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モテたいです。

うっす。

モテない。

単刀直入に言うが、俺は生まれてこの方、【告白】という夢の時間を体験したことがない。そう。モテない。

かつて待ち受けた恋愛イベントは、体育祭にて借り物競争で体育館裏まで彼女を迎えに来たらしい男子が、順位なんて気にせず、彼女とイチャコラしていたのを見かける…という飛んだ地獄のようなイベントだった。

それぐらい、不運な上にモテない。それに加えて鏡を見れば、丸っとした顔に、くりっとした鼻。そしてぷくっとした目。スッとした髪。想像通りのブサイクという特権も付いている。もう、究極の組み合わせなのでは?と思う。

こんな究極の俺は、家の近くの市立の中学校に通っている。勿論、俗に言うパシリだ。いや、いじめではない。なにせ、その位置に自分から付いているのだから。…待てよ?このルックスを持った俺がいじめられてないのは唯一の救いなのでは?ちなみにあだ名は、定食。…まあ、こんなどうでもいいことは置いておいて…。

そんな俺の元に、とある噂が流れた。


【自分のなりたい姿で転移する方法があるらしい】


くだらない噂としか、きっとこの世の中では扱われないだろうが、俺にとってはとても興味を引く噂だった。

ミステリアス、そして不気味な怖さを漂わせるこの噂…暗黒物に興味を持つ心にすっぽりと収まる。


ってことで、現在それを試すため準備をしていたところだ。

やり方は簡単。自分のなりたい姿を文面又はイラストで示す。それを、半分に切り裂き片方を口に入れもう片方はゴミ箱へ。口に入れた方は決して出さずに、眠る。そうすると、どこに飛ばされるかは分からないが転移しているらしい。

ただやはり、心の何処かでは「嘘だろう」と思い切っていた。なにせ、これで異世界への転移系を試すのは50回目だからだ。どれも失敗。だが…そんなに失敗してもやはり、惹かれてしまう。

俺は早速なりたい姿を書き記した紙を破り、口に入れ、片方をゴミに捨て眠りについた。

うっす。

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