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それでそれからそーなって。


舞台は現代の日本。シャッター街の残る小さな田舎町の高校に、ひとつ奇妙な噂がたっていた。

人が消える。消えたことに気がつかない。いつのまにか先生がいなくなっていた。消えてるのか、消えていないのか。神隠しとは違う、誰が消えたかも消えてないかも分からない。


あなた達はこの町の高校生として生活してもらいます。


「なんとなく分かった?野口さんと沢西さんには高校生になりきってもらうんだよ」


「はいはーい質問っ!私年収2000万なんだけど、やっぱり私はアイドルとかで儲けてんの?」


サイコロはふらせたし不正がないよう見守っていた。でも葵のつくったキャラシートには資産1億の文字がある。やはりこの自意識過剰女子のラックは果てしないようだ。



「しょうがないよ。世の男どもに媚びてへつらって騙したお金だけど、どんな理由であれお金だからね」

「やっぱりあんた友達すくないでしょ」


「あのー近衛さん、このSANってなんでしょう?正気度って書いてあるんですけど。」

今度は可憐で鈴金のように心地よい声。

「野口さん、SANって言うのは精神が正常でいられる値だよ?たとえば野口さんも夜、怖い夢で目が覚めると寝れなくなっちゃう?」

「はい!分かります。昨日もソフトクリームを舐めても舐めても無くならなくてすごい怖かったんです!」

「そうそう、そういった怖・・・い?まぁ怖い思いをした時に落ち着いていられる力ってことかな」


野口さんは思い出しているのか目をぎゅっと閉じている。口元だけにやついてるのは気のせいだろうか。



皆もキャラシート確認してるだけだし

「おっけー?他に質問がないならセッション開始するよ!」


「まったぁぁぁ!!!」

葵がストップ。


理由は分かってるから無視して進めちゃおう。

「えーっと、高校生の野口桜さんは学校へのとう――ゴゥぇッツ 何すんじゃ!?沢西熊!」

お腹への掌底打ち、女子との貴重なボディタッチは吐き気を催した。

「日向、私のキャラシおかしいんだけど!POW(精神力)4ってどういうことよっ説明しなさい!」


僕の耐久を5削った葵が憤慨していらっしゃった。忍耐力1あるかどうか。

「あなたのキャラでそのままセッションすると物語が全て 殴る で解決しそうだったので、所々私がダイスを振りました。財産まで低くしなかったからそこは温情――ドゥェッツ 死ぬから、死ぬからやめて」


女子に殴られて死ねるなら・・・いや待てあいつは女子ではない、熊だ。討伐対象になるほうだ。


「あんた、私のMAX値全部書き換えたわね!」

「書き換えてない!ちゃんっとサイコロ転がしたから!――まぁ・・・その・・・1と2なのはわたしの性というかなんというか」


呆けた顔、よく見ると葵もやっぱり可愛いのか?いやでも熊だしなぁ。考えてたらメリケンが見えた後、僕の意識は落ちていた。





目を覚ますと既に理科準備室は夕焼け、ポニーテールの髪を解いた桜が机に顔を伏し、寝息を立てていた。

まだ目がくらくらして時間がよく読めない。桜を起こそうと声をかけようとしたら、口元が動いた。

「沢西さんには負けま・・・ひなたさ・・・私のものなんで・・・・ぜったい殴ります・・・ひなたかくごぉ・・・むにゃむにゃ」

途中までは、最高に最高な寝言だったけど最後なんだろうよく聞き取れなかった。


「野口さんそろそろ帰る時間ですおきてください」

ボディタッチは紳士としてむやみに行なってはならない、やさしく声をかけるのだ、決してできないわけではないから勘違いしないように。


「おらおらぁ――――んっ?あっ日向 さん。目覚まされたのですね痛みとかありませんか?」


「僕は大丈夫ちょっと目がくらくらしてるけど、夢の中の僕は大丈夫?」

「なにいってるんですか?沢西さん怒って帰っちゃいましたよまた明日くるそうです」



どおりで理科準備室は静けさがあるわけだ。差し込む夕日と揺れるカーテン、小さくて可愛い女の子と二人きり、寝起きの目、潤んだ瞳に濡れたスカーフ。

「野口さん」

「はいなんでしょう?」


「制服によだれが・・・そのべっちゃりと」


自分の右胸当たりを確認した桜は一瞬の後顔を真っ赤にして

「わっ私の違うんですこれは、その、いやソフトクリームなんてものはないです!」


この日はソフトクリームが否定されて一日が終わった。

面白くなくてごめんなさい

完結させます

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