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今日で僕は中学二年生だ、それと同時に新しいVRMMORPG ブレイブ・メモリー・オンラインの
サービス開始初日だ、僕自身あんまりゲームとか興味無かったけど、姉と妹の二人と友達から強制的に
プレイさせられる事になった。
そう、それは二日前の事であった。
「お兄ちゃんも、一緒にプレイしようよ」
「そうよ、ミカも一緒にプレイしましょうよ」と僕を誘ってくる。
姉の名前は、火織翔子僕の一つ上だ
妹の名前は、火織真香僕の双子だ
そして僕の名前が火織御影
僕は昔からゲームはあまりしなかった。強いて言うならカードゲームとかなら良くしていた。
そんな僕はお姉ちゃんと真香誘われたのだが正直やる気にはなれない、どうしてだって、だって機械が
滅茶苦茶高いんだもん、お姉ちゃんと真香はお年玉を溜めて機械を買っていたが僕は持っていない。
「無理だよ、僕はブレインメモリーを持ってないから」
ブレインメモリーとは機械の事で軽く四万はする。
形はヘッドホンにメガネと言うかサングラスの様な物が付いた感じの形状であり、フルダイブマシンである
「大丈夫よ、私達が何とかするわ」とお姉ちゃんが言うが
「あんな高いもんどうするって言うのさ」と聞き返す。
「だって、もうすぐミカの誕生日でしょ。だから真香と一緒にプレゼントしてあげるわ」
すごい誇らしげな表情で言われても困るんだが僕はどうすれば良いんだろうか。
「そんな、悪いよ」
「良いんだよ、お兄ちゃんでもその代わりにまたいつか私達が言った事何でも聞いてね」
とても可愛らしい笑顔で言われると断る気にはなれない。
ほんと卑怯だよな、お姉ちゃんも真香も美少女の部類に入る感じの女の子だし
僕はまあ、まあぐらいかな
《本人は知らないが学校では結構人気があり、二けたぐらいの女の子から好意を持たれている》
「分かったよ、でも僕何にも分からないから、教えてよね」
「「うん、任せて」」と息ピッタリで言われた。
「それで、ブレイブ・メモリー・オンラインってどんなゲームなの」
「私が説明するわ」と背景にビシッって出そうな勢いでお姉ちゃんが説明し始めた。
「ブレイブ・メモリー・オンラインは普通のオンラインゲームと一緒で特に変わったことはないゲームだけど、プレイする前に自分のプレイスタイルに合った、職業をコンピューターが勝手に決めちゃうの
だから、どんなレアな職業になるかわ自分でもお分からないの、それでその職業はなんと千以上もの
職業があって、生産系に戦闘系などがあって、一人二つまでの職業を与えられるの
それを駆使して、魔物や盗賊などの敵を倒していくゲームなのよ、ストーリーはよくある魔王とかを倒す
とかなんだけど、対人戦や、他にもたくさんの遊び方が出来るゲームなの、どう面白そうでしょ」
「へえ、職業ってどんなものがあるの」
「まあ、まずは剣士だね、それと弓兵に槍兵とかは勿論、上位職と呼ばれる特殊な職業もあるってネットで
噂されてるわ、なるならやっぱり上級職が良いわね」
お姉ちゃんの言葉を聞いて真香もうんうんと頷いている。
「それで、オンラインゲームって大体ギルドって奴あるでしょ、あれはどうなの」
「えーと、まあ他のオンラインゲームとほとんど変わらないかな、まあ最初はギルドには入らずに三人で
仲良くプレイしましょう」
「そうだよ、お兄ちゃんは初心者なんだから、わ・た・し・た・ち、と一緒にプレイしようね」
ニコニコしているが、口元が笑っていない姉妹、なんとも恐ろしい
そして、最初に戻る、学校で始業式を終えて変える準備をしながら、悪友と話をしていた。
「御影も、ブレイブ・メモリー・オンラインプレイできるんだな、今度一緒にしようぜ」
「気が向いたらね、まあそんな気はしないけど(一生)」
「おい、今最後に方に一生ってなかったか」
「無いない、『ちっ、鋭い奴が』まあそれまでに頑張ってレベルやらなんやらあげとくわ」
「おう、頑張れよ、きっと俺は上級職で開始早々チート無双だと思うけどな」
「なぁ、今のって旗って奴だよな」
「ハハハ、そんなわけないだろう、この俺様に限って」
さっきからフラグを立てまくる我が親友もと言い悪友である、立嶋、裕也
こいつとは幼稚園から同じの腐れ縁って奴だ、一番長い付き合いのは家族以外ではこいつだろう
「それじゃ、俺は今日は用事があるからログインは夜からだと思う、じゃあまた明日な」
「ああ、また明日」と言いながら一緒に校門を出て帰った。
家に着くと、もうお姉ちゃんと真香が帰ってきていた。
「たでーまってカップ麺そのままじゃねーか、お姉ちゃん、真香プレイする前にちゃんとしろよ」 「「あとでする」」二人そろって言われた。
僕は軽く昼食を食ってから誕生日プレゼントのブレイブメモリーを装着した。
「脳内回路接続、神経接続、痛覚設定、完了、ロード開始」
初期設定をパパっと終わらせて僕は自分のアバターを作った。
性別と身長と体重は現実に戻った時に困ったりするという理由で変更は出来ないが、瞳の色や髪の色は
好きな色に設定できるようになっている。
「髪の色はとりあえず白髪かな、瞳の色はダークブラウンでいっか」
とりあえず、アバター製作は終わった、次は待ちに待った職業を貰える様だ
「何々、このパネルに手を置いてこういえばいいのか、我が冒険の道しるべと成せ」
するとパネルが光った、そこには文字が書かれていた。
「えーと、どんな職業だ」
戦闘職・・・・・・英雄王 魔神王
生産職・・・・・・無し
「ハハハ、なんだこれ、英雄王?魔神王?・・・ふざけてるだろっ」
そしてそのまま意識は光に潰されて、気が付くと街にいた。
目の前に広がる町は、中世のヨーロッパをイメージされた町だった。
街にはもうすでにたくさんの人で溢れかえっていた。
自分の服装を確かめてみる。
確かに、白髪にはなっていた。でも半分だけ、もう半分は真っ黒で、瞳の色も、同じようにしろと黒
英雄と、魔神、その二つが合わさったような、雰囲気だ。
確かに、二つの職業がもらえるのは嬉しい、でも、生産系は一つくらい欲しかったと思う。
いや、この職業が嫌なわけではない、正直嬉しい、というより、最初からチート過ぎて、ネットゲーマー
から、怒りを買わないか心配になってくる。
そして、僕のプレイヤーネームは、簡単にミカにした。
僕は、真香や、お姉ちゃんとの約束通りに、待っていたら二人の女性が来た。
「お兄ちゃん?」
「真香か?」
「そうだよ、それでこっちはお姉ちゃんだよ」
「ミカは、何の職業になったの」
「へっ、え、えっとな、内緒」
「ええ、教えてよお兄ちゃん、私達は、上級職になったのに」
「そうなんだ、それで何になったの」
「見てみなさい」
すると、目の前にパネルが現れ、文字が書いてある。
リコ
職業 騎士王・・・・・・・・・レベル1
ポーション名人・・・・・レベル1
ブレイブメモリー なし
装備アイテム 初期装備一式
「なにこれ」
「これは、ステータス表示よ、一番上のが私のプレイヤーネームでリコ、その下が職業表示でレベルが
あるでしょ、これが上がれば上がるほど強くなるって事ね、ブレイブメモリーが何かは分からないけど、
で最後に装備アイテム表示ね、これは消すことが出来るけど、今はまあ出してても大丈夫だと思うよ」
「へえ、それで真香はどんなの」
「えへへ、見るがいい、私のステータスを」
マドカ
職業 魔術王・・・・・・・・・・レベル1
魔道具・・・・・・・・・・レベル1
ブレイブメモリーなし
装備アイテム 初期装備一式
「どうよどうよ、すごいでしょ、お兄ちゃんなんかに負けないんだからねっ」
マドカは、そう言いながら胸を張る。
それじゃ、出し方も教えてもらったし、僕も試してみよう。
「えっと、ああ出た『何々、職業以外は一緒か、でもあれっ、ブレイブメモリーってのがあるしかも二つ』」
「と言う事で、お兄ちゃん職業教えて」
「そ、それは無理かな」
「ミカ、見せてくれてもいいでしょ、誰がミカの分のブレインメモリーを用意したと思ってるの
大丈夫よ、どんな下級職だって、笑わないわよ・・・ップ」
「最後の、ップってなんだよ、もういいよ、ほら」
「「えーと何々」」
ミカ
職業 英雄王レベル1
魔神王レベル1
ブレイブメモリー 《英雄の偉業》
《魔神の災厄》
装備アイテム 初期装備
「「ええええええええ」」
人のステータスをじろじろ見てると思ったら、いきなり叫び出した。
その声を聞いた周りのプレイヤーとNPCは、こっちを見た。
少しして、落ち着くと二人から質問攻めと言う名の尋問が始まった。
「ええ、ミカ君、なぜ君はこんな職業を持っているのかね、ずるをしたのかね、不正を働いたのかね
今ならまだ間に合う、ちゃんと罪を認めるんだ」
「そうよ、自分がしたことはちゃんと認めて豚箱に行く方がいいわ」
「不正なんて、してないよ、何でこんな事言われてるのか、不思議なんだけど」
「「だってねぇ」」
「だってねぇ、じゃないよ、なんか知らないけどいつの間にかこんなことなってたんだよ」
「それに、職業も十分チートだけど、ブレイブメモリーってのが最初からあるって方が不思議なんだけど」
「そうだ、そうだ、なにこれ《英雄の偉業》ってのと《魔神の災厄》って、チートもチート、というより
チートって言葉で、かたずかないよ」
「そこはなんというか、運営の方に直接言ってください」
「まあいいわ、それより早く、クエスト受けましょう」
二人はそう言って、僕を置いて走ってどこかに向かった。
僕はその後を追いかけるようにしてついて行った。