表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/310

望郷星89

「成美ちゃんを恋慕するもう一人の自分がいて、それを狂った自己同一性略奪障害の僕が抑圧しているから、僕は精神病だと貴女は言いたいのですか?」と僕は言った。

僕は胸から丹田へと燃える気を落としてから言った。





「誘導尋問ですね。でも僕の心の問題に照らし合わせた上で、僕が狂っているというのは明らかな偏見だし、それはどうあっても認められませんね」




彼女が柔和に微笑み言った。





「恋狂いをして、貴方は略奪愛を諦め、その分意識野が分離し自己同一性障害を来たし、成美ちゃんへの慕情を意地になって否定しているのではありませんか?」





僕はこの時点で陽神分離のイメージを思い浮かべ、それをひた隠し答えた。




「成美ちゃんを恋慕するもう一人の自分がいて、それを狂った自己同一性略奪障害の僕が抑圧しているから、僕は精神病だと貴女は言いたいのですか?」





彼女が柔らかく微笑みながら言った。





「その自己同一性障害の乖離が貴方のエキセントリックでエスニックな魅力の原動力になっていると私は思っているのですよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ