルムルにいたずらしてはいかん!」


里長のバレ・アスカが杖を振りかざして走って来ていた。


「やば!逃げろー!」


全員が逃げ出す中でルディオスだけはムルムルの瞳を見つめたまま動かなかった。


ガツン!と杖で一撃食らって見上げる。


「ダメじゃとあれほど言っているだろう?ルディオス・パージ」


叩かれた頭を撫でながらルディオスはムルムルを網から出した。


「でもばあちゃん」


「なんじゃ」


「あいつの目の中に何か映ってたんだよ」


ルディオスがそれを伝えると里長の顔色が険しいものに変わった。


「ルディオス・パージ。それは誰にも言ってはならんぞ」


何故か聞こうとしたが、一睨みされてしまった。聞いてはいけない何かがあるのだろう。


仕方無く家に戻る事にした。





「ただいま」


静かな部屋にルディオスの声が響いた。


この家にはルディオスしかいない。


小さな台所と1人用のテーブルと椅子、左側の窓のある1面以外には本棚。床には無造作に本が積まれていた。

ゆるく湾曲した階段の先にはベッドが1つあるだけ、 元は父方の祖父が昔住んでいたのだがルディオスが譲り受けた。


ルディオスにはエリスという妹がいる。


妹は両親と暮らしている。

仲が悪いから別々に暮らしている訳ではない。


妹は巫女になる候補なのだ。

巫女になるには決め事がある。

兄妹であっても異性が側にいる事は良くないと、里に降りて来る神官達に言われていた。

勿論 父親も例外では無いので、隣に家を建てて暮らしていた。


巫女として選ばれたら一生安泰、家族も遊んで暮らせると言う。


ただし、選ばれてしまえば西の崖の上の神殿に連れて行かれて、年1回の祭りでしか会えなくなる。

神殿騎士になれば会えるが、かなり難しい試練を受けて認められる必要があった。

こちらも巫女と同様に安泰の職である。


ルディオスはどちらかと言うと冒険者になって世界を駆け巡りたいのだが、親だけでは無く里の全ての大人から反対されていた。


そんな中でエリスだけは賛成してくれている。


明日はエリスの誕生日。

青い石を綺麗な楕円にして、銀糸で編んだ飾り紐に幾つかの飾りを混ぜて腕輪を作った。


ルディオスは丁寧に木箱に入れると枕元に置いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ