Solved/Unsolved : 1【挿絵あり】
第1章「西の悪魔」編が終了しました!!
あとがきとして、「Solved/Unsolved(解決済か未解決か)」を作成しました!
第1章では、数々の謎が散りばめられていました。
すでに明らかになっている、解決している謎を【Solved】
まだ明らかになっていない、解決していない謎(現時点で言及出来る範囲で紹介)を【Unsolved】
として、ここにまとめます。これは、著者自身が謎を整理するため、そして読者の皆さんが「あれ?これってどうなったんだっけ?この言葉って何だっけ?」となった時に確認していただくためのものです。
また、最後には【Geography】として、第1章で登場した、もしくは名前だけが登場した地名と簡易的な概要を紹介しています。
改稿(2020/04/14)
【Solved】
・オーブ
全ての者に備わっている魂。基本的に肉体の内部に収まっているが、肉体が失われると、空中に浮遊する幽かな球体となる。浮遊しているオーブは、基本的に黒魔術に関わる者にしか見ることも、感じることも出来ない。
また、生前のオーブの持ち主が強い思念を残していた場合、それはゴーストとなり、この世に留まる。悪魔は基本的に不死の存在ではあるが、彼らの存在を安定させるものはオーブである。悪魔はオーブを食べることでその存在を保っているため、常に人間の世界のオーブを狙っている。
・連続オーブ抜取事件
アドフォードで起きた謎めいた事件。数人が仮死状態で発見されるという事件が立て続けに報告された。医師ジェイクの見解によれば、仮死状態の被害者は体内からオーブを抜き取られているという。
この事件の犯人は、白い少年と悪魔ベルゼバブ。彼らはベルを誘き寄せるために結託していた。
・宝石の価値暴落
約30年前、アドフォードは炭鉱業が最も盛んで、それに併せて宝石商も盛んにビジネスに参入していた。
しかしある日、突然宝石に値段がつかなくなる。それは炭鉱夫たちを陥れるため、レイヴン・ゴーファーが仕組んだことだった。
・レッド・ウォール爆発事件
29年前、レッド・ウォール炭鉱で大きな爆発が発生。ヨハン・ファウスト、レイヴン・ゴーファーの2名を除く炭鉱夫が死亡した。当時死亡した炭鉱夫のゴーストたちは、その真相を知りたがっていた。
結局この犯人もレイヴン・ゴーファーだった。この2つの事件により大金を手にしたレイヴン・ゴーファーは、大富豪として名を馳せるようになる。
・レイヴン・ゴーファー
ブラック・サーティーンの1人。ヨハン・ファウストの旧友。32年前まで、ヨハンと共にリミア連邦リオルグで水夫をしていたが、その後アドフォードで炭鉱夫をすることになる。大金持ちになることを目標とし、周りを陥れて手に入れた金で、アドフォードに豪邸を建設。優雅な暮らしを送っていたが、やがて運命の夜を迎え、悪魔ベルゼバブに身体を乗っ取られてしまった。
・ヨハン・ファウスト
ブラック・ムーン事件の犯人。32年前、レイヴンと水夫をしていたが、リオルグに終わらない嵐が訪れたことにより、アドフォードで炭鉱夫になる。炭鉱夫を辞めてからは、悪魔の研究に没頭するようになり、やがてブラック・ムーン事件を起こすことになる。
・OZ
人間界の別称。Orb Zoneの略であり、オーブ帯という意味。悪魔は黒魔術士のことを、しばしばオズの魔法使いと呼ぶ。
・悪魔
人間に黒魔術を提供する魔力の根源。オーブを主食とする。彼らが直接オズに干渉することは出来ない。干渉するには、ディア・サモナーと呼ばれる道具を使用するか、ベルゼバブやアローシャのように、人間の身体を契約によって手に入れる必要がある。
・ディア・サモナー
悪魔が人間界に干渉するための道具。その道具を使用した人間は、闇の世界にいる悪魔のもとへ召喚される。ディア・サモナーは数え切れないほど存在し、その形も様々。
・呪いの椅子
セルトリア王国ヴォルテールの大富豪レオナルド・ギャツビーの怨念が詰まった呪われた椅子とされていたが、真相は違った。呪いの椅子の正体は、ベルゼバブのディア・サモナー。レオナルド・ギャツビーはベルゼバブの契約者であった。
現在この椅子はレイヴン・ゴーファーの手に渡り、アドフォードのゴーファー邸に存在する。
・ベルゼバブ
レイヴン・ゴーファーの身体を奪った悪魔。1年前、アローシャと共にリミア連邦ラビトニーの監獄から脱獄。
現在は、ベルの中に存在する悪魔アローシャに会うため、アドフォードに潜んでいた。圧倒的な黒魔術でベルを追い詰めるが、ジェイクの消えゆく星の残り火により大きなダメージを負ってしまう。
・アローシャ
ベルの中に潜む悪魔。何らかの理由で、ベルの身体の自由を奪えずにいる。地獄の業火を操る悪魔であり、全てを焼き尽くすことが出来る。ベルの生命力が低下した時には、必ずベルの意識を奪って戦う。
【Unsolved】
・ベル・Q・ファウスト
ブラック・サーティーンの1人で、悪魔アローシャが憑依している。悪魔を憑依させた人間は、通常身体の自由を奪われる。
しかし、ベルは自我を保ったままでいる。この理由は悪魔ベルゼバブでさえ知らなかった。
・眠りの呪い
1年前にリリの母親にかけられたもの。その呪いの真相は定かではないが、偶然リリの家で見つかった黒魔術書の切れ端からは、それが眠りの呪いであると推測された。アドフォードで起こった事件を解決しても、リリは眠りの呪いを解くためのヒントを得られなかった。
・セドナ
ベルが最初に訪れた町アドフォード。セドナはこの町で、ベルに協力したり、擁護したりした。
しかし気になるのは、彼女がベルの知り合いだと主張し続けること。そして、頑なにその真相を明かそうとしないこと。ベルの知り合いだと名乗る彼女が、ベルが訪れるアドフォードに居候していたのは、果たしてただの偶然なのだろうか。
・白い少年
ベルの魂をつけ狙う謎の人物。ベルと同じ顔をしている(髪の分け目、髪の色は違う。オッドアイでもない)。
彼はベルに「貴様は僕だ」と言い放った。全てが謎に包まれている人物だが、アドフォードに潜むベルゼバブと結託していたことは明らかになった。
彼の正体、そしてその行方は未だ謎に包まれている。
・ブラック・ムーン
11年前に発生したおぞましい事件。ベルの実父ヨハン・ファウストにより引き起こされたもの。この日集められた13人のファウストの友人の身体に、悪魔が呼び出された。
だが、ヨハン・ファウストは何のためにこの事件を起こしたのか。また、犯人であるヨハン・ファウストは現在どうなっているのか。明らかになっていないことが数多く存在する。
・ブラック・サーティーン
ブラック・ムーン事件により、悪魔を憑依させられた13人の人間。ベル・クイール・ファウスト、そしてレイヴン・ゴーファーがブラック・サーティーンであることは明らかになったが、その他11人の名前そして詳細は明らかにされていない。
・黒魔術
悪魔との関わりを持つことによって使えるようになる特殊能力。黒魔術を使うために、人間は悪魔と契約を行ったりする。種類、属性、難易度など様々な決まりがある。現状その詳細はほとんど明かされていない。
・黒魔術書
悪魔の呼び出し方、契約の方法や黒魔術の種類や使い方、その他魔除けなど様々な記載のある大いなる書。
黒魔術士にとってのバイブルなのだが、そのほとんどがバラバラにされ、世界中に散らばっている。
1人の聖人によって作られた旧約黒魔術書と、のちに3人の魔法使いによって作られた新約黒魔術書があるが、バラバラになってしまった今となってはその違いも分からない。ジェイクがベルに渡した『本物の偽物』という本は、黒魔術書に基づいて作られた。
・黒魔術士騎士団
強力な黒魔術士の集団。セルトリア王国首都エリクセスに本部を構え、全世界に勢力を広げている。世界中に散らばった黒魔術書やオーブを集めたり、人々の安全を守ることが主な活動。有事の際は隊を組んで出撃する。
・幽霊船の船長
ヨハン・ファウストが悪魔に興味を持つきっかけになった存在。何度かジョーとレイヴンの前に現れたが、その正体は不明。彼は悪魔なのか?
・キュリアス
リミア連邦軍が秘密裏に開発したと言われる魔法兵器。連邦軍少佐ヘルズが使用したものは、黒魔術の源である悪魔2人を相手にして健闘した。
現在明らかになっているのは、“絶対領域”という能力を秘めたキュリアスのみ。連邦軍は他にもこのような兵器を隠し持っているのだろうか。
・月の涙
アローシャとベルゼバブの会話の中に登場した言葉。その詳細は一切不明ではあるが、アローシャがそれを恐れていたことは事実。
・星空の雫
ベルが所持していた謎の液体。1滴だけでも、驚異的な回復作用を有している。
・消えゆく星の残り火
ジェイク・ハウゼントが、兄レオンから預かっていた道具。青色と緑色が入り混じった色をしている炎特殊なガラスの小瓶に入っていた。
ベルの黒魔術ではベルゼバブに大したダメージを与えることが出来なかったが、消えゆく星の残り火は、ベルゼバブに深い傷を負わせた。瓶自体も特別な力を持っていて、あらゆる炎を吸収する。
・ベルのローブ
アドフォードを訪れる前からベルが着用していたもの。どこで入手したのか不明。
・レオン・ハウゼント
ジェイク・ハウゼントの兄。詳しくは言及されていないが、消えゆく星の残り火を所持し、それをジェイクに託していた。現在彼がどこにいて、何をしているのかは不明。
・覆面の男
夜な夜なゴーストを引き連れてアドフォードの町を歩いていた謎の男。ドクロのような形をしたマスクで顔を隠している。その全てはまだ謎に包まれている。
【Geography】
〈リオーズ大陸〉
リミア連邦
リオーズ大陸西部に位置する国。周囲を水に囲まれており、水産業が盛ん。国中に水路が張り巡らされており、水の国とも呼ばれる。アルバート・バルサザールという人物が大統領を務めており、彼がこの国のトップである。
・ラビトニー
監獄町。悪魔に関する犯罪がまだ少なかった頃、世界屈指のセキュリティを誇る監獄だった。大統領官邸は、ラビトニー内に存在する。
・リオルグ
港町。32年前終わらない嵐に見舞われ、命とも言える水産業から撤退せざるを得なくなったが、やがて嵐の去った今は、再び水産業で栄えている。
アムニス砂漠
リミア連邦とセルトリア王国を結ぶ広大で過酷な砂漠。ここを渡ろうとする者はほとんどいない。噂によると、巨大な化け物が住んでいるらしい。幻のオアシスがあるという噂もある。
セルトリア王国
リオーズ大陸東部に位置する王国。リミア連邦の隣国。リミア連邦より面積が大きく、栄えている。エノク・ソロモンⅢ世という人物が統治している国。
・アドフォード
西部に位置する町。西部劇に登場するような町並み。保安官がこの町の治安を守っている。かつて栄えていたレッド・ウォール炭鉱を有している。赤土の美しい土地。
・ヴォルテール
アドフォードに近い町。移民の町としても知られている。呪いの椅子の最初の所有者レオナルド・ギャツビーの住んでいた町。
・エリクセス
セルトリア王国の首都。国王ソロモンが住んでいる他、黒魔術士騎士団が本拠地を構える。
・ロッテルバニア
北部山岳地帯。過酷な極寒の地。土地のほとんどを雪山が占めている。悪人たちが恐れるロッテルバニア収容所がある。
・バレンティス
南部にある遺跡都市。リオーズ大陸にかつて存在していた帝国の遺跡が残る町。
・ブレスリバー
東部貿易都市。セルトリア王国が、世界各国と貿易を行うために開かれた町。世界中の人々が行き交っている。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!第2章もお付き合いいただければ、幸いです。




