望郷星51
「能書きを言うな。俺は何処の馬の骨だか分からない者に石を蹴られて死にたくない。それだけの話しだ」と能書きを論う田村に向かって僕は憤りを込めて言った。
酒を飲んでいる田村が眼を細めビー玉を舐めるようにちびりちびりと酒を飲みつつ言った。
「まあそんなに焦るな。アガティスの葉の予言の破壊はアインシュタインが飲む酒の足音の倍をかけた浦島効果的計算が消えた蝋燭的破壊なのだから、俺達ビー玉が跳ねて酒を喜んで飲み、アインシュタインの飲んだであろう酒量を減らせばいいだけの話しではないか。それはビッグバン宇宙論の蝶の複眼同時多発性の破壊なのだから、花が萎むように、多次元宇宙のビッグバンをも複眼的にあるのだから、お前の命は無としての有の命に直結しており、それ則ち生存の証ならば、お前はアガティスの葉の予言を破壊したのだし、焦る必要は全く無いわけだと俺は思ったわけだ。違うか」
僕は憤りを込めて言った。
「お前が狂ったビー玉と話しをして、俺をアガティスの葉のように蹴ったからこそ、お前の魂は死に絶えたのだ。だから俺は俺の多発的ビッグバンを多次元宇宙で慈しむ感情そのままに、村瀬と成美ちゃんを慈しみ救出するのだから、俺はちっとも焦ってなどいないぞ」
田村が再度酒を飲みくつろぎつつ言った。
「アガティスの葉の予言的分子構造を相対性理論で矛盾して浦島効果理論として破壊すれば、俺達はボーアの量子論に与できるわけであり、それは則ちお前のアガティスの葉の予言量子論的破壊に繋がり、お前は不死身の肉体を獲得出来るわけだ。違うのか?」
僕は色褪せくすんだビー玉としての苦悩を湛えつつ言った。
「能書きを言うな。俺は何処の馬の骨だか分からない者に石を蹴られて死にたくない。それだけの話しだ」
一拍置き僕は続けた。
「お前は狂気の彼方にあるアーチを芸術として嗜好した身なのだから、お前にアガティスの葉の生命論を論じる資格など無い。だから俺自身の生命論を論う資格をもお前には無いではないか!」
田村が再度言った。
「だから焦るなと俺は言っているのだ。違うか」




