嵐の前の静けさ とかってネタバレだよね?
「私のキャラシはとっくに出来ているんだから、あんたも早くしなさいよ!」
「付き合うとはいってないと思うんですけど・・・」
「うっさい!昨日はあんたの所為で死んじゃったんだからね。ちゃんと責任とりなさいよ!」
昨日はプレイヤー全員が戦線離脱ということで敗北となった。
てか、あれが世間一般にしたしまれているTRPGなのだろうか?
面白みも感じれなかったし、なによりサイコロを振って6なら勝つし1なら負ける。かなり理不尽なゲームなのだと思った。正直、今のままじゃやりたくない。
「すいません。昨日はまだ不慣れなこともあり、うまくGMとしての役割ができていなかったんだと思います。」
昨日のTRPGで進行役をやってくれていたポニーテールの彼女、野口 桜は申し訳なさそうにお詫びをいれてくれた。
たしかに、TRPGをインターネットで調べてみると謎解きや肝試しの要素が強かった。昨日みたいな戦闘民族並みに戦うことはしないそうだ。
「なんで桜が誤っちゃうのよ、昨日は運がなかっただけじゃない!そこにいるおバカさんがサイコロ振るのがヘタクソなせいでしょ?」
「わるかったな、沢西様とちがって僕のサイコロには1もあれば2もあるんですよ。」
「私のだって当然あるに決まってるでしょ、同じやつ使ってるじゃない!」
僕と沢西は同じサイコロを使っているが出る目だけは違った。
基本的にまばらに目がでていた(昨日の最後は除くけど)僕と、123の目が存在していないんじゃないかと思う沢西のサイコロ。
沢西はルックスも良いとてもキュートなお面も被れる、そして運までいいと・・・どうして神は全てを平等にあたえないのだろうと考える。
「昨日は初めてのことでしたのでうまく出来ませんでしたが、今日はうまく出来ると思います。近衛さんもう一度だけやってみませんか?」
野口さんの謙虚な姿勢と驚異的な破壊力をだす上目ずかいに心臓が鼓動を早める。
「いやそんなにやりたくないわけじゃないし結構楽しいよぜんぜん。めんどくさいとかこれっぽっちもおもってないからね!」
あせって適当な言葉を繕うが僕のボキャブラリーでは野口さんにフォローが出来ないようであった。
でも彼女はそいうってもらえると嬉しいですと天使のような微笑みでこちらを見てくれた。心臓の鼓動がねずみ並みにスピードをあげる。
「なに赤くなってんのよ。きっも。」
生ゴミを見るような目線を受けて気づく。いそいで深呼吸をして平常心になろうとする。そして人間としての心拍までスピードを落とす。
「一ついいかな?今日のGMは僕にやらしてくれないかなって。」
二人は少しだけ思案したあとに
「まあいいわよ、うまくやりなさいよね始まってすぐ殺したらリアルなほうでボコボコにするわ」
クラスでかなり御淑やかな沢西様は被っていたお面を投げ捨てもっぱらキバをむいている。
「やっぱり私じゃ力不足でしょうか?」
「いやそうじゃないんだ、昨日帰ってから実際にTRPGをやっている所を撮影したものを見たんだ。そのお話なら謎解きが多いし皆で楽しめるんじゃないかなって思ったんだ。」
「そうですか、なら私もプレイヤーとして参加さしていただきますね。」
了承を得たところで昨日家でコピーしてきた紙を持ち出す。
「準備万端だねー。結構楽しんでんじゃない。」
ちゃかす沢西に苦笑を浮かべつつ皆に説明を始める。
「このお話は現代・・・この今の日本が舞台なんだ。だから沢西さん、持ち物に西洋鎧はちょっとおかしいと思うんだ。」
沢西 葵が作ったキャラの持ち物欄には西洋鎧の文字があった。
「家がお金持ちで西洋鎧マニアかもしれないわ、いつも持っているのよ。」
「・・・あーはいそうですねもってるんだと思います。」
横に目を動かすと野口さんがソファーで動きを止めていた。
「どうしたの野口さん?」
「すいません書き方がわからなくて・・・教えてもらえますか?」
僕らも昨日は作るのに手間取ったもんだ。もう一度復習をかねて勉強しておけると思ったので僕は快く了承した。てか断れないし。




