応え合わせ
お久しぶりです。
いくつか報告も兼ねて、投稿します。
詳しくは活動報告にて。
冷たい夜の街が僕らの外側を薄皮一枚隔てて包み込んでいるようなーーそんな錯覚を見ていた
僕らは肉饅頭の餡、決して温もりを逃がさない
でも、いつかは皮に穴が空いて......僕らの想いも冷めちゃうのかな?
食べられて......離れ離れになっちゃうのかな?
そう思うと、僕はずっと太陽が昇っていて欲しいと思った
夜なんて、一生来なくていいんだって、空に願った
そうすれば、太陽の光は僕らを冷まそうとしない
人は暑い中、アツアツの肉饅頭を頬張ろうとしないんじゃないかって
そしたら、ずっと僕らはいつも、いつまでも一緒にいられるんだって
でも君はいつも言うんだ
『貴方と過ごす夜が堪らなく愛おしい』
そう言って、僕の心を誤魔化す
僕は怖いんだ
本当の温もりを知るのが、怖いんだ
僕らが冷え切ってしまった時、もっと寒く感じるんじゃないかって
そのまま凍え死んじゃうんじゃないかって
『君が側に居てくれれば、それでいい。それだけでいい』
心からの言葉だった、本心だった
僕らの間に隔たりなど、何一つありはしない
すると彼女はーー
『貴方は周りのことばかり考えて......私のことを温めてくれないのね』
その言葉が、彼女が最期に紡いだ言葉だった
彼女は食べられた、悲しい運命に屠られた
......彼女は気付かせてくれた
ーー夜が来なくたって、内側から冷えていくものもあるんだって
僕はその言葉を忘れない
あまりに冷たく......温もりに満ちたその言葉を
だから、僕は肉饅頭を半分に割って、彼女ではない彼女に差し出す
冷たくなったっていいからさ、それさえ分かち合いたいんだ
......僕は上手にやれていますか?
うまくーー過ごせていますか?
ありがとうございました。