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2.雨とダウジング


 複数の木々が絡まった巨木は何抱えもある太さだった。種々の枝の葉が広々とした木陰を投げかけて地面を強い日差しから守っている。


 現世喰を倒した際に吹き広がった風は生命力を含んだものだったらしく、谷の方々に草の芽が顔を出したが、多くは日差しと乾燥にやられ、萎れて枯れた。しかし大木周辺は根元から湧き出した水と木陰によって生き延びた。

 草もあるが、いくらかは苗木もあるらしく、アクナバサクたちはそれらを大事に育てて、別の場所に移植する事を考えている。


 かくして巨木の周辺の緑が復活したが、根元から流れ出て来る水の量は少なく、また離れた場所では地面が乾燥している事もあって、すぐに地面に吸い込まれて消えてしまう。


 アクナバサクはひとまず水が溜まる様に地面を掘り下げて、簡単な池を作った。

 簡単な、といっても中々の広さである。頭上に枝葉がかぶさって陰になっているのもあって、池の辺りは乾燥が遅れ、少しずつ水が溜まっている様に思われた。


 夜になり、月が上っている。アクナバサクはひんやりした風に吹かれながら、まだ砂色ばかりの谷を見下ろして腕組みした。


「さて、次なる作業はあちこちに木を植えて森、ひいては谷川を復活させる事なんだが」

「はあ」

「わたし植樹とかやった事ないんだよね。具体的にはどうするのがいいかな? 適当に植えて育つものなのかしらん?」

「最初は王様の力で成長を促してやったらどうです。根が活着すれば、後は水さえあれば自分で育つ筈です」

「そっか、そうだな。よし、じゃあその方向で行こう」

「それもそうですが、もういくつか水源を確保したいですね。王様、こう、L字型の鉄棒を作れますか。二本欲しいのですが」

「え? うん、余裕だよ」


 アクナバサクはそこらにあった石を手に取ると力を込めた。石は飴細工の様に伸び、L字の鉄の棒に変化した。


「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」


 ホネボーンはそれを両手に一つずつ持って、さくさくと歩いて行く。アクナバサクは面白そうな顔をしてその後ろをぽてぽてついて行った。


「ねえねえ、何するの何するの?」

「ダウジングです」

「な、なんだって! そっかー、ダウジングかー。あれはうまいよねー」

「王様、知らないなら知らないって言ってください」


 月明かりが煌々と辺りを照らし出している。青白く染まった荒野は何だか不思議な感じがする。日中の厳しい日差しがない分、風がひんやりとしている。


「はー、月が綺麗だこと。で、ホネボーン、ダウジングって何? どうするの?」

「水脈を探すんです。上手くすれば別の水源が確保できます」

「おお、水脈。でもそれでどうするわけ?」

「掘ります。水が噴出すればよし、そうでなくとも井戸にはなるでしょう」

「井戸? どうやって掘るの?」

「王様の『創る力』で出来るでしょ」

「あ、そっか。いやあ、ホネボーン君は頼りになるね! 流石はわたしの右腕だ! あれ、だとすると創造したわたしが凄いって事になるのか? そうだな? なあ、アクナちゃんは凄いよな? なあ?」


 ホネボーンはアクナバサクを無視して歩き回っている。アクナバサクは急いでその後ろをついて行く。

 月が天頂から傾いた頃、ホネボーンが足を止めた。谷底平野の山手に近い辺りである。やや窪地になっており、仮に水が出たら池になりそうな場所だ。彼らは忘れていたが、ここはかつては泉が湧いていた場所であった。


「この下にありそうですね。王様、ちょっと確かめてみたいので、穴を掘れますか」

「真下でいいんだな? どれくらい?」

「百か二百はぶち抜いていいですよ」

「よーし、おりゃ!」


 とアクナバサクは屈んで両手を地面に当てた。

 まばゆい光が迸ったと思うや、いきなり穴が開いて、足場を失ったアクナバサクは悲鳴を上げながら真っ逆さまに落ちて行った。


「でぃああぁぁああぁあああああぁあぁあぁぁぁ……」

「おや」


 ホネボーンが穴を覗き込んで待っていると、やがてごぼごぼと音をさせながら泥混じりの水が溢れて来た。それらがたちまち窪地に溜まり始め、池を形成していった。

 その中からアクナバサクが飛び出して無暗にはしゃいでいる。


「凄いぞホネボーン! 水があった!」

「結構な水量ですナ。もっと時間をかけて湧いて来ると思いましたが……岩盤か何かに遮られて上に来なかったんでしょうかね……それとも現世喰によって土表面が死に状態だったせいで水がせき止められていたとか」

「難しい事わかんない! でもこの周辺に苗木を植えたら安定しそうだな!」

「そうですね。そうしましょう」

「善は急げだ!」


 アクナバサクは駆け足で取って返し、小さな苗木を持って来た。


「さあ、植えるぞ。ついでに早く育つ様にしちゃろ」


 すっかり泉と化した窪地の縁に、いそいそと苗を植え付けたアクナバサクは、苗の前に立ってぐっと腰を落とし、上にある殻を破る様に、ぐぐっと体を上に伸ばした。

 途端に、今植えたばかりの苗が急に伸び上がってたちまち若木となり、それがぐんぐんと枝を生やしながら長く伸びて行く。

 当然幹も太くなり、葉が生い茂り、近くにいたアクナバサクは急激に育つ木に跳ね飛ばされた。


「どわーっ!」

「おお」


 ホネボーンはさっと身をかわして後ろに下がった。

 木は物凄い勢いで育った。枝葉を伸ばし、太い根がせり上がって土の外までねじれて見えた。別れた枝が再び太い幹を形成し、それが上へ行くほどに扇状に広がって、さながら広々とした天蓋が二人の上を覆ったかの様に思われた。


「これは凄いですね」


 ホネボーンが感心した様に言った。

 立ち上がったアクナバサクは木に寄り掛かって大きく息をついた。


「はー、くたびれた。ちょっと張り切り過ぎたよ」

「お疲れですか」

「うん。思ったより力が落ちてるなあ。無機物の象形素をいじるのは簡単だけど、やっぱり命に『与える』のは段違いに消費が大きいみたいだ」

「あまり無理は禁物ですよ。ここまで育てられたんなら大したものです。今日はお休みになったらいかがですか」

「なんだよー、ホネボーン君、今日は素直じゃないか! もっと褒めて褒めて、褒めちぎって! そしてねぎらって甘やかして!」

「調子に乗らないでください」

「あう」


 地面には葉の間を透かして来た月光がまだらになって揺れていた。池の水も、濁ってはいるけれど、月光を照り返してきらきら光っている。

 ホネボーンは何抱えもありそうな太さの木の幹に手を当てながら、頭上に広がった枝葉をしけじけと見た。


「楡か何かですね。一気にここまで大きくなるとは驚きましたが……王様、そんなに力を込めたんですか?」

「この体でどの程度やれるか試してみようと思って……効果は出たけど消費も大きいや。出力はそれなりだけど、容量が減っているんだな、これは」

「成る程」

「いやあ、しかしこれでここにも日陰が出来るな。大きな木たちを起点にして魔王谷は新たな時代を迎えるのだ。わはは、楽しくなって来るネ」

「はあ」

「水が少しずつ地面を潤してくれれば、大地も復活して来るだろうね」

「生命力は戻っていますからね」

「よし、張り切って木を植えるぞー」


 それで夜が明けた。夢ではなく、昨夜育った大木は、同じ様に屹立して陽光を燦燦と浴びながら枝葉を揺らしている。

 木漏れ日の中に腰を下ろして、アクナバサクはほうと息をついた。


「風は相変わらず優しくないけど、こう葉擦れの音が聞こえるだけで穏やかな気分になるねえ」

「はあ」

「これで池と巨木の組み合わせが二か所出来たわけだ。日陰も増えたし、苗木を育てるのも順調に行きそうだな。ホネボーン君、君の尽力も大したものだ褒めて遣わすぞ、がははは」

「光栄です。しかし王様、作業に移らないんですか」

「いやあ、ここジャストフィットでさ。動きたくなくなっちゃうんだよね」


 アクナバサクは木の根が又になっている所に、すっぽりと体をはめ込んで寄り掛かっていた。体に合わせた椅子の様で、とても座りやすいらしい。


「いつまでも安穏としてても進みませんよ」

「そうね……はあ、それじゃあ動くとするか……よいしょおっ」


 アクナバサクは気合一声、ぐんと立ち上がって体を伸ばした。そうして屈伸したり体をねじったりして大きく深呼吸した。


「よし、準備万端。何からやればいいかな?」

「ひとまず苗木や種を集めましょう。植えるものがなければ植えようがありませんからネ」

「それもそうだ。よっしゃ、あちこち歩き回って探すぞ」


 それで二人は連れ立って谷のあちこちを探索して回った。

 現世喰から広がった生命エネルギーの風は谷の隅々まで行き渡ったらしく、日向の部分はほとんど駄目だったが、日陰になる様な場所では草や苗木が生きていた。


「ふーむ、こうやって見ると、環境さえちゃんとしてればこの谷は生き物が豊かな場所だったってのが解るねえ。結構あちこちに植物が生えてるし」

「そうですね」

「この分なら魔王谷再生計画は早い段階で形になりそうだぞ、むふふ」


 かくして魔王谷再生計画が本格始動の運びである。

 アクナバサクは家を王城跡の廃墟から最奥の大木の脇に移し、張り切って苗木を集めた。そうして二か所の水場を中心に植え付けて、毎日水やりをし、力に余裕がある時は別の木を大きくしてやったりした。

 そんな事をしている間に、次第に辺りは森らしくなり、日陰には草が伸びる様になった。

 谷間の地は次第にそうやって木々が点在する様になり、泉から流れる水もすぐに地面に吸い込まれずに、湿り気を残す様になって来た。


 そんな風にして、次第に谷の上部へ向かう傾斜地にも植樹を行い始めた頃である。斜面に穴を掘って苗木を植えていたアクナバサクの元に、ホネボーンが焦った様子で駆けて来た。


「王様、風の感じが変わりました」

「ほえ?」


 アクナバサクは立ち上がって、服についた埃をぽんぽんと払った。


「つまり、どういう事だってばよ?」

「つまり、雨が降るかも知れません」

「マジか」


 果たして南側から分厚い雲がかぶさって来ているのが見えた。確かに風が不思議と湿気ていて、においも変わった様に思われた。ごろごろと遠雷の響きまで聞こえて来る。

 やがて頭上に雲がかぶさったと思うや、ぞあっと音を立てて雨粒が地面を叩き始めた。


「うおーっ、来た来た来た! やったー! あははは! これでまた水が確保できるぞお!」


 アクナバサクは異様なはしゃぎ具合でその辺を跳ね回った。

 しかし猛烈な降り具合である。スコールと言っていいくらいだ。視界がけぶって見づらくなり、雨音と風と雷の音で声も通らない。ホネボーンは大声を出した。


「王様、屋内に戻りましょう!」

「えっ!? 何!? ホネボーン、何か言ったかよ!?」

「ここで濡れてても仕方がありませんよ!」


 その時、物凄い音で雷鳴が轟き、アクナバサクもホネボーンも目を白黒させて、大慌てで森の木立の間に駆け込んだ。

 森の中はまた雨音が違う風に聞こえた。

 木々の枝や葉に雨粒が当たって、周囲のどこからも音が聞こえて来る様な感じだった。

 アクナバサクは大木の脇の小屋に飛び込んで息をついた。


「どどど、どうしようホネボーン。あんな雷が鳴ってるんじゃ、木がみんなやられちゃうんじゃ……」

「そこまで凶暴じゃありませんよ。むしろ地滑りが心配ですが……まあ、こればっかりは仕方ありません。雨雲が過ぎるのを待ちましょう」

「くそー、降ったら降ったで大変だ。自然ってのは融通が利かないな」

「だから自然なんですよ」


 雷鳴が轟く度にアクナバサクはびくびくしていたが、やがて雨音が遠ざかり、再び辺りに陽光が戻って来た。

 外に出て見ると、そこら中から水蒸気が立ち上っている。木々の葉の表面はぴかぴかと光り、何だか嬉しそうに見えた。


 さっきまで不安になっていたアクナバサクだったが、森の中を歩き回るうちにまた笑顔が戻って来た。雷の落ちた木はずたずたになっていたが、他の部分は無事である。森の内部は土が流出した感じもなく、むしろ地面に潤いが戻った様に見えた。


 しかしさっきまで植樹を行っていた傾斜地に行ってみると、どうやら地滑りが起こったらしく、植え付けた苗木ごと、広い範囲が崩れてしまっていた。


「あー、折角植えたのに!」


 アクナバサクは膝を突いて悔しがった。ホネボーンは顎を撫でた。


「この辺りは水が流れやすい場所の様ですね……」

「物凄いえぐれ方だな……うー、どうしよう。これじゃいくら苗木を植えても、また雨が降る度に崩れちまうぞ」

「いや、木を大きく育てれば……いや、それでも流される時は流されますね。いっそこの辺りの植樹は諦めて、貯水池にしてしまった方がいいかも知れません」

「池? 穴を掘っておくわけか」

「そうです。となると……」


 とホネボーンは辺りを計測する様に見回しながら歩き回った。アクナバサクは解らないなりにその後をついて行く。


 現在出来つつある森はおおむね谷川の縁辺りに位置しており、そこから枯れて崩れかけた谷川が南に蛇行して伸びている。その谷川に向かう様にして、長年の堆積物が積もって広がった扇状地が緩やかな傾斜を作っていた。その傾斜地が今回崩れたのである。


「これが水道(みずみち)ですね」


 とホネボーンが斜面の中を走るくぼみを指さした。雨が降った時に、いつも水が集まって窪んでいる場所で、今も降ったばかりの雨が濁った小川になって流れていた。それが周囲の土を崩す様にしている。


「雨が降るとここを水が通るってわけね。それで土を巻き込んで溝を作るってわけだ」

「そうです。ここを止める様に堰を作ります」

「がちがちに固めちゃっていいのか?」

「駄目です。まず大きな岩で形を作って、隙間には細かい石を詰めます。水が溜まる様に、かつじわじわと地面に浸透する様な形にしないといけません」

「うわ大変」

表法(おもてのり)は土を使ってブランケット工で行きましょう。きつめに圧をかければ浸透のスピードを遅らせられる筈です。湿潤線を裏法(うらのり)の最下段に行く様に調整して、ドレーン溝を掘って浸透水を水路に流しましょう。それを川につなげれば」

「ははあ。全然解らん」

「私の言う通りにやっていただければいいですよ。それとも出来ませんか?」

「出来らあ!」


 というわけで、アクナバサクはホネボーンに言われた通りに工事を開始した。岩を並べ、石を詰めて、上に土をかぶせる。

 強靭な肉体と『創る力』があるので、それほど大変な作業ではない。

 ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら数日作業を進め、やがて緩やかな半円の堰が出来上がった。


「おー、こんな感じか。でも水が入ってないと寂しいぞ」

「そりゃそうですよ。まあ、後はまた雨が降るのを待つしかないでしょう。今度は土を崩さず、ここに水が溜まってくれる筈です。そうなったら、この堰の上にも木を植えるのがいいでしょうね」

「それで木も育つし根が保水と堤防の強化をしてくれるというわけか。想像すると楽しくなって来るな。なあ?」

「はあ」

「今ちょうど地面も湿ってるし、何か植えて大きくしておけばそうそう枯れないんじゃないかな」

「そうですね」

「何を植えるのがいいのかな?」

「柳がいいでしょう。根が細かいので、堰に使った石同士を網の様に繋いでくれます。堰の強度が向上する筈です。その点では川の縁にも植えた方がいいですね。水による浸食を和らげてくれると思います」

「なーる。しかしお前はホントに物知りだねえ。どこでそういうの覚えて来るの?」

「王様が飼い殺し状態でしたから、私も研究組じゃのけ者だったんですよ。それで退屈だったから色々雑学を仕入れたわけです。なんだかんだ言って、魔領は知識の宝庫でしたからネ」

「なんだろう、何か涙出てきそう。まあいいや、柳の苗を持って行こう」

「はあ」


 魔領にはかなりの種類の植物の種がうずまっていたらしく、木の種類も多岐に渡る。

 アクナバサクたちはそれらをそれぞれ分けて植え付け、苗木として用途に応じて移植出来る様に仕立てていた。

 それで二人は堤に柳を植えて回った。

 植えてから根付くまでアクナバサクが力を注いだので、柳はすぐに二人の背丈を超えて、ひらひらした葉を風に揺らす様になった。


「これで決壊の危険性は減ったというわけだ」

「そうですね」

「次の雨はいつかなあ。こうやって対策を講じると雨が降るのも楽しみになって来るね」

「はあ」

「ま、こればっかりは天のみぞ知るって事だな。よーしテンション上がって来た。次はどうしようか。行く行くは谷の上部まで森を広げたいものだが」

「急いては事を仕損じるといいますからな。ひとまずは水源を中心に着実に広げて行くのがいいかと。森が広がれば結果的に水量も増えて安定しますから」

「そうね。まあ、ともかく木のある範囲に水が行き渡る様にするのがよさそうだネ。灌漑して水路、と思ったけど川の復活が前提だなあ」

「その為には上流部分に重点的に植樹をしなくちゃいけませんナ。森の保水力が十分に高まれば、今の場所以外にも湧水が発生する筈ですから。それに周囲の斜面にも、地滑り防止を兼ねて植樹を行わねばなりますまい。おそらく貯水池を造った部分が一番水が急に流れる場所だった筈ですから、他の場所は木をしっかり植えて育てておけば大丈夫かと」

「うむ。次のステップはそこだ。保水力の高い木ってあるの?」

「どの木も保水能力は備えている筈ですが、ブナは特に優秀だと記憶しています」

「よっしゃ、それじゃ上流はブナを中心にだな。単一の木だけだと生物多様性がなくなるから、他の木も織り交ぜつつ森を造るのだ。ふははは、楽しいなあホネボーン」

「生物多様性といっても、獣や鳥はおろか虫すらいませんが」

「それは言いっこなしだ。ともかく環境を整えればそのうちどこからか現れるさ」

「精霊や精獣とは違いますよ」

「解ってるけどさあ……ともかく後回しにしようぜ。今そこを考えちゃうとアクナちゃん頭がフットーしそうだよぉ……」

「そうですね」


 不安点はいくつもあるけれど、ともかく今やれる事をひたすらやるしかないのである。

 まだまだ元気なアクナバサクとホネボーンは、早速苗木を何本も抱えて谷の斜面を登って行った。


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