表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
190/310

望郷星190

「ああ、少し楽な感じだね。身体が段々軽くなって来たよ。あんた、ちゃちゃっと私のガン細胞をやっつけておくれよ」と母さんは言った。

村瀬の妨害を恐れつつも僕は慎重に母さんと同調した良気を母さんに注入し、ガン細胞に圧力をかけ、その効果が少しずつ現れ始めた。





僕は母さんに尋ねた。





「どうだい、母さん少し楽になって来たかい?」





母さんがゆったりとした顔付きをしてから頷き答えた。





「ああ、少し楽な感じだね。身体が段々軽くなって来たよ。あんた、ちゃちゃっと私のガン細胞をやっつけておくれよ」





僕は施術を続行しつつ苦笑いしてから答えた。





「母さん、相手はガン細胞だからな。そんな簡単なものじゃないのだよ。さっきも説明したけれども、俺と母さんは身内だから気が同調し易く、その分少しでも油断すると二人しておだぶつになってしまうからな」





母さんが余裕しゃくしゃくの呈で言った。





「いいじゃないか。ここまで来たら二人して親子心中しても悔いはないじゃないか」





僕は再度苦笑いしてから言った。





「母さん、笑わせないでくれ。気が散るからさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ