表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/310

望郷星109

「そうなるだろうね。引くに引けない戦いだしね」と母さんは言った。

母さんが続ける。




「ただ一応見合いと言う形式を取ってはいるからね、余り出鱈目な事は出来ないから、その辺りは心配無いのさ」




「それはどういう意味なんだ、母さん?」





母さんが老獪な感じで微笑み言った。




「形式に則り、ちゃんと分を弁えた付き合い方をしてからの断る断らないの形式線上に乗っているからね。その辺は安心出来るのさ」




「つまり巷を賑わすような仁義なき戦いにはならないと言う事か、母さん?」





「まあ、そういう事だね。ただその線上で相当熾烈なる化かし合いが展開されて行く事は間違いないだろうね」




「その化かし合いに負けたら俺はどうなるんだろう、母さん?」




母さんが即答した。





「形式上は見合いを断って、はい、お終いだけれども、あんたは相当ダメージを負うはめになるだろうね…」




僕は生唾を飲み下し尋ねた。





「俺が心的外傷を負って、鬱病になる程のダメージを食らうと言うのか母さん?」





母さんが遠くを見詰める目付きをしてから答えた。





「そうなるだろうね。引くに引けない戦いだしね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ