望郷星226
「この惑星で家族を慈しみながら修業をすれば良いのではないかと言っているのだ。幸いにも成美ちゃんの寂しいという相乗的且つ逆説的な守りが入っているから、村瀬に突然路傍の石として蹴られる心配は無いと言えるではないか」と田村は併せて言った。
田村が付け加えるように言った。
「後お前はもう一つ肝心な事柄を忘れているようだから敢えて言えば、お前は予言通り、いつ何時路傍の石として蹴られて絶対死を迎える定めは今も変わらない事だと言う事だ」
意表を突かれたように僕は肩を落とし、深呼吸してから言った。
「だから、それを村瀬がしているならば、俺は一刻も早く瞑想装置の完成体となり、予言を成就させないように外宇宙に打って出て、村瀬と対峙するべきではないか。違うのか、田村?」
田村が否定した。
「いや、俺が言いたいのは村瀬に対抗する瞑想装置の完成体になる為には、この惑星で家族を慈しみながら修業をすれば良いのではないかと言っているのだ。幸いにも成美ちゃんの寂しいという相乗的且つ逆説的な守りが入っているから、村瀬に突然路傍の石として蹴られる心配は無いと言えるではないか」
僕は反論した。
「だがそれも推論の域は出ない話しではないか。俺がこの惑星に留まり、家族への慈しみと併せて修業を為していても、蹴られない保証など何処にも無いではないか?」
田村がわだかまるものをそぞろ吐き出すように深呼吸してから言った。
「後はお前の存念次第だ。よく熟慮して決めるしかないだろう」
僕は敵愾心を収めるように息をつき頷いてから言った。
「分かった」




