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望郷星265
「貴方の言葉に従えば私は成美ちゃんの分身となり、そこに突破口があるかもしれないじゃない」と妻は言った。
妻が言った。
「水臭いじゃない。貴方はこのままでは狂ってしまうわ。その前に何とかするのが妻たる私の義務だと思うの。良かったら話しを聞かせて頂戴、貴方」
僕は苦悩にやつれた顔を曇らせ熟慮する間を置いてから、これまでの経緯を嘘偽りなく話し、最後にこう告げた。
「だから田村は行方不明なんだ」
妻が言った。
「貴方の言葉に従えば私は成美ちゃんの分身となり、そこに突破口があるかもしれないじゃない」
僕は訝り尋ねた。
「それはどんな意味なんだ。具体的に言ってくれ?」
妻が言った。
「だから村瀬さんにとっての弱みは成美ちゃんである可能性が高いのでしょう」
僕は意表を突かれた感じで驚きのままに尋ねた。
「お前が成美ちゃんの分身だから、村瀬は襲って来ないと言いたいのか?」
「それも含めての何かしらの突破口がきっとあると私は思うのよ」




