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望郷星254

「と言うよりは、こ、これも逆説的だが村瀬は俺達がこのように同士討ちするのさえも愉しんでいるのならば、俺達にまだ望みはあると思うのだ…」と僕は涙を拭えない状態のままに言った。

僕は涙ぐみ反論した。





「ぎ、逆に言えば、ここまで来たら自害するのも衰弱死するのも同じではないか?」




田村も同じように涙ぐみ言った。





「だが衰弱死は村瀬の狙いならば、俺達に生きる望みは無いではないか?」





僕は頬が痙攣し、舌が回らなくなるのを感じつつも言った。





「いや、逆に村瀬がまだ俺達を弄ぶつもりならば望みはあると思う」





田村が為す術なく天を仰ぐように見詰めながら歎く。




「奴の思惑通りになる事が俺達の最後の賭けなのか?」




僕は涙を拭おうとして、腕が動かす事が出来ない情けなさを噛み締めながら言った。





「し、仕方ないではないか。もう俺達に為す術は無いのだから…」




田村が悔しそうに舌打ちするのを聞いてから僕は続けた。





「と言うよりは、こ、これも逆説的だが村瀬は俺達がこのように同士討ちするのさえも愉しんでいるのならば、俺達にまだ望みはあると思うのだ…」

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