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望郷星44

田村の怒声が黒い海を泳ぐ僕の逆巻く脳しょうとなり、僕はそのまま苦悩を湛え出口の無い迷路に波紋が広がるように舞い戻った。

田村の怒声が黒い海を泳ぐ僕の逆巻く脳しょうとなり、僕はそのまま苦悩を湛え出口の無い迷路に波紋が広がるように舞い戻った。




瞑想装置もどきとしての田村に対峙する自負は当然ここでは萎み、僕は情けない口調で言った。





「駄目だ、田村もう一度休もう」





田村が脂汗をひとしきり手の甲で拭い同意し提案する。





「こうなったら、出口を探すのではなく、灯台を目指し吊橋からジャンプして、この死地から脱出しよう」





僕は尋ねる。





「灯台は見つかるかな?」




田村が青ざめた顔で恭しく頷き答える。





「俺達はビー玉やパラソルばかりを探して下ばかりを見ていたじゃないか。然るに灯台は高台にあるわけであり、見つかる可能性は高いと思うのだ」




座り込み僕は息を切らしながら答える。





「分かった」

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