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望郷星130

彼女が酔い潰れてしまい、僕は彼女をタクシーに乗せて自宅まで送り、タクシーから降りたところで彼女におんぶしろとねだられ、僕はおんぶをして彼女の家の玄関口まで歩いて向かった。

彼女が酔い潰れてしまい、僕は彼女をタクシーに乗せて自宅まで送り、タクシーから降りたところで彼女におんぶしろとねだられ、僕はおんぶをして彼女の家の玄関口まで歩いて向かった。




酔いも手伝ってか無性に切なく、僕は途中で足を止め夜空を見上げてから涙ぐみ言った。




「星が綺麗ですね、今日は」





おんぶさりながら彼女がろれつの回らない声で答えた。





「そうよ、波宇宙では粒宇宙の方が正体不明で分からず異常で、その粒の正体を躍起になって探り出そうとするけれど出来ませんのよ。だってそれは私の巻貝のオーロラ乙女チックの波乗り恋愛なのだから、分かりっこないのよね。そうでしょう?」





満天に浮かぶ星々を見上げつつ僕は熱い涙を流して言った。





「そうですね。あの星々に願いをかければ、きっと粒宇宙から脱出して波宇宙で波乗りオーロラ乙女チックの美しい巻貝恋愛が出来ますよ。僕はそう思います」





彼女が返事をしないので僕は再度言った。





「ねっ、そう思いませんか?」




答える代わりに彼女は僕の背中ですやすやと眠りにつき、僕は泣きながら思わず呟いた。




「成美ちゃん、お家についたよ」

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