表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/310

望郷星81

陽神養胎に気を向けている田村の千里眼は幸いにも発動せず、田村は言った。

この話しで場の雰囲気が白けぎくしゃくとしてしまい、酒の席はお開きとなり、僕はその顛末を成美ちゃんへの恋心云々の部分を割愛し詳細を欠く形で田村に報告した。





呼吸法を駆使して瞑想しながら田村が言った。





「お前は略奪愛という言葉がキーワードとなっていると言いたいわけだな?」




僕は体幹を一気に駆け上がる大周天を回しながら、頭頂付近に気を矯めて、そこから下に脳しょうから出る甘露液と一緒くたにして落とし、その心地好さに身を委ねつつ返事を返した。




「どういう形で略奪愛という言葉がキーワードになるのかは分からないが、俺はそう感じたのだ」





同じく大周天を行い、気を落として丹田の部位で陽神養胎を行っている田村が答える。




「それはキーワードではなく、何かしらの心の問題を指し示した言葉だと俺は感じるが、違うか?」




僕は自分の嘘をひた隠しにして答える。





「いや、心の問題ではなくキーワードだと俺は思う」





陽神養胎に気を向けている田村の千里眼は幸いにも発動せず、田村は言った。





「そうか。しかしそのキーワードが何と結び付きどう効果を出すのかをお前が再度探ってくれないか?」





甘露液に酔いしれながら僕は答えた。





「分かった。最善を尽くしてみるわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ