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望郷星164

「でもここ一番やるしかない正念場だから、何が何でも説得して見せますよ」と僕は彼女に向かって言った。

彼女を送る帰路、助手席に座っている彼女が言った。




「失敗しましたね。私が同伴すればこうなる顛末は分かっていたのに、気が急いて予測を怠りましたね。すいませんでした」




僕は彼女の言葉を否定した。




「いや、この顛末を予測出来なかったのは僕のせいですよ。母さんは貴女の性格を知らな過ぎます。端から行かず後家の女狐だと決めてかかっていた節があるし、だからこんな顛末になるのは畢竟必然的であり、それを理性を欠いて予測出来なかった責任は僕の方にあると思いますよ」




息をつき彼女が言った。





「でもこのままお母さんを放置する訳にも行きませんよね?」





ハンドルを握りながら僕は答えた。





「今度は僕が一人で説得して見せますよ」




彼女が溜め息交じりに言った。





「でもお母さんの気功に対するイメージの悪さはひど過ぎますから、説得に応じるかどうかは、かなり微妙ですよね?」





僕はハンドルを握り締め、意を決するように言った。





「でもここ一番やるしかない正念場だから、何が何でも説得して見せますよ」

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