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最終話

しかし、今夜は裕貴の素敵な女性としての仕種・言葉遣い・気遣いにいつものブレーキがかかりにくくなっていました。

そしてこの裕貴をなんとかして自分のものにしたいと思うようになってくるのでした。

「ねえ?ゆうこ?ゆうこは私のこと好き?私はゆうこのことを私のお嫁さんにしたいと思っているよ。いきなりこんなこと言っちゃってごめんね。でも、私・・ううんオレ今言っておかないとすごく後悔することになると思って・・。」

綺麗な夜景が亜紀のそんな男言葉を織り交ぜたいきなりのプロポーズを自然なものにしてくれます。

裕貴はすごく嬉しかったので今すぐにでも亜紀の胸に飛び込みたい思いでした。そして亜紀に向かってこう言いました。

「ありがとう。こんな私でも好きになってくれて・・。でもね、孝さんのことは今でも心に引っかかっていることなの。あなたもそれは感じていることだと思うけど。ただ、今は孝さん以上にあなたの存在が私の中で大きくなっているみたい。今日はそう確信できました。これからもゆうこのことよろしくお願いしますね。」

「嬉しいよ。ゆうこ。・・・それとこれからオレのことアキラって呼んでくれないかな?」

そういうと、亜紀は周りにたくさんのお客さんがいるのも構わずに夜景を見ている裕貴の頬にキスをしました。

「亜紀・・?・・・アキラ?・・アキラね!」

チュ・・。裕貴も亜紀の唇に優しくふれるほどのキスでお返しをしてあげました。

二人とも周りのことが全く目に入っていません。

当然孝のことも頭から完全に離れ、二人の愛は絶好調に上り詰めていました。


帰り道。亜紀のアパートの前で二人は手をつないでドアを開けました。

何かを決心したかのように。

孝のこと。世間体のこと。裕貴の女装のこと。女としての亜紀のこと。

全てを乗り越えなくてはいけないのです。

それでも、二人は一緒になりたい気持ちが強く、部屋のドアを開けてしまいました。

周りから見たらただの普通のカップル。

でも、二人は性別逆転のカップルなのです。

これから幾多の多難が待ち受けています。

それをも上回る二人の愛情は誰にも阻止できないくらい大きなものになっていました。

「ゆうこのこと愛しているから。幸せにするからついてきてくれるよね?」

「うん。アキラにどこまでもついていくから。よろしくお願いします。」

「大好きだよ・・ゆうこ。」 チュ・・

「私もアキラのこと大好き。」 チュ・・

長い夜が始まります。二人はお互いのことを感じあい、いろいろなことを乗り越えていく誓いのような儀式に臨むのでした。


初めての作品です。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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