執筆の裏ワザとか裏話とか。あと、大失敗も!
執筆仲間の皆さまへ裏ワザを一つ。
皆さん小説を書く際に、登場人物の名前ってどうなさっていますか?
この間書いたお話は登場人物の名前を考えてなかったので、最後まで「イチ」「ニイ」「サン」で書きました。後で七転八倒しました!! 原稿が完成して「イチ」を「アレックス」、「ニイ」をオスカー、「サン」を「ノエル」に変換したところ「朝イチ」が「朝アレックス」、「ニイさん」が「オスカーさん」、「サンダル」が「ノエルダル」なんて意図しない所まで変換されて大変でした!! 泣きながら修正しました(涙)。名前は早いうちに決めたほうがいいと思います(涙)。
その大失敗をする以前、わたしはずっとそのまま入力していました。でもこれって、しんどい。
たとえば「見消」「全蔵」「待月」など。彼らの名前を一発で漢字に変換するのはムリです。「見える……えるを消して……見だけ残して……見消す……すを消して……見消」という風に入力していました。これはメンドクサイ!
次に単語登録の機能を使うようになりました。「見消」を「けんしょう」と登録すれば一発で変換できる! うゎっほぅ~! すばらしいっ!! 今までの苦労がウソみたい☆
でも、もっと楽にならないかな~? そうだ! 「見消」を「け」で登録すれば、「け」と入力しただけで名前が出る! わたし天才!! すぐやる! すぐ登録する!
しばらく便利な日々は続いたのですけれど、すぐ困るようになった。「あ」の問題です。わたしのパソコンで「あ」と入力すると……、
〇
穴太夫
アレックス
阿公
アルフォンソ…………
などがズラズラ出てくる。「〇」はよく使うので「あ」で登録しています。余談ですが「!」は「び」(← ビックリマークの意味)、「!?」は「ね」で登録しています。よく使う記号は登録済み。
記号は別にして、問題は名前です。楽に入力したいから登録したのにズラズラ名前が並んでいると、いちいち選ばないといけない。見事な本末転倒です。なんとかならんかと考えた結果、二文字入力することにしました。
〇
穴太夫 ……あな
アレックス ……あれ
阿公 ……あご
アルフォンソ ……ある
こうすると候補が激減するので、サクサクと入力できるようになりました♪ 便利ですよ♪
他に便利な裏ワザはないかなぁ~?? また思い出したら書きます♪
ぜんぜん裏ワザではありませんけれど、登場人物は少ないほうが楽です! もし二人だけなら「リリは〇〇と言い、それを聞いた清は笑った」の「リリは」と「清は」という部分を全編にわたって省略できます!! 拙書で20人+5匹のイルカが出てくる場面があるのですけれど、めっちゃしんどかった!!
誰が誰に言っているのか説明しないといけない。でも説明っぽくなるとリズムが良くないから、さりげなく自然に……って、そんなんムリやああ!! ムキイイイイイ!! いま思い出しても白目になります。よく書けたな……。オレ、がんばった……(涙)。
裏ワザじゃないのですけれど、裏話をしてもいいですか?
拙書「姫さまですよねっ!?」の二巻でキャラたちが暴走して、わたしは振り回されていました! お話を追うのに必死でワケわからん状態です! わたしにキャラを制御する力はないのでアイツら好き勝手に暴走するんですよ!! オタオタしながら記録していたら担当様から冷静なご指摘が……。
担当:今回のお話、そもそもの目的は何ですか?
忘れてたっ! 作者のわたしもキャラたちも当初の目的を完全に忘れていました!! 気づいたのは184ページ。最後のページまであと20ページしかない!! どうするんだっ!? たった20ページで終わるのかっ!? という出来事がありまして、いま思い出しても白目になります。あれはひどかったよなぁ……(涙)。一巻も二巻も「これ、終わるのかっ!?」って最後までドキドキでした(涙)。作者なのにお話の結末を知らないから……(涙)。そして二巻の宣伝チラシにデカデカと「旅の目的をすっかり忘れた姫さまたちの生きるか死ぬかの大冒険!」って書かれています(涙)。目的を完全に忘れたお話は、担当様にとっても衝撃だったらしい……(涙)。
そういうワケで今は三巻のプロットを組み立てています。お話に書かれる一定期間に、誰がどう動いているのか一人ずつ全員(!)検証します。おもいっきりメンドクサイ作業なので、もう一度言わせてください。一人ひとりがどう動いているのか、すべて確認するのです!! お話に書かれるのは1%くらいです。残りの99%はムダです! 誰にも知られないままです!! めっちゃメンドクサイです!! ムキイイ!!
っていうようなこと、皆さんはやりませんか? わたしはやります。わたしはキャラを動かす力がないので、キャラが勝手にやらかすことを記録するしかできない。だから彼らがどんな性格でどう動くのかを徹底的に調べます! 読み間違えて書き違えると「……違うよな? お前はバカか? いや聞くまでもないバカだ!」とキャラから罵詈雑言を浴びせられて、さらに1ミリたりとも動かなくなるので(涙)。
そういうワケで登場人物は少ないほうが楽です! これは裏ワザではなく真実です!! いつか一人しか出てこないお話を書いてみたい……。めっちゃ楽だろうな……!!