望郷星136
「だからお前の横にお前がワームホールとして食らい排出したのがその未亡人ではないか。排泄物だからこそ姿が違うのだ。それにさっきお前が見た映像はお前の傀儡実像を被した成美自身のワームホール内部での途端の苦しみであり、それ以外の何物でも無いわけだ。そんなのも分からないのか、馬鹿め」と村瀬は僕の思念に直接語りかけて来た。
僕の思念を押し退けて、村瀬が介入して来て勝手に喋り出した。
それを力づくで排除しようとするが僕には出来ない。
まるで自問自答するように僕は僕の内部で村瀬との会話を為して行く。
「村瀬、何故お前は俺の邪魔をするのだ。お前は唯我独尊絶対無二の瞑想装置になりたいからなのか?」
村瀬がせせら笑い答える。
「自惚れるな。宇宙の破壊にも飽きたからな、単なる暇つぶしさ。だから興味本位で虐めているわけさ。悪いか?」
僕は喚いた。
「成美ちゃんは何処にいるのだ?」
村瀬がうそぶく。
「だからお前の横にお前がワームホールとして食らい排出したのがその未亡人ではないか。排泄物だからこそ姿が違うのだ。それにさっきお前が見た映像はお前の傀儡実像を被した成美自身のワームホール内部での途端の苦しみであり、それ以外の何物でも無いわけだ。そんなのも分からないのか、馬鹿め」
僕は再度喚いた。
「おい、村瀬お前はワームホールとなり、宇宙を食らい込み、カオスの坩堝と化しているのか?!」
村瀬が再度せせら笑い答える。
「責任転嫁するな。それを為しているのはお前自身ではないか。そして勝手にその坩堝で苦しみ偽善者よろしく悦に行っているのもお前自身なのさ、愚か者め」




