第4話――神様だって大変です――
前回仕事がスタートすると言ったなあれは嘘だ。中々書こうとすると発想が思い付かなかった…
「はぁぁぁ~…」
この仕事を初めて、はや一ヶ月転生しに来る人は未だ僕だけだったらしく書類仕事も全て片付きとても暇だった。
「セレネ~何時になったら転生したい人はくるんだ?」
「さあ?私にも分かりません。あなたも転生掲示板でいろいろな転生案内チームを見たでしょう?大手のところ何かチームじゃなくてもう会社です。そんなところが最近はたくさんあり1日に転生する人も100人はゆうに越えます。だから私達のような弱小チームはなかなか転生させる人の人数を増やせないのです。大手になればなるほど対応は少し雑になるかもしれませんが、その分転生で生きたいところに行きやすくなるのです。」
セレネは残念そうにそう言った。
「セレネ1つ聞いてもいいですか?」
「はい、何でしょうか?」
「転生する場所はどこが大手や弱小チームに振り分けているのですか?」
「それはですね。私達神にもさらに高位のものがいます。で、その高位のものが集まってできたのが転生管理委員会です。これは私達全ての神を統括し尚且つ、転生案内に適正と判断された神に転生の異世界のパンフレットを渡します。このパンフレットは月に転生させた人の人数が多ければ多いほど、より良い異世界が選べやすくなります。」
「神様方も大変なんですね。」
湊はそう呟いた。
(けど待てよ。こんな大役に何でこのヘッポコセレネが選ばれたんだ?)
「セレネ。自分がこの仕事に就きたいからって裏で汚いことしましたか?」
湊の目は完全に犯罪者をみるような目だった。
そして、セレネは流石に怒りを抑えられなかったようでこう言った。
「私だってね…私だってね…頑張ってこの仕事に就いたんだよ!!!!この、あんぽんたん!!!!」
「あんぽんたん!?」
そしてセレネの怒りはまだまだ治まらないようで、
「私がこの仕事に就くまでどれだけの苦労を重ねたか分からないでしょうね!!!百年に一回行われる適正試験に合格できるのは100000の神様達の中で100だけ。それが通ってもインターンやいろいろなことを学んで結果今に至るまで190年はかかったんですからね!!!それを裏で汚いことをしただなんて言われたらそれは怒ります!!このあんぽんたん!!バカ!!ロリコン!!」
怒りを爆発させたセレネの証言を聞いているとさっきまで疑っていた湊がとても申し訳なさそうな顔をしていた。
「疑ってすいませんでした!!!」
「分かればいいですよ。分かれば。」
そう優しくセレネは言った。
「では気分転換に天界のお店をまわりに行きましょう。地上にはないものがたくさんありますよ。」
セレネはとてもワクワクしながらそう言った。
「いいですよ、セレネ様。しかし、何で怒ったとき僕のことをロリコン何て言ったんですか?」
「それはですね。あなたがこの仕事をやっている一ヶ月間私のことをチラチラ見ていたのは知ってるんですよ。私の体格は言うなればロリコンホイホイです。そんな私を見る目何て大体いやらしい感じに決まっています。」
「は、はぁ…」(実際はセレネが何かすると悪い方向に進むことが多いのであまり机から動かないように見張っていただけなのに…)
「まあ、いいです。とりあえず天界に行きましょう。」
そう言ってセレネは部屋に行き着替え始めた。
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