祝福は『冒険者』
初投稿になりましす。
マイペースにやっていきま~す♪
誤字脱字はすいません!
………祝福の儀…………
それはこの世界で十二歳になると誰しもが受けられる大切な儀式である。
だが、それと同時に今後を左右する、大切な儀式でもあった。
そして、その目的は神よりギフトと呼ばれる特別な力を得る為の特別な儀式なのである。
ギフトには戦闘職に適してるものや、支援職に向いているもの、鍛冶師や料理人などの専門職に向いているもの、商人などの交渉、接客に向いているものなど様々な能力がある。
そして、戦闘に向いている能力を得たものの多くは冒険者になる者が多かった。
そんな冒険者に憧れる一人の少年……ハルもこの祝福の儀を待ち望んでいる一人だ。
軽く僕の生い立ちを話すと幼少の頃に冒険者だった父、母を亡くし、それからというもの孤児院でシスターに育てられ今日に至るのであった。
孤児院といっても、同じ境遇の友達は多く寂しい事もなく、皆と仲良く生活していたのもシスターの暖かさのお陰だろう。
孤児院には図書館があり、小さい頃からこの図書館に冒険の本を借りては読み、子供ながらに冒険者という物に人一倍憧れを持つことになった。
そして一番の要因は母の残した言葉である。
『努力は必ず報われる、常に目標を持ちなさい…………何者にもなれるのが冒険者よ。』
何故がその言葉だけは心に残っていたので将来は父、母と同じ冒険者になると決意していたのである。
そして今日、僕はその大切な祝福の儀を受ける事となる、期待に胸を膨らませて教会に向かうのであった。
「シスター、それでは行ってきます。」
僕はお世話になっているシスターに挨拶をし祝福の儀の事を話した。
「ハル、今日なのね。あなたの憧れている冒険者に役立つギフトだと良いわね。」
冒険者に人一倍憧れているのはシスターも承知の事なので、笑顔でそう言葉にしてくれた。
「そうですね! でも、個人的には何でも良いです。努力すれば必ず報われますから。」
「ハルらしいわね。気をつけて行ってらっしゃい。」
そんな言葉のやり取りをしてから教会に向かった。
教会に着くと何人かの同年代の子達があちこちで話をしている。その中の一人がこちらに気付き近ずいてきた。
「ハル! 遅いじゃないの、待ちくたびれたわ。」
そんな言葉を交わすのは僕と幼馴染のアリスだ。
「やぁ、アリス! ちょっとシスターと話してて遅れちゃった。」
小さい頃から一緒によく遊び、言葉遣いはキツく、何故か僕に対して、お姉さん風を吹かせてくるのだが、みんなは知らないだろうが、実際はとても優しくて可愛らしい部分もあり、とても頼りになる女の子だ。
容姿も整っていて金髪の髪の毛が目を引き密かにアリスのファンが多い事は周知の事実だ。
「それよりアリスは相変わらず人気者だね。」
周りの男の子達に囲まれていたアリスを見てそんな事を口にしたが予想通りの言葉が返ってきた。
「ふん、興味無いわ! 私はハルが居れば十分よ。」
そう、このアリスは毒舌であり、僕以外には全く興味が無いのだ。そんな僕もアリスには助けられてばっかりだし、一緒に居て楽しいから、素直な気持ちを言葉にした。
「僕もアリスが居てくれて嬉しいよ。 いつもありがとう。」
アリスは何故か俯き耳までが真っ赤に染まっていた。
(どうしたんだろう!? 熱でもあるのかな……)
とりあえず声をかけておく。
「だっ大丈夫!?」
「だ……大丈夫よ、さっ、早く行きましょ!!」
何故がアリスはソワソワしだして、話を切り上げ先に神父の元へ歩いて行ってしまった。
「待ってよ~」
教会に入るとそこには大きな鏡が一際目立っている。そしてその鏡こそが自分の今後を左右するであろうギフト(能力)を映し出す鏡なのである。
神父は集まってきた僕達に対して、鏡の前に並ぶように促している。そして一人一人、その祝福を受けるために並んでいた。周りでは自分のギフトが分かった者同士が、話をしている。その中には喜んでいる者や項垂れているものなど、三者三様である。
「じゃあ、ハル、私が先に行くわね。」
「行ってらっしゃい、頑張ってね。」
そう言葉を交わして、アリスは鏡の前に立ち目をつぶった。その瞬間、鏡は青白く光だし、アリスの能力は目覚めた。
何故か周りがザワついている。それもそのはずである。鏡が今までの儀式では光っておらず、アリスの時にだけ光ったからだ。神父は恐る恐る鏡を覗くと、とても驚いていた。
「こ、これは……最高レア度だぞぃ……しかも……これは……」
そう、このギフトにはレア度という物があり、基本的には★~★★★までのレア度に分類されている。そのスキルに対して適正職業も決まってくる。
★★★は非常に稀で中々お目にかかれない代物であり国宝級と称されている。
★★に関しては取れただけで将来安泰であり。
★に関しては一般的に★が多く、ほとんどの者が★である。レア度があるという事はそこには例外なく序列があり差別がある。
そしてその中にも例外はあり、ユニークスキルには★の付くものや付かないのもがあり、付かないものには無★と比喩される事もある。
そして無★には酷い扱いを受けるものが多いのも事実だ。
ちなみにアリスのスキルは『★★★ 勇者』である。
このスキルはまぁ、勇者です。
「アリス、凄いじゃないか。 おめでとう!」
しかし、アリスは何故かあまり嬉しそうではなかったのか、俯き暗そうな顔をしている。
「どうしたんだよ……アリス……」
心配になり声を掛けるとアリスは目に涙を浮かべながら呟いた。
「……私は……私は……ハルと……冒険したい……」
そうか、勇者(★★★)を貰った時点でどこにも所属していないアリスは王都に行き学園に入学しなければならない、それも強制的に、★★★~★★は王都にある学園行きが決まっている。そして適正に合わせて自分の入る学部が決まってしまう。
「…………アリス…」
僕はアリスの頭を撫でて落ち着かせる。
しばらくするとアリスは落ち着いたのか僕に一言口にした。
「ハルもレア度の高いギフトをとれば一緒に王都の学園に入学出来るよね……」
僕は軽く頷き、鏡の前に立ち、祝福の儀を受けることにした。鏡には薄い桜色の髪がよく映える幼い顔立ちの美少年の顔が映し出された。
「………………」
長い沈黙の中、その時はやってきた。突如赤い光が発行し自分のスキルが表示された。
神父が、軽く呟いた『……無し』
周りはザワついている。それは赤く光ったから…………では無く。
僕のスキルが無★だったからである。
この無★は更に珍しく周りは反応にも困っていた。
そこに表示されたのは『無★ 冒険者』
……固有スキル……『攻略手帳』
登場人物
ハル……薄い桜色の髪の少年
『冒険者』
アリス……金髪の幼馴染
『勇者』




