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望郷星202

「隣り合わせ、折り重なったものと言う言葉をも全部引っくるめて重複的に、或は複合的に存在するがしない、在るが無いという存在論的世界が実在としての不在を兼ね備えながら存在していると、考えた方が無難だと思う」と田村は多次元宇宙論をものした。

僕は改まった顔付きをして尋ねた。




「しかし多次元宇宙の次元世界というのは隣り合わせで存在しているだけではなく、幾重にも折り重なって複合的にあるから、あんな不条理な世界をも体感するのだろうか?」




田村が当然だと言わんばかりに頷き答えた。




「隣り合わせ、折り重なったものと言う言葉をも全部引っくるめて重複的に、或は複合的に存在するがしない、在るが無いという存在論的世界が実在としての不在を兼ね備えながら存在していると考えた方が無難だと思う」




僕は息をつき尋ねた。





「人が見る夢と言うのはそう言った世界の体感だからあんなに抽象的で具体性を欠くのか?」





田村が答えた。





「人の心身はよく小宇宙に例えられるが、全身の細胞が多次元宇宙の秘められた記憶をメモリー回路に内蔵していると類推すれば、それがそのまま不条理な夢として顕在化すると考えればつじつまは合うと思う」





僕は再度改まった口調で尋ねた。





「ならば俺達のいるこの惑星もそんな多次元宇宙の夢と言う事か?」





間を置き田村が言った。





「時空間概念の推論をものすると、在るが無いの捕え所の無い、永遠遡航宇宙こそが真の宇宙の姿だと思う」

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