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望郷星205

「だがそれを証明しているのが俺達同時多発的陽神存在ではないか。俺もお前も幾多もの多次元宇宙の中で数字では捉らえ切れない程、同時多発的にあらゆる次元宇宙で存在転位を繰り返し、それぞれの心意気、思いや愛を遂行しているではないか」と田村が微笑み言った。

僕は尋ねた。





「だからこそこの惑星の成美ちゃんは全く別人なのか?」





田村が答える。





「そうだ、在るが無いと言う存在論の措定で、だからこそ成美ちゃんは別人であると同時に成美ちゃん本人であり、そのまま多次元同時多発的複合的宇宙で、まるで同一であるのと同時に多様な成美ちゃんの存在転位を百億一千億の恒星の如く永遠遡航的に繰り返しているからこそ、人間存在が唱える二元論的死生観では到底括れない永久の増殖存在であると言う事だと思う」




僕は眉を一度だけひそめ言った。





「永久の永遠遡航とは永遠自体が増殖しているのが多次元宇宙の本質と言う事か。しかし永久の増殖と言う概念も正に哲学的思弁では認識外ならば、不可知だからこそ重複複合的多次元宇宙にはマッチングしていて面白く前向きな理論だな」





田村が言った。





「だがそれを証明しているのが俺達同時多発的陽神存在ではないか。俺もお前も幾多もの多次元宇宙の中で数字では捉らえ切れない程、同時多発的にあらゆる次元宇宙で存在転位を繰り返し、それぞれの心意気、思いや愛を遂行しているではないか」





僕は頷き言った。





「そうだな。ただ俺達はたまたま次元の違う惑星で複合的に同一人格として転位しているだけか」





田村が微笑み言った。





「俺達は未完成な瞑想装置である分、その単一性を活用して同一人格同一容姿を選定転位しているに過ぎないと思う」





僕は言った。





「未完成な瞑想装置を由とする理論か?」





田村が頷き答えた。





「そうだ」

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