優しいサンタクロース
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作者名:夏凪ひまり ※必須
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作者プロフィール
関西在住、20代(女性)
日曜日の22時からたまひまらじお!というダブルDJの企画枠をしている。笑い足りてるぅ?
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#夏凪ひまり
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サムネイル
タイトル、作者名を表記。
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脚本:夏凪ひまり
幼い頃は、良い子にしていればサンタさんが来て
当たり前にプレゼントをくれるものだと
信じて疑わなかった。
ある年の冬、父が家を出ていった。
本当に突然。
その年のクリスマス。
サンタは私達4人兄妹にお菓子をくれた。
可愛いお人形や楽しいおもちゃではなかったけど、
私は小くて可愛らしいお菓子が気に入っていた。
でも、兄は「サンタのばかやろぉ」と言って泣いていた。
なぜ、欲しいゲームをくれないのかと。
それを見て私は覚えたての文字で手紙を書いた。
『サンタさんへ!おそとはさむいのに、
プレゼントをくれてありがとう』
その手紙の返事は、3年後のクリスマスの日にやってきた。
「おてがみをありがとう!
がんばりやさんのきみを、
わたしはいつも見ているよ サンタより」
その手紙を読んで、私ははしゃぎまわった。
「見て見て!お母さん!!
サンタさんがお返事をくれたよ!!!」
そんな私を見て、嬉しそうに笑う母の
目の下にできる黒い影がなんだったのか、
大人になった今なら分かる。
今思えば、母は相当苦労したと思う。
今年のクリスマス。
私は、愛しい人と寄り添って眠る我が子にそっと微笑む。
こうやって私が今、誰かを愛せているのも、
父親の分まで母が一心に私を愛してくれていたからだ。
「メリークリスマス、私の愛しい坊や」
朝起きたなら君はサンタさんが来たとはしゃぐのだろうか。
あの頃の私のように。
ふわりさんの企画
Spoon Xmas Voice 2020への参加作品です。
ハッシュタグは #作者夏凪ひまり でまとまっております。