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望郷星129

「だからそのままですよ。正体不明の波宇宙で透明な数字を並べたオーロラのような整然とした波乗り恋をして燃え上がりたい、幽霊次元の乙女チックな恋を私はしたいわけです」と大分酔った彼女は言った。

酔いが回って来たせいか彼女が大分饒舌になって来た。




「私は量子論の解釈問題に於ける正体不明の波が広がる宇宙で眼に見えない数字の波になって恋をしたい乙女未亡人なのですよ」





僕は思わず笑い尋ねた。




「何ですか、その世界は?」





彼女がワインを立て続けに飲みつつ言った。




「だからそのままですよ。正体不明の波宇宙で透明な数字を並べたオーロラのような整然とした波乗り恋をして燃え上がりたい、幽霊次元の乙女チックな恋を私はしたいわけです」





僕は不思議がり尋ねた。





「でも正体不明じゃ、掴みどころが無くて、波乗りのオーロラ数字の乙女チックな恋愛は出来ませんよね?」




彼女が無茶苦茶な会話を楽しむように微笑み言った。





「だから貴方がその世界を手で掬ってここに持って来てくれれば私は乙女チックな恋を出来るのですよ。分かりますか?」




僕は笑い尋ねた。





「今日は大分酔っていますね。大丈夫ですか?」




彼女がけたたましく笑い答えた。





「恋の構成要素は粒だけではなく、その裏側にある波があってこそのオーロラ乙女の波乗り宇宙恋愛なのですよ。それを貴方がエキセントリックな魅力で発掘してここに持って来てくれれば、巻貝のような綺麗な恋が出来るじゃありませんか。そうでしょう?」




「何か綺麗な言葉の羅列は酒に合いますね」




彼女が喜び答えた。





「そうでしょう。透明な巻貝の乙女チックな恋物語を貴方の手で掬って来て下さいな。そしたら私恋しちゃいますよ」

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