失うもの
「私は、私のまま生き残って見せる!!」
そう宣言したルナ。だが、いくらゲームの先の事を知っていてもそれを回避できないのだ。
「どうすれば……」
ふと、写真が目に入った。
「これは……。」
その写真にはいとこが写っていた。
「アンドレス……。」
ルナのいとこのアンドレスは攻略キャラの1人である。
「アンドレスに助けを求める?でも、被害者が増えるだけの気もするわ……。」
迷った後、藁にもすがる思いでアンドレスの元へと向かった。
「アンドレス!」
「ルナ!会いたかったよ!それで、何のようかな?」
「アンドレス。ブルームと言う子爵令嬢をご存知?」
「ブルームか、彼女は今チャールズ王太子のお気に入り、知らない方がめずらしいよ。」
「……アンドレス、私はもうすぐ死ぬ運命なの。」
「?何を言って……」
「だからお願いがあるの。」
「!」
お願いをしたルナはアンドレスの屋敷から帰る。するとそこは火の海だった。
「う、うそ……。」
ルナは膝から崩れ落ちた。メイドや執事達が走ってくる。
「お嬢様!」
「マリア!お父様とお母様は?!」
「それが……」
「!?」
ルナは走り出した。水を被ると火へと飛び込む。
「お父様!お母様!!」
「ルナ…!」
「ルナ!」
「お母様、お父様!早く逃げましょう!!」
「無理よ。ルナ、貴方だけだも逃げて……」
「何を言って!」
2人は倒れてきた柱に挟まれていた。
「いや!死なないで!!」
ルナへ必死に柱を退かそうとする。だが、ルナの力では柱はビクともしない。
「ルナ!いいから逃げなさい!!」
「ルナ!お願い!逃げて!!」
「ルナ様!」
「?!」
そこに現れたのはジグだった。
「ジグ、どうして?」
「今は逃げましょう!お嬢様!」
「ジグ!ルナを頼む!」
「ジグ!私からも頼むわ!」
「はい!」
「いや!いやよ!お父様!お母様!!」
ジグはルナを引っ張ってなんとか脱出した。
「ジグ!ジグ!どうして?!お父様とお母様が!!」
「お嬢様……」
ジグはただルナを、抱きしめた。
「ジグ、お父様とお母様が!!」
「お嬢様!今はお辛いでしょうが!耐えてください!!」
そうして後に焼け跡から2人の遺体が発見される。
「……ジグ、どうして、ここに?」
「……ずっと貴方を影ながら見ておりました。」
「!」
「ルナ様、ご主人様と奥様の分も僕が貴方を支えます!だから……傍に居させてください!」
「……ええ。構わない。でも、でも……」
「お嬢様……」
ジグは、涙を流すルナを静かに抱きしめた。




