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望郷星61

「分かったよ、母さん。俺は行かず後家と一緒に清水の舞台から飛び降りながら、杯でも交わし玉砕してみるわ」と僕は再度掛け合い漫才を楽しむように言った。

僕は慌てて言った。




「母さん、ちょっと待ってくれ。俺はまだ若いし見合いさせると言うのは冗談じゃないのか?」




母さんがしたたかに微笑み椅子に座り直してから言った。





「あんたは護るべき物がなく酒ばかり飲んでいる独身貴族だし、母さんあんたの浮いた噂一つ聞いた試しもないし、だから行かず後家と見合いさせるのも一つの記念となるでしょう?」




僕はこけるような仕種をして一声笑い言った。





「何だ母さん、俺に行かず後家という境遇を理解させる為に俺に見合いさせるつもりなの?」





母さんが楽しむように微笑み答える。





「まあ、それも一つの人生経験だろしね。駄目元で、あんたが狸で行かず後家が狐の化かし合い見合いをしてみなさいよと言うのが母さんの意見だね」




僕は自虐的に破顔してから言った。





「母さん、その見合い俺断っちゃ駄目?」





母さんが茶目っ気を見せつつ言った。




「駄目だね。もう段取りつけてしまったし。清水の舞台から飛び降りるつもりで行かず後家探検でもしてみなさいよ」





僕は又しても掛け合い漫才を楽しむように言った。





「分かったよ、母さん。俺は行かず後家と一緒に清水の舞台から飛び降りながら、杯でも交わし玉砕してみるわ」

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