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「…そこに意味は、あるのか?」
と以前、知り合いに尋ねられたことはあるが、
そうやってゲームをすることを僕は単純に楽しんでいた。
僕は、高卒から、とある民間企業に就職して今日まで勤めていた。
会社に対して不平不満が全くないというわけではないが、会社は、休まずに出社している僕を高く評価してくれ、福利厚生も良かった為、一生懸命仕事をやる意義を僕は僕なりに見出だしていた。
家族や親戚も、そこにおいて、
「ヒロ、偉いね!頑張っているね!!」と、さかんに声かけしてくれ、僕も満更ではなかった。
そんな僕だが、高校時代にガールフレンドがいて、その子と破局して以降、彼女が、いなかった。
就職して、仕事が、それなりに身に付いた時、猛烈に彼女作りをしたことがある。
街コン、出逢いアプリ、複数の結婚相談所と多岐に通い、忙しなく生涯を伴にするパートナーを得よう努めた。
その過程で己と歳の近い1人の女性と親密に、なりそうだった事実がある…。
だが、彼女とは恋人に、ならず終わってしまった。
その無念さを振り払うように、僕は、ますます仕事に精を出した。
なおのこそ、会社からの僕の評価は高くなっていった。
そして、休日は大好きなゲームを無我夢中に、やる。
そんな、
僕の近頃は、それなりに満たされていた。
ある日、
その日は、仕事は休みで、寝起きからゲームをしようとする僕に友達の畑中から電話があった。
畑中は、アパートで一人暮らしをしていた。
「家に遊びにこいよ♪」と軽く言われ、
僕は、
たまには、休日の外出もいいかな…と家を出た。