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望郷星144

「しゃらくさい。お笑い草だ。親子愛など最低の悪の華ではないか。親が子を食らい、子が親を食らう、こんな時代に何が親子愛が純粋でピュアなのだ。それは正に暴言でしかないではないか。愚か者め」と村瀬は憎悪を込めて言い放った。

村瀬が念を押す。




「お前は今この時をカオスの坩堝の代弁たる美しい破壊神として宇宙に同時多発的に複数としての単数存在として蔓延し、破壊としての再生を行使しているわけだ。それを至上の愛と捉らえれば、お前は正に愛の権化化身と呼べる存在ではないか。人間存在の曖昧模糊な薄汚い愛の概念よりも遥かにピュアで純粋なる愛のメッセンジャーではないか。違うのか?」




僕は反論した。





「しかし親子愛はより純粋でピュアではないか?」





村瀬がせせら笑い言った。





「しゃらくさい。お笑い草だ。親子愛など最低の悪の華ではないか。親が子を食らい、子が親を食らう、こんな時代に何が親子愛が純粋でピュアなのだ。それは正に暴言でしかないではないか。愚か者め」





僕は息を吐き出し言った。





「不遇なお前にとっては確かに親子愛など唾棄すべき概念かもしれないが、まだまだ世の中には生きている親子愛は沢山あると俺は思う」




再度村瀬がせせら笑い言った。





「親子愛など真っ先に破壊して、外宇宙の塵埃にしてくれるわ。そんなもの語るに落ちるわ」





村瀬の貪婪なる悪意に僕は気圧され絶句した。

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