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『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: ジキルぅ
第2章:異端審問と真・聖女認定編

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20/28

第20話:聖都完全漂白。リト、概念を洗う者(ワールド・クリーナー)へ。

 「永遠に黒く染まる、だって? ……そんなの、僕の洗剤(魔力)の浸透力、舐めすぎだよ」

 聖都の中央広場。バルタザールの勝ち誇った叫びに対し、リトは静かに、しかし絶対的な自信を持って答えた。

 彼の手には、いつの間にか一本の「特製モップ」が握られていた。それは、地下書庫で見つけた古代神具と、アルテミスの髪の毛(本人の強い希望で提供)、そして聖女の涙をリトがブレンドして作り上げた「究極の清掃用具」だった。

「【超・全自動・概念洗浄ワールド・リセット・ウォッシュ】!!」

 リトがモップを地面に叩きつけた。

 瞬間、聖都を中心として、半径数十キロに及ぶ巨大な「洗濯機」のような魔力の渦が発生した。

 空を飛ぶ鳥も、地下を流れる水も、人々の記憶の中に眠る嫌な思い出さえも。

 あらゆるものが、リトが放つ「極純白」の波動に飲み込まれた。

「な、なんだ……!? 身体が……身体の芯まで、洗われていく……!」

 バルタザールが絶叫する。彼の皮膚から、長年蓄積された「悪意の黒ずみ」が、ボロボロと垢のように剥がれ落ちていく。

 数分後。

 光が収まった聖都は、もはや「光り輝くクリスタル」そのものだった。

 建物は透明度を増し、下水はそのまま飲めるほどの霊水へと変わり、空気は一息吸うだけで三徹の疲れが吹き飛ぶほどの酸素濃度となった。

 バルタザールは、白く、ツヤツヤになった頭を抱えて座り込んでいた。

「……私は、何をしていたのだ。……泥遊びなど、子供のすることだ。……私は、花を、花を植えたい……」

 悪意そのものが「洗浄」されたことで、教会の反乱分子は全員が「更生(漂白)」された。

「……ふぅ。これでようやく、一息つけるかな」

 リトがエプロンを脱ごうとした、その時。

 ガシィィィッ!!

 左右から、アルテミスとエルナが彼の手を掴んだ。

「リト様! お疲れ様です! さあ、次は『私』の洗浄をお願いします!」

「いいえ、リト様! 私が先にバケツを用意しました!」

 さらには、フラウレルム王女が上空から魔法の絨毯(洗浄済み)で降りてくる。

「リト! 今の洗浄で、私の寝室のカーテンが三ミリほど縮んだわ! 責任をとって、一晩かけて私の隣で『縮み防止』の結界を張っていなさい!」

「……あはは。掃除の依頼が尽きないなぁ」

 リトは困ったように笑いながらも、その瞳には次なる旅への期待が宿っていた。

 帝都、そして聖都。この地上の主要な場所を洗い終えたリトの耳に、海の向こうからの「潮騒」が届いた。それは、汚れきった海に住む人魚たちの、悲痛な助けを求める声だった。

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