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望郷星132

「おんぶしてくれたのですか。重くなかったですか?」と彼女は驚き尋ねて来た。

この星で僕が愛を成就する事は村瀬の妨害工作を防ぎ、己の理性をも堅持護る事に繋がる。





その不可分な事実を念頭に置き、僕は与えられて試練に立ち向かう決意を新たにした。




そして僕は考える。




村瀬は嫌がらせとも言える妨害工作で僕を威す事は出来ても、完全に破滅させ絶対死に追い込む事は出来ていない事を。





それは取りも直さず僕が全くの脆弱な人間存在に退化していない証となる。




ならばひたすら初志を貫徹し、僕はこの星での心の問題としての与えられた使命を果たすしかない。





そう己の心に念じ、僕は再度彼女との飲み会に意気揚々と臨んだ。




再会するなり、彼女が頭を下げ、僕に向かって謝罪して来た。





「すいません。こないだは酔い潰れてしまい送って頂きましてまことに有り難うございます。ところで私何か醜態晒してしまいましたか?」




僕は首を振り否定した。




「いえいえ、おんぶしてくれと駄々をこねただけで、後は別段醜態など晒してはいませんでしたよ」





彼女が驚き尋ねて来た。





「おんぶしてくれたのですか。重くなかったですか?」





「いえ、軽かったし、楽しい思い出になりましたよ」

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