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継承法と通訳と奴隷禁止令

「某から確認したいことが有るのですが」


「うむ、何じゃ?」

「上様は足利将軍家の失敗をどの様にお考えですか?」


「同じてつは踏みたくないの。応仁の乱やら暗殺やら配下から追放されるやら多すぎるがの」

「嫡男が幼いと当主が暗殺されて幼君を担ぎあげて傀儡とされし事、多かった様ですな」


「フム……つまりは?」

「信忠様の次の後継者について、織田家の姫が与えられた者の中から選ぶと言うのは如何かと」


「男子後継者が常に優秀とは限らんから、有能な男を婿に迎えるということか」

「左様でございます」


「諸大名に希望を持たせるにも良いやもな。問題点もあろうが、後で考えようぞ。まずは信忠と話す。

貞秀は足利将軍家没落の経緯を公家衆に聞いて回れ。まめに日記に残している者も居よう」

「承知致しました」

「ワシも婿取りには賛成です。エウロパの元となったローマの皇帝は優秀な婿を取り続けて、五賢帝時代と呼ばれた事があったそうです」


「東西の歴史が良いものと示すか。そちらの資料は余と信盛で探そう、良いな?」

「了解です。ちなみにワシは聞き取り専門で本は持っておらんのですが、上様はエウロパの翻訳された本をお持ちですか?」


「原書は多いが翻訳は追いついておらんな」

「相互の言葉が分かる者が足りないという事ですかな」


「そうなるな、じゃが国は無数にあるぞ。何処を優先する?」

「まずは西のスペイン語、次はスペインと独立戦争中の国、北方の島国、出遅れてますがエウロパの中心のフランス語、そして東側のロシア語あたりかと」

(※ポルトガル語はほぼスペイン語と同じなのでスペイン語に含めている)


「ロシアか、海ではなく草原を渡ってくるということか、じゃが着実に今はスペイン語だな。あとは接触してからまた考えよう」


「ではそこを手当する必要が有りますな。助介、甲賀衆はくのいちを使うておらんと聞くが、なぜじゃ?」

「女子を荒事にまき込みたくないとの気持ちにござる。また暗殺など覚えた女が村の中に増えるは、不安の元になりますれば」


「エウロパの船員と結婚することは可能か?」

「惣に持ち帰って合議に出しまする」

「上様、忍び衆にエウロパ人との結婚の許可は頂けますか?」


「結婚などその家と本人の問題よ。許可も何もない。仲人はするがな。奴隷貿易で持ちだされるのは論外じゃ」

「そちらは全国の仕置に入る際、厳しく対する必要が有るかと。早くに奴隷売買の禁止令を出せませぬか?」


「そうさな、勅令があれば尚よいな。秀貞、そちらも頼めるか?」

「御意に」

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