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望郷星150

「有り難うございます。でも貴方は量子論的次元転位鏡で粒と波を反射させ、私に波としての粒の正体をオーロラビジョン的に垣間見せてくれれば、恋心が見えそうで見えない分、言いかなと私は思っているのです」と彼女は言った。

彼女が続けた。




「でも貴方のエキセントリックでエスニックな魅力が量子論宇宙の波と粒の次元転位だと推論し考えると、つじつまが合い面白いですね」





僕はアカデミックな事柄に興味津々と言った感じで質問した。





「言わば粒と波は表裏一体ですが、波の正体は永遠に三次元世界では複数としての単数理論にも及ばず、不明埒外ならば、それが様々な次元に行き、そこでは粒の方が波に変容したと仮定して、鋭意正体不明となり、その正体不明の事象が時間概念の反物質としての細胞分裂変容を来たすような、そんなカオスの坩堝の非整合性が、言わば狂気ではなく正当性を持って行くという事象を、貴女は面白いと言いたいのですか?」





「そうですね。次元の壁を幾重にも抜けて来れば変容した量子論宇宙は正にエキセントリックでエスニックな魅力を備え、逆転現象や他概念の移入も考えられ、それが人のオーロラの無限大に広がる魅力に変容していれば、それは素敵だと私は言いたいのです」




一息つき彼女が続ける。





「量子論解釈問題は、私は複数としての単数理論として捉らえているから、それを他の次元に転位介入させて、出来たのが粒と波で彩りを添えたオーロラの美しいエスニックな懸け橋ならば、それは平面宇宙と三次元宇宙のランデブー虹の懸け橋的次元遡航なのかもしれないから、そんなエキセントリックな魅力が貴方の魅力ならば素敵かなと、私は以前から思っているわけですよ。シャボン玉の中の宇宙は狭いけれど、その七色の彩りの分、宇宙を広くしている。そんな素敵な例えが面白く合っているのかしら」





僕は言った。





「なかなか素晴らしいエキセントリックな世界ではありませんか?」





彼女が微笑み言った。




「有り難うございます。でも貴方は量子論的次元転位鏡で粒と波を反射させ、私に波としての粒の正体をオーロラビジョン的に垣間見せてくれれば、恋心が見えそうで見えない分、言いかなと私は思っているのです」





僕はすかさず尋ねた。




「それが貴女の消失した恋心の発端になるのですね?」






彼女が自身の曖昧を好むように微笑み言った。





「そうかもしれませんね」

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