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望郷星155

「もし入籍が決まったらハネムーンではオーロラを見せて下さい」と彼女が微笑み言った。

僕は息を吐き出し丹田に気を溜めて、その気を村瀬の攻撃から防御するように円形に放射させながら言った。





「結婚を前提に、僕のオーロラ宇宙に来て下さい」





彼女が強張った表情を束の間見せた後言った。





「いいですよ。但し結婚を前提にお付き合いはしますが、もう少し付き合った上で入籍するかどうかは決めさせて下さい」




思わず僕は破顔し会心の笑みを浮かべてから言った。





「有り難うございます。では及ばずながら乾杯しましょう」





彼女が僕の申し出に応じワイングラスを持ち上げ、それに合わせるように僕もワイングラスを手で捧げ持ち、グラス同士を重ね合わせ、僕は喜びに震える声で言った。





「乾杯」





彼女も乾杯と応じた後ワインを飲み、おもむろに言った。





「もし入籍が決まったらハネムーンではオーロラを見せて下さい」





僕は恭しく頷き答えた。





「分かりました」

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