表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/310

望郷星77

「でもライン等をやってその場凌ぎの場当たり的な寂しさを紛らわしても、逆にもっと寂しさを増長するだけですよね。それは人混みの中にいると、皆赤の他人で余計孤独感を感じてしまうのと同じ理屈だと思うのですよ。だから貴方みたいに心ここに在らずならば、そんな寂しさを感じないで済むから、それがエキセントリックな可愛いらしさに結び付いているのかもしれませんよね」と彼女は言った。

核心部分が謎のまま会話が推移して行く。





酒が滅法強い彼女が言った。





「でもライン等をやってその場凌ぎの場当たり的な寂しさを紛らわしても、逆にもっと寂しさを増長するだけですよね。それは人混みの中にいると、皆赤の他人で余計孤独感を感じてしまうのと同じ理屈だと思うのですよ。だから貴方みたいに心ここに在らずならば、そんな寂しさを感じないで済むから、それがエキセントリックな可愛いらしさに結び付いているのかもしれませんよね」





僕は尋ねた。





「寂しさを感じないのがエスニックな魅力なのですか?」




彼女が答える。





「そうですね。エスニックな孤高の人という感じで魅力的だと思います」





又、話しが瞑想に少なからず近付いて来たので、僕はグラスを置きすかさず尋ねた。





「エスニックな孤高とはどんな孤独感の魅力なのですか?」





彼女がしばし沈思する間を置いてから答える。





「エスニックな場所で、群れず単独行で山登りする登山家の魅力に近いものがありますね」





僕は苦笑いしてから、おもむろに言った。





「すいません、僕は山登りなんかしませんから、エスニックな孤高の登山家の気持ちなんか理解出来ませんが」




彼女が愉快そうに笑い言った。





「そんな感じの魅力だという事です」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ