はちみついろ
春の記憶 はちみつ色の 瞳に浮かぶ
色づく僕と 街路樹の影
状況
僕と君は街中の待ち合わせ場所で二人立っていた。今日はこれで君とお別れかと思うと心が痛む。どうしてかわからないけど君と離れたくない。先日読んだ悲恋小説のせいだろうか。君が他の男の下に行ってしまうのではという不安がこころで蠢いている。
「どうしたの?」
そう心配してくれて問いかけた君の目には顔を赤らめている僕の姿と店先のガラスケースに反射している街路樹だけが映っている。
その暖かくまっすぐな目を見ているとどうしてか安心をさせられる。その瞳がわたしはあなただけに恋していると言っているような気がする。僕もだよ。君が大好きだ。
春の記憶の"春"は季節ではなく青春や暖かいという意味を込めています。はちみついろは甘く時には苦い蜂蜜と恋愛を掛けているつもりです。