救いたい人
ルナ・グラディウスは目覚めた。そして、行動する前に確認した。
「ジグ!」
「お嬢様?どうかされましたか?」
「貴方は私を恨んでいる?」
「はい?何をおっしゃられるのですか?そんなわけ…」
「そう。」
「ルナ様。それより、今日のお茶会どうされますか?」
「……行かないわ。」
「え?よろしいのですか?」
「ええ。」
ここで無闇に行動するのは得策ではない。そうルナは思った。
「ジグ。一緒にピクニックにでもいきません?」
「え?よろしいのですか?」
「ええ。準備をして。」
「はい。」
ジグは嬉しそうに準備をし始めた。
この時間軸のジグは7年友好的に過ごしたジグらしい。
「お嬢様。支度ができました!」
「行きましょう。」
そうして馬車を出して近くの花畑にたどり着いた。レジャーシートを敷いてお茶をした。
「お嬢様、こうして2人で過ごすのは久しぶりですね。最近はお茶会や夜会、そして、舞踏会と、忙しい毎日でしたから……」
「そうね。」
そう、この時間軸はジグと仲良くして、舞踏会で断罪される前の時間軸なのだ。
「ジグ、1つ、約束してくれます?」
「?何をですか?」
ジグは不思議そうな顔をした。
「これから何があっても、私を助けようとしないで。」
「え?」
「わかりましたわね?」
「……それはできません。僕の命は貴方の為にあります。故に、貴方を助けないなんて考えられません!」
「……ダメよ。助けようなどと思い上がらないことね。」
「お嬢様……。」
ジグの顔が沈む。
「そろそろ帰りましょうか。」
「……ええ。」
ジグはそう言って片付けを始めた。屋敷に帰る。次第に夜の帳が降りてゆく。沈んでゆく夕日を見ながらルナは思った。もう諦めよう。生き残れない。それより、ジグに生きて欲しい。そう思った。ルナはジグを部屋に呼ぶ。
「お嬢様、どうなされましたか?」
「ジグ、あなたを、解雇します。」
「……え?」




