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皇帝神の戦いは永遠に  作者: Amenbo
第1章 絶氷の章
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第5話 迷いと願い

ミリルはユスタルに買ってもらった服に着替え、収入を得る為の仕事を探しに外へ出かけた


ミリル(職探しってどこでやればいいんだろ…連合に行けばいいのかな…)


ミリルは昨日行った連合に行き、誰かに聞こうと思ったが1人で知らない人に話しかける勇気は無く、その場で固まっていた


ミリル(どうしよう…受付の人忙しそうだし…ゼイルさんもリヴィットさんもいないし…誰に聞けば…)


ミリルが辺りを見渡していると掲示板を見つけ、ユスタルとクエストについて話したのを思い出した


ミリル(そうだ…クエストでもお金は貰えるんだよね…)


ミリルは掲示板に貼られているクエストを見ると、薬草採取とお使いのような初心者でも出来そうなものがいくつかあった


ミリル(こういうのにしよう!)


ミリルは2つのクエストの紙を剥がして、受付の所に行き列に並んで自分の番が来るのを待っていた


受付嬢「お待たせ致しました!クエストの受注ですか?」


ミリル「はい!この2つお願いします!」


ミリル(確か1度に2つまで受けられるってユスタルさんが言ってたし…!)


受付嬢「かしこまりました!身分証のご提示をお願いできますでしょうか!」


ミリルが身分証を渡すと受付嬢は「あっ…」と声を零し、机に身分証を置いた


受付嬢「ミリルさんはただいまクエストを受注できない状況ですね…」


ミリル「えっ、どうしてですか!?」


受付嬢「クエストを受けるにはテストを受けなくてはならなくてですね…評価を貰わないといけないのです」


ミリル「テスト…それって今から受けられますか!」


受付嬢「本日のテストは…あと2枠空いてます!予約に入れましょうか?」


ミリル「お願いします!」


受付嬢「はい、それでは11:20からのご案内となりますので椅子に座ってお待ちください」


ミリル「はい!」


ミリルは早くテストを受けたいという思いでワクワクしていたが、隣の席に座ってた男達が話してる内容がたまたま耳に入ってきた


男性A「テストの担当今回誰なんだろうな」


男性B「さぁな、せめてあの鬼剣じゃなければいいんだが…俺あの人に勝てる気がしねえー」


ミリル(えっ…テストって戦う系のやつ…?…筆記とかじゃないの!?)


ミリルはそれに気づいた途端、今から辞退しようかなと悩み始めた

記憶が無い故自分が戦闘経験があるかすら分からず、所詮剣を持ったところで何も出来ないと分かっていた


そうして悩んでいるうちにミリルのグループが呼ばれ、ミリルは列の1番最後に並んだ


担当者「午前第3部 身体基礎能力評価テストを行う。」


担当するのは灰色の髪の毛で黄色の目を持つ明らかに強いと感じられる女性であった


男性B「うわっ、鬼剣じゃねえか…怪我しないといいなぁ…」


ミリル(ええあの人がキケンと呼ばれてる人!?…確かに危険そうな顔してる…)


鬼剣「私はデヴィア・エスパーダ。私が担当するからには厳しめに行かせてもらう………そこの白い髪の毛の少女」


ミリルはいきなり鬼剣に話しかけられ、驚いた顔で返事をした


ミリル「は、はいっ!」


デヴィア「その服装でまさかテストを受ける気なのか…?明らかに戦闘向きではないだろう」


ミリル「…急いで着替えてきますーー!」


ミリルは慌てて荷物置き場に置いていた鞄の中から買ってもらう前に着ていた服を取りだし、急いで着替えていた


ミリル「すみません…これなら大丈夫ですか?」


デヴィア「今度は正装か…?まぁいい、不合格の理由が服装のせいとかにするなよ。とりあえず先頭から1人ずつ見てやろう」


ミリル(大体20人ぐらいだからあと19人ぐらい待てばいいのかな…様子見しとかないとね…)


ミリルは髪の毛をまとめて、最初にテストを受けている人の様子を見ていた


女性A「お願いします!」


デヴィア「まずは全魔力を放出し、そのまま私に攻撃してみろ。どの武器を使っても構わない」


ミリル(近くに色んな武器がある…剣に弓に大剣に槍まで…どれも使いこなせる自信が無いなぁ…それにしても魔法は使っちゃダメなんだね…)


デヴィアの剣は相手の持つ剣と同じであるはずなのに簡単に相手の剣を吹き飛ばし、弓を使うものでもデヴィアは優雅に弾き飛ばしていた


ミリル(え、これ私無理な気が……実力差がありすぎる…終わった…私の人生…さようなら………)


ミリルが落ち込んでいるとあっという間に自分の番になっていた


ミリル(えっ、もう前の人終わったの!?…何も攻略とか考えてないよ!…)


デヴィア「最後だな…それでは魔力を全開放しろ。そして私を殺す勢いで来るといい」


デヴィアは余裕そうな顔でそう言い、ミリルは恐る恐るどの武器を使おうかと悩んでいた


デヴィア(どこかの貴族のお嬢様か…?…でも魔力を全く感じない…まだ出してないのか……お嬢様は早く家に帰って騎士達に守られていれば良いものを…)


ミリル(とりあえず剣にしよう…)


ミリルが剣を持って、適当に構えるとデヴィアはミリルが切りかかる前に質問をした


デヴィア「魔力を全く感じられないのだが今はまだ出していないのか?」


ミリル「え、魔力…あれ、出てませんか!?」


デヴィア「0のままだぞ…」


ミリル(どうやって出すかも知らないし!…)


デヴィア「まぁいい、とりあえず私にかかれ」


ミリル「…行きます!」


ミリルが剣を両手で持ち、上から大きくデヴィアに向かって振りかざそうとしたがデヴィアは片手で剣を持った状態でミリルの剣と共に弾き飛ばしていた


デヴィア「攻撃が安直すぎる、もっと工夫しろ」


ミリル「っ…」


ミリル(昨日みたいに導きがあればいいんだけど……いやいやっ…ああいうのに頼っているんじゃあ強くなれない…普通の攻撃だと多分防がれるし…そういえばデヴィアさん…ずっと私の剣を見てるような…私の剣の動きを注視してる……少し賭けに出てみるのもありかな…)


ミリルはまたデヴィアに向かって斬りかかり、今度は真正面から剣がぶつかる形になっていた


デヴィア「お前と私の筋肉量では私が弾き飛ばしてしまうぞ!」


ミリルはデヴィアの剣をなるべく抑えようと力強く対抗し、デヴィアがさらに剣を押す強さを強くしたところでミリルは剣をパッと離しデヴィアは押しに抵抗する力が無くなったことで前へ倒れかけた

その隙にミリルが左足をデヴィアの右腹に向けて勢いよくぶつけた


デヴィア「っ!」


その光景をテストの応募者が全員言葉を失ったまま見ていた

デヴィアに蹴りを入れた応募者はミリルが初めてだからだ、戦いとは無関係そうな雰囲気を持つ少女が鬼剣のデヴィアの鎧を凹ます程の蹴りの威力を持つことにも驚いていた


ミリルがそのまま左足を地面に着地すると「いたあああい!」と左足を押さえて尻もちをついて赤くなってるところを擦っていた


デヴィア「……はははっ…やるな少女!私が油断していたよ…武器を捨てて横蹴り入れるなんて応募者の中では初めてだ」


ミリル「…そ、そうなんですか?…それよりも私不合格ですよね…中断する形になりましたし…」


デヴィア「魔力点では評価は出来ないが、戦闘の工夫面では高評価だぞ。少女は合格だ」


ミリル「本当ですかぁ!やったっ…って痛い…」


デヴィア「私の鎧に凹みを入れるほどのキック力…さぞ痛いだろうな…救護室に行って治療をしてもらうといい」


デヴィアはミリルに手を伸ばし、ミリルはその手を掴んで起き上がらせてもらった


男性A「あの子やばいな…可愛い天使の皮を被ったウサギみたいだ」


一時期白うさぎと呼ばれていたことをミリルが知ることはなかった


受付嬢「テスト合格おめでとうございます!これで受注出来るようになりますよ」


ミリル「やった!今日はもう遅いですか…?」


受付嬢「お使いのクエストなら受注可能です!」


ミリル「じゃあそれ受けます!」


ミリルはクエスト発行者の家が描かれてある地図を渡され、連合を出て向かっていった

辿り着いたのは普通の家に住んでいるおばあさんの家だった


ミリル「すみません!クエストを受けました!ミリルです!」


ミリルはノックをしながらそう言うとカチャリと鍵が開けられる音が聞こえ、扉の先には杖をついているおばあさんがいた


おばあさん「あらあら可愛らしいお嬢さんねぇ…今腰を痛めてしまってお買い物にいけないのよ…このメモに必要なものを書いてあるからこれを買ってきて欲しいわ」


ミリル「分かりました!」


おばあさん「これ必要なお金よ。余った分はミリルちゃんのお小遣いにしてちょうだい」


おばあさんはお金が入った袋とメモをミリルに渡し、ミリルは慌てて両手で止めた


ミリル「待ってください!必要な分だけでいいので…!お小遣いだなんて…」


おばあさん「いいのいいの、こんなしょうもないクエストを受けてくれた気持ちで凄く嬉しいの。人からの好意は受け取るのが1番なのよ」


ミリル「……そう仰るのなら…」


おばあさん「ふふっ、それじゃあお願いしますね」


ミリル「すぐ買って戻ってきますね!」


ミリルはメモとお金袋を持って、商店街の所へ走っていった


ミリル「えーと…ニンジン3本とリンゴ2個…お茶パック10個入り1袋…全部食料品店でどうにかなりそう…」


ミリルがメモを見ながら歩いていると硬い鎧にぶつかったかのように頭に痛みが走った


ミリル「ひゃぁっ!…すみません!」


デヴィア「ん?…あ、昼間の少女か!前見て歩かないと危ないぞ」


ミリル「デヴィアさん!…あははっ、すみません…デヴィアさんはここで何かしてるんですか?」


デヴィア「今晩の夜ご飯の買い出しさ、そう言う少女は何をしてるんだ?」


ミリル「私はお使いクエストの途中です!」


デヴィア「なるほどな、頑張れよ…というかどうせ同じ食料品店に行くのなら一緒に行くか」


ミリル「えっ、いいんですか!?」


デヴィア「行先同じそうだからな。折角なことだし」


ミリル「嬉しいです〜!」


ミリルはテコテコとデヴィアの隣まで早歩きし、一緒に食料品店に向かっていた


デヴィア「…そういえばどうしてあの時魔力を一切出さなかったんだ?」


ミリル「…あー…えっと…私魔力の出し方が分からなくて…」


デヴィア「嘘だろ…そんなことがあるのか…」


ミリル「お恥ずかしながら…」


デヴィア「……少し鎖骨辺りを触らせてもらってもいいか」


ミリル「あっ、はい!どうぞ!」


デヴィアはミリルの鎖骨辺りを片手で触れ、ミリルの中に流れるはずの魔力を探ろうとしたが微塵も感じることが出来なかった


デヴィア(魔力が無いなんてこんなことあるのか…少女は奇跡的に魔力が生まれない限りずっと物理だけで生きていくはめに…こんな小さい少女が?…運命とはなんて残酷なのだろう…)


ミリル「あの…どうでしたか?」


デヴィア(真実を伝えるべきか…伝えてこの子が冒険者になることを諦めたらどうする…クソっ…まだイキってる男だったら真実を伝えたところだったのに…)


デヴィア「…恐らく魔力の覚醒前だからだろう、いつか…………覚醒する時が来るかもしれん」


ミリル「そうなんですね!早く魔法使えるようになりたいなぁ!」


デヴィア(魔法を使ったことがないと意味するその言葉は…今の状況では未来ある若者を縛り付けるような呪いのように聞こえてしまう……神よ…どうかこの少女に力を分け与えてくれ…)


デヴィア「使えるようになったらいつでも報告しに来るといい。その時がきたら魔力の扱い方を教えよう」


ミリル「デヴィアさん優しいです〜!心強いです!」


デヴィアは目を輝かせるミリルにフッと困っているかのように微笑み、食料品店についた


デヴィア「このメモに書いてある物を買えばいいんだな」


ミリル「そうです!」


デヴィア「野菜があっちで発酵品はこっち、飲料系はそっちだ」


ミリル「ありがとうございます!早速行ってきます!」


デヴィア(まるで母親になった気分だ…我が子に初めての買い物をさせるような感覚に近い…今のうちに私も買い物を済ませようか…)


ミリル「よしよーし、全部カゴに入れたからあとは買うだけ!」


デヴィア「お、やっと出てきたか」


ミリル「デヴィアさん!ってもう買い終わってたんですか!?」


デヴィア「ああ、ここの常連だから何がどこにあるのかお見通しだ」


ミリル「わー…!それじゃあ私お会計に行ってきます!」


デヴィアが出入口の所でミリルが出てくるのを待っていたが少し遅いと感じた為、デヴィアがミリルがいるはずのレジの方を見るとミリルが必死にお金を数えてるところを目撃した


デヴィア「何やってるんだあの子は…」


ミリル「え、えーと…これが10マギア…これが500マギア…ええ…」


店員「お客様…よろしければ私の方でやりますが…」


ミリル「いえ!大丈夫です!3850マギア…うーーん…」


デヴィア「お金の違いもつかないのかあんたってやつは…これが1000マギア、100マギア、50マギア、10マギアだ。」


ミリル「なるほど…じゃあこれですね!」


デヴィア(少女は1人で生きていけるのかこれ…)


ミリルは買い物袋を両腕で抱き抱えながらルンルンと嬉しそうに歩いていた

デヴィアは数分歩いたところでミリルが向かう方向とは別になったためそこでお別れする形になる


デヴィア「クエスト完了まで気抜くなよ少女」


ミリル「はい!頑張ります!」


デヴィア「それじゃあまたどこかで」


ミリル「どこかで〜」


ミリルはデヴィアと別れるとそのままおばあさんの家に向かい、扉をノックするとおばあさんが出てきて「どうぞ」と中に入れさせてもらった


おばあさん「外は寒かったでしょう?お茶を出したから一緒に飲みましょう」


ミリル「わぁ!ありがとうございます!」


ミリルはおばあさんに買い物袋と金袋、メモを渡して案内された椅子に座った


おばあさん「お嬢さんは今までどんなクエストを受けてきたんだい?」


ミリル「えっと…実はこれが初めてで…」


おばあさん「あらあら…!私のクエストが初めてなのね!なんか照れくさいわ」


ミリル「最初のクエストが優しい方で本当に良かったです…」


おばあさん「私なんか昔は鬼畜オババって言われてたものよ〜」


ミリル「えぇっ、厳しそうに見えないですよ…穏やかな人って感じが凄くするのに…」


おばあさん「歳のせいかねぇ…もう長くは無いし…………リディア様のお姿を最後に見たのも何年前かしら…」


ミリル「…リディア様って外に出てこないんですか?」


おばあさん「3年ぐらいかしら…先代権主様がお亡くなりになる前はよく城下町を走り回る活発なお嬢さんだったんだけどねぇ…」


ミリル(親を亡くして心を閉ざしてるのかな…)


おばあさん「国民達はみんなリディア様のお姿を見たいと思っているものよ、リディア様は愛されてるからねぇ」


ミリル「…愛されてる…」


おばあさん「リディア様は困った人を放っておけないタイプで昔はよく手伝ってくれていらっしゃったわ…華奢なお身体なのに力仕事も積極的にする子で…お礼を言うと顔を赤くして照れちゃうのよ?可愛いと思わない?」


ミリル「照れちゃうの可愛いですね〜!私も会ってみたいなぁ…」


おばあさん「……会えるといいわねぇ…」


ミリル「…………」


ミリル(城から出てこない理由ってなんだろう…身内が亡くなってしまったとしても3年も引き篭るのはなにか別の理由がある気がする…)


ミリルはその後もおばあさんとお茶を飲みながら談笑を続け、気づけば外が暗くなっていた


おばあさん「あらッ、もうこんな時間。若い子をこんな時間まで引き止めちゃってごめんなさいね…」


ミリル「いえいえ!お話出来て楽しかったです!またお話にしにきてもいいですか!」


おばあさん「いつでも来ていいわよ」


ミリル「ありがとうございます!それではまたの機会に!」


おばあさん「それじゃあね〜」


ミリルはおばあさんの家を離れて宿に戻ろうとすると門の所から慌ただしい声が聞こえてきた


ミリル(なんだろう…鎧来た人たちが門の方へ走ってる…なにかイベントでもあるのかな?)


ミリルはそのまま鎧の人達についていき、門の所へ着くと鎧を着ていても腹を切られていて血を流してる者たちが地面に倒れていた

応急処置をするために担架で運ぼうとしてる人や指揮を取っている人もいて慌ただしい状況だ


女性A「どうやらここの近くの森に大きな蛇が出たらしいわよ」


女性B「蛇の魔物かしら…騎士達がやられちゃうなんて相当強いのね…」


ミリル(蛇の魔物…騎士さん達がやられちゃうほど強いんだ…)


負傷した騎士「まだ戦っている仲間がいるんだ!増援を…グゥォッェッ…」


ミリル(まだ戦ってる人がいるの!?…こんな夜に戦うなんて危ない…)


騎士A「リディア様に急いで報告しないと!」


騎士B「しかしリディア様は城から出てこない状態なんだぞ…とりあえずデヴィア団長やリーンハイト副団長…他の冒険者に助太刀をお願いした方がいい!ユスタル様も今門を出ている状況でいらっしゃるし…」


ミリル(ユスタルさんならきっとあの家にいるはず…呼びに行った方がいいのかな…でも夜は危ないし…どうしよう…誰かが動かないと今戦ってる人達がやられちゃうかもしれないのに…)


ミリルが自分はどのような行動を取ればいいのか悩んでると脳に直接刺されるような痛みを感じ、目を瞑って右手で抑えて緩和させようとした

うっすら目を開けると目の前に実在してるか分からないほどの透明度で立つ青色の影と白色の影があった


?「陛下!まだ皇帝神になったばかりでいらっしゃるのに前線に立ちすぎです!戦闘面に関しては私たちにお任せすればいいのです!」


陛下?「何を言ってるの!私はみんなを守りたいから戦うの!この力だってその為に存在してるの!いくら貴方達が私の1部だとしても、貴方達は私の大切な仲間なんだから。私があなた達を守るのはダメなのかしら…」


?「陛下の意思は尊重したいところですが私たちが何のために存在しているのかをお考え直してください」


陛下?「じゃあ問うわ、貴方達から見て私は護られなきゃいけないほど弱いと言いたいのかしら」


?「…そういう訳では…」


陛下?「こんな見た目だからひ弱そうに見えてもしょうがないよね、だけど私はいくら相手が強かろうと逃げたりしない。私は負けないから!実力差があろうとも関係ない!それだけは覚えておいて!…誰もが未来を変える鍵なんだから…そして私は未来を全て喜びのものにしたい」


?「…………陛下のお心のままに…」


ミリル(これはなんだろう…私の妄想…?…でもこの子は逃げないと言ってた…誰もが未来を変える鍵……私もみんなが幸せになれる未来にしたい……この欲望はどこから湧いてきたんだろう……よく分からないけどこの幻覚のおかげで迷いが無くなったよ)


ミリルはそのまま門の方へ走り出し、門番達が慌ててミリルを止めようとしたがミリルは門番達の妨害を全て回避し、そのまま森へ走っていった



















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