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望郷星224
「先手必勝か?」と田村が尋ねて来た。
田村が言った。
「だが、成美ちゃんは何故お前の窮状を知りながら、早めに救出しなかったのだ。そんな経緯を鑑みてもこれは本当に巧妙に仕掛けられた村瀬の罠かもしれないではないか?」
僕は瞼を伏せ沈思してから言った。
「それでも仕方ない。成美ちゃんを信じるしか俺には道が無いし。それに…」
田村がすかさず尋ねて来た。
「それに何だ?」
僕は答えた。
「それに俺がこの惑星に留まっていても、村瀬の罠と言うか攻撃は波状的に仕掛けられて来るだろうから、その前にこちらから打って出るしかないと俺は思うのだ」
田村が恭しく頷き答えた。
「先手必勝か?」
僕は頷き答えた。
「そうだ」




