望郷星70
「それは時間が流れている空間の話しですよね。光速を超えると時空間は縮み止まる理を考えるのならば、そんな前世の有る無いの理論は、多次元宇宙論に照らし合わせて無意味ではありませんか?」と彼女は言った。
彼女と一緒に酒を飲みながら気功を僕は駆使する。
「ここのつまみは美味いですね」
彼女がほろ酔い加減で答える。
「そうですね。本当に美味しいですね」
気功を駆使しながら僕は考える。
この世界は所謂神秘業は使えて、自由もあるのだが、時間は確実に流れていて万物は滅び行く世界でしかない。
だからここは確実にカオスの一部であり、その中で未完成の気功を駆使して心眼により彼女の正体を見極められるかどうかは自信が無い。
ここは全く地球と同じ環境の惑星である分、魑魅魍魎跋扈する環境ならば、その理はまさに母さんの狐と狸の化かし合いさながらとなるわけであり、僕が神秘業を駆使している反面、魑魅魍魎たる彼女も神秘業を駆使して僕を化かしている可能性もあり、その辺りが苛烈なるはらの探り合いとなるわけだ。
僕は定番のライムサワーを飲みながら尋ねる。
「貴女は人間には前世と言うのがあると思いますか」
彼女が答える。
「それは時間が流れている空間の話しですよね。光速を超えると時空間は縮み止まる理を考えるのならば、そんな前世の有る無いの理論は、多次元宇宙論に照らし合わせて無意味ではありませんか?」




