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皇帝神の戦いは永遠に  作者: Amenbo
第1章 絶氷の章
17/25

第17話 氷の迷い

段々と目が慣れてきた

この空間がリディアによって上書きされたかもしれないし、ただリディアから現れた粒子によって包み込まれたのかもしれない

不安と警戒心が働き、足を少しだけ動かしてみた

地面は硬く、若干砂みたいな物を靴で擦り合わせている音が聞こえる


ミリル(なんだろうこれ…)


ミリルがしゃがんでその砂のようなものを人差し指で付着させるかのように触った

そうすると頭の中にいきなり声が聞こえてきた

『消えたい』

誰の声かは分からないがバグが起きたのような不安定な声


ミリル「っ……リディア様!ディアナさん!どこにいるんだろう…ここにはいないのか…」


ミリルの叫ぶ声は空間の中で響き渡り、止んだかと思えばただ冷たい風がミリルを襲うだけになっていた


ミリル(寒い…何とか出ないと…)


?"お父様!魔物は騎士達と私に任せて!"


ミリル「リディア様!」


黒い景色にある景色が見え始めた

どうやら少し小さいリディアと先代権主であるカルドだろう

リディアはカルドの左手を両手で握り、必死にとめているように見えた


カルド"リディア、騎士達ではどうにもならん。これは権主である父が行かなければならぬのだよ"


リディア"私だって戦えるわ!騎士達と一緒に訓練してるもの!"


カルド"…リディア、お前は私の娘であるが権主ではない。あの魔物達は騎士全員を殺してしまうだろう。既に多くの死者を出してる今、私がいつまでも指揮をしている場合では無いのだ"


リディア"なら他国に援軍を求めて!あそこは!?零なら簡単に倒せるでしょう!"


カルド"他の国も今同じような目に遭っているのだ。援軍を出せるほどではないのだろう"


リディア"そんな……"


カルド"しかしあの魔物達の強さ…どうも不自然だ…一撃で倒せる兎の魔物でさえまるで大蛇のような強さ…人工的な暴発の可能性もある、ははっ、一体誰の仕業なのだろうな"


リディア"笑い事じゃ…!"


カルド"人生は楽しくいた方が楽しいだろ?"


リディア"……それは確かにそうだけど…でも私はお父様に危険な目にあって欲しくないの!"


カルド"…お前にその心があるのならきっと私の心も理解してくれるだろう。私にとって国民も我が子、リディアも私の子だ。子を守るのが親の役目…賢いリディアは分かってくれるか?"


リディア"………お父様…絶対に帰ってきてね……お父様のこと信じてるから!"


カルド"さすが私の子だ、無事帰ってきてリディアの好きなスイーツ巡りでもしよう!"


リディア"約束なんだからね!"


カルドはリディアの頭を優しく触るとそのまま走って外へ出ていってしまった


ミリル「…あの方がカルド様…」


【お父さ、、なら、、きっ、、、、、、帰、てくるわ……強、、もの…フロ、ゼン、、、、で最強、もの…】


ミリル(この声リディア様の声だ…でも途切れ途切れだな…)


ミリルがそう考えているとまた次の景色が見え始めた


リディア"騎士のみんな!!!権主様が戦ってる間この国をなんとしてでも護るのよ!そしてフロイゼンの民よ!絶対に生き残って平和を掴み取るのよ!"


騎士達"おぉぉぉぉぉっ!!!!!"


国民達"そうだぁぁぁぁっ!"


リディアはグレイスに集まっている民と騎士達に向かって喝を入れて士気を高めようとしていた


リディア"権主様の願いは貴方達の生存よ!誰1人死ぬなんて私も許さないから!せめてグレイスだけでもこの私が守ってみせるわ!"


騎士A"リディア様だけじゃなく俺たちも護りますからね!!!"


リディア"最高の返事よ!!!"


【お父、が、、零した敵、、、かもし、ない。だか、私が、、様のようにみんなを守る!!】


ミリル(凄い…リディア様たった一人で国民達をまとめるなんて……また景色が変わった………………なんて暗い空なの…太陽が見えないなんて……まって…あれなんか動いてるように…)


ミリルが見えたのは黒くモゴモゴと動く空だった、そしてよく目を細めて見るとそれは大量の大型の魔物であったのだ


ミリル「なっ…」


騎士B"リディア様ぁぁぁぁぁっ!空に大量の大型飛行体の魔物が無数にいます!!!"


リディア"何ですって!?"


【じゃあお父様は…?お父様がこんなに取り零すなんて有り得ない…でも私に権主の力が移されてない以上お父様はまだ生きてる!】


リディア"全員建物の中に避難して!私の指示が聞こえる宮廷魔法師は全員空に炎魔法を放て!!!魔法が使える騎士達も協力してちょうだい!"


【私は炎魔法が使えない……】


ミリル(あんな数…全部倒し切れるかなんて…)


また景色が変わった

そしてその景色から手に入る情報は信じたくない内容であった

グレイスの街どこを見渡しても死体ばかりが見えるのだ

さらに強い炎魔法を放ちすぎたのか家に引火し、グレイスが炎の海に飲まれたかのようだった

魔物達が人々を襲い、リディアが必死に魔物を斬ってもまだ数えられない程いる


民A"リディア様!助けてぇぇぇっ!"


リディア"っ!"


リディアが剣に氷魔法を纏わせて魔物を斬る、民を守れたと思いきやすぐ別の魔物に殺されていたのだった


リディア"っ…何よ…もう…倒しても倒しても…意味ないじゃない…みんな死んじゃう…もう無理よ…"


リディアの顔を見るに既に何日も寝ずにずっと戦ってるようだった

激しいストレスに襲われているのか過呼吸になり始め、その場で倒れてしまった


ミリル(そういえばこの時ってフロイゼンに大魔法師が滞在してなかったから応援を呼ぶことが…ユスタルさんとかいたら違う未来だったのかな…)


リディアが諦めた顔で空を見上げた


リディア"…もう…疲れた……156万4298体の魔物を倒したとしても最初見た時と変わらないだなんてそれこそおかしいわ…まるでずっと斬った魔物が分裂して新しい個体になるかのような…"


リディアがそう言いながら先程斬った魔物の死骸を見ると死骸がムクムクと動き始め体を復元し、2体の魔物へと進化した


その事実はリディアの精神を限界にまで追い詰めてしまった


リディア"…っ…はっ…あははっ…あはははははははっ!!!"


自分がやってきたことが逆に状況を悪化させていたことに気づき、自分自身が民を殺したと同じであると思った


リディア"私のせい……そう私のせいなのね…私が悪いわ!…………剣なんてもういらない…意味ない…"


リディアは握っていた剣を地面に落とした

何もかもどうでも良くなった

何しても勝てない

権主の力がない以上今以上の形勢逆転を見込めない


【………………………死にたい】


ミリル(っ…)


【死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい(死にたいなんて言わないで…お願い…痛いから…もう言わないで…リディア様っ……)


魔物がリディアを見つけ殺そうと襲いかかってくる

リディアが魔物を視界に入れた途端、体に馴染みのある力で満たされていくのを感じたようだ


リディア"…………っ!いや゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!"


リディアの叫びと共にリディアの体から氷波が急速に襲い始めた

グレイスが一瞬で凍り、フロイゼン一帯が氷の中に包まれた

全ての魔物もその氷の中に包まれたのだ


これは権主の力である

リディアにその力が譲渡された、つまりカルドは死んでしまったという意味となる

ただでさえ戦闘で限界を迎えていたリディアにこの事実は絶望以上のものであった

優しく威厳がある誠実で大切な家族だった父が死んでしまった

この事実がリディアの権主としての力を暴走させたのだ

目から溢れる涙もすぐに凍ってしまう、心は壊れ、周りにはほぼ誰もいない


ミリル「…………」


ミリルは言葉が出なかった

リディアがこんな絶望的な過去を持っていたとは知らず、リディアを責めてしまった自分にも絶望した


リディアが氷を維持できなくなるほどエネルギーを消耗すると魔物達を閉じ込めていた氷が融解し、また暴れそうになっていた


エンディ"ここで終わり、まぁ100点中15点のお遊びね…ベーゼ様の意地悪、やり過ぎたら殺すなんて言うから…"


ミリル「なんでエンディがいるの…?」


エンディが左手に持っていたのはカルドであり、右手には恐らくカルドの血が付着していて1滴ずつ垂れていた

エンディは右手で指を鳴らすと魔物が一瞬で消えた

疲れで気を失っているリディアを右手で持ち上げ、城の中へ移動するとカルドと共に床に放り投げた


エンディ"へぇ…面白そうな物があるわね…記録型の遺物…どう使うのかしら…まぁ何でもいいわ、人間ごときが作ったものなんて私にかかれば改造してもバレないし"


エンディが笑みを浮かべながらカルミアに見せられたあの魔導具を机の上に置くとリディアの頬を足で持ち上げた


エンディ"リディア、3年後に会いましょう。また苦しめてあげるから…それにしても人間って弱いなぁ…"


ここで景色が見えなくなった

頭の中ではリディアの苦しむ声が響き渡り、心が締め付けられるような感覚がする

ミリルも同じく苦しむのかと思いきや何故か顔には出てこなかった

それはエンディに対する失望と怒りが混ざり合ったからである


ミリル(あの女神………人をこんなにも苦しめてまだ遊ぼうとしているのなら私が止めないと……)


ミリルがそう思うと粒子は存続できる力を失ったのか崩壊し始め、元の白い空間に戻った


ディアナ「ミリル大丈夫!?」


リディア「目が赤いわよ……一体何があったの」


ディアナはともかくリディアまでミリルを心配しているとは本人には信じられないことだったがミリルはそっと2人を同時に抱きしめた


ディアナ「?」


リディア「なっ、何するのよ!」


ミリル「2人とも…辛かったよね………辛いよね…」


ディアナ「……リディア()の過去を見たの?」


ミリル「うん………リディア様私ごめんなさい…貴方の苦しみを知らずに一方的に責めてしまって…」


リディア「……もういいわよ、なんか怒る気も貴方を殺す気も失せてしまったわ。貴方悪い人に見えないし」


ディアナ「…リディア、もう一度考え直しましょう。

本当の敵は誰なのか…ミリル。貴方の意見も聞きたいわ。過去を見たというのなら…」


ミリルが2人から離れると右手で涙を拭った


ミリル「…カルド様を殺したのは…エンディという女神よ」


リディア「エンディ…?」


ミリル「はい、エンディは…殲滅の女神で…私と因縁がある相手…らしいです」


ディアナ「…殲滅の女神…もしかしてさっきの異様な力は女神の力なのかしら」


ミリル「恐らくはそうかと…」


リディア「私の体内にそんな物が…」


ディアナ「貴方の目が赤くなってることが証明ね…怒りによる感情の目の変化かと思ってたけど…」


リディア「会ったこともないのにいつの間に入れられてたのかしら……」


ミリル「…それはまた後で考えましょう。今はどうやって出るか…」


ミリル達がどう脱出しようか悩んでいると天井辺りからいきなり崩れる音が聞こえ始めた

そして現実の世界が見えたと思えばユスタルもリヴィットもリエガも倒れていてアイシュレイズは起き上がれないようにエンディに足で踏まれていたのだった


エンディ「やっと壊せた…流石皇帝神の神域…神としての力をほぼ失ったとはいえここまで頑固なもの作り上げるだなんてある意味恐ろしい才能ね」


ミリル「エンディ……貴方には問いつめたいことがたくさんあるわ!」


ミリル(みんなっ…)


リディア「貴方がエンディね…」


ディアナ「リディア、望む未来は違えど敵は同じよ」


リディア「…そのようね」


2人がそう言い合うといきなり背後からのエンディからの攻撃に気づくのが遅れ、権主の力で対抗しようとしたが神の力には勝てず暴発した

2人はエンディの殲滅の力によって意識が少しづつ滅ぼされている


ミリル「リディア様!ディアナさん!」


エンディ「ん?…あぁ、リディアからの私の力を吸収したのか…皇帝神が怒る理由なんて特にないでしょう?」


ミリル「あんな酷いことしておいてそんな平然とした顔するなんて…」


アイシュレイズ「陛下……すみません…」


ミリル(アイシュレイズがやられるということは私じゃ全く歯が立たない…どうしよう…ユスタルさんもみんな倒れたまま…)


エンディ「殺してないだけ感謝して欲しいわ、ベーゼ様からミリル以外は殺すなと言われてなかったら今すぐ全員皆殺しにしてたから」


ミリル「…………そう、でもまずアイシュレイズを踏む足を退けなさい!」


エンディ「…アイシュレイズがまた暴れたら物語に支障が出るのよ…だからこうやって足で抑えてないと殲滅の力でアイシュレイズの剣の神遺聖の力を相殺できないからね」


アイシュレイズ「陛下ぁぁぁぁぁっ!逃げてぇぇぇっ!」


エンディ「貴方が1番動かれたら困るのよ!」


エンディがまた力強く踏むとアイシュレイズは神遺聖の力を一切出せずにただ地面にめり込むことしか出来なかった


アイシュレイズ(陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下陛下死なないでお願い消えないで逃げて生き延びて私がしくじったせいだ油断したせいだごめんなさいごめんなさいごめんなさい私のせいで陛下を困らせている陛下の力にならなきゃなのに)


エンディは一瞬で殲滅の神権粒子で作った禍々しい色の剣を作り上げ次の瞬きする間にはすでにミリルの左胸に刺さっていたのだった


アイシュレイズ「貴様ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!」


エンディ「最高にゾクゾクするよその怒った顔、愛するご主神様が殺られちゃって可哀想に」


ミリル(いつの間に刺さってる……抜かなくちゃ…)


エンディ「抜いたら私の力のせいで体が崩壊しちゃうわよ?人間の体なんだから神の力に抵抗できるわけがないわ」


ミリル「…なんでッ………………こんな目に…」


ミリルはそのまま膝から崩れ落ちるかのように地面に倒れた

エンディの力によって体が滅ぼされていく


アイシュレイズの瞳には自分の主が2度も殺られ、何も出来なかった自分の無力さと現実に絶望した

神遺聖としての輝きが失った


アイシュレイズ「…………陛下こそが私の全て…陛下がいないとなるならば…私が生きる理由はない」


エンディ「………そう怒らないで、確かに貴方の主は死を迎えた。しかしそれは何の死かしら」


アイシュレイズ「…まさか…」


エンディ「脳筋な貴方でも理解出来たようね、さぁ主神公の覚醒よ」


ミリルの傷口から白色の光の粒子が現れ、エンディの剣を分解していく。指がピクリと動き始め、ミリルの右手に現れた白銀の剣で体を支えるように起き上がったのだ


エンディ「普通の神の場合だったら人間になった以上神には戻れないわ…だけど皇帝神なら話は別、神格が桁違い故に人間としての死を迎えたら神として蘇るのよ!」


アイシュレイズ(あれは陛下の…白銀剣(プラセイド)…一体何をしようとしているこの女神は…陛下を神に戻したとして不利になるのはそちらの方…)


ミリル「……痛かったんだけど……」


ミリルの瞳孔が白くなり、目の中に無数の輝きが見える。体からも神力が溢れ出しているのか白く発光する神波がはっきりと見えた


エンディ「それはごめんなさいね、物語進めるのに貴方の神の蘇生が必要だったのよ」


ミリル「そう……私だけの痛さじゃないよ、あそこで倒れているみんな…エンディがやったんでしょう?」


エンディ「そう、流石に大人数で攻められたら虐めだもの。安心して、殺してはないわ…殺したら物語に支障が出てしまうから…」


ミリル(ユスタルさんやデヴィアさんまでやられてる…それほど神は脅威…私が何とかしないと…)


ミリル「アイシュレイズ!そこでずっと傍観するつもりなのかな…」


アイシュレイズ「っ……私は陛下の剣…貴様等に押さえられる訳には!」


アイシュレイズが力を解放すると空中に青い剣が無数に創られエンディに向けて降り注がれた


エンディ「あらあら防御貫通の麗剣の大量生成だなんて…やはり貴方の力は皇帝神の力と比例しているのね」


エンディは軽々しく避け、仕舞いには全ての麗剣を粉砕したのだった


アイシュレイズ「……殲滅の女神は破壊性能が桁違いですね」


エンディ「お褒めの言葉ありがとう」


ミリル「アイシュレイズ…私が弱いばかりで力を出せないのにエンディと戦わせようとしてごめんね、今から一緒に戦おう」


アイシュレイズ「っ!…はいっ!陛下!」


ミリルがアイシュレイズの方を見て口角を少し上げながら話すと、アイシュレイズは頬を赤く染めて嬉しそうに受け答えをした


ミリル(あれ…なんかこの会話…前にしたような記憶がある…)


ー記憶域ー

アイシュレイズ"陛下、今回の目標は物理無効です"


ミリル"…そのようね、法則を書き換えるから好き勝手に暴れなさい"


アイシュレイズ"…陛下は…私と一緒に戦うのは不服ですか…?"


ミリル"法則を書き換えるのが敵の物理無効を解除することだと思ったのかしら。私の力で戦おうとしたら世界が壊れてしまうから壊れないように弱体化させただけよ"


アイシュレイズ"…ということは…"


ミリル"一緒に戦いましょう、いつも1神で戦わせてしまって寂しかった…はずよね"


アイシュレイズ"っ…!はいっ!陛下!"


ーフロイゼン城下ー

ミリル(…神としての記憶か……アイシュレイズがいるだけでどれほど心強いか…)


ミリル「アイシュレイズは私と息が合うはずだよね」


アイシュレイズ「はい、陛下の導きのままに」


エンディ「面白いわ!皇帝神と神遺聖の共闘の相手になれるだなんて!」


エンディ(皇帝神が本来の体を取り戻してようやくアイシュレイズと同じぐらいになった……まぁ全盛期の皇帝神と比べたら全然まだ弱いし適当に戦っておくのが1番よね)


エンディは鎌を2本作り上げるとその2本をくっつけ端両方に鎌の刃がある形へと変化させた


エンディ「当たったら一発だから気をつけなさいよね!」


殲滅の神権により作られた鎌は空気ですら消失してしまう、まさに全てを滅する神の力にふさわしい


ミリル(凄い懐かしさを感じる、どう動けばいいのか…この力をどのように使えばいいのか…)


ミリル「アイシュレイズ!貴方の断絶の力を少しだけ貰うよ!」


アイシュレイズ(私が断絶の力を持つことも思い出したのですね…!)


アイシュレイズ「はい!陛下!」


アイシュレイズがミリルの体に手を軽く置くと断絶の力がミリルに付与され、エンディの神権による殲滅力が大幅に低下された


エンディ「めんどくさいことしてくれるじゃないの」


エンディ(流石に腐っても皇帝神の潜在能力は消えないってことね…面白い!)


エンディは嬉しそうに口角を上げ、静寂の空気の中で3神が戦闘態勢に入った






























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