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望郷星106

「ああ、それはどんどんやっておくれ。人生経験にもなるしね。ところであんた未亡人とは上手く行ってるのか?」と母さんは言った。

母さんが言った。





「私はあんたが気功のバイトやるのはどうしても納得出来ないね」




「どうしてだ、母さん?」



眼を細めつつ母さんが答える。





「偏見かもしれないが、自分の病気を治す為に手かざしを自分にするのは別にいいと思うけれども、他人にするのはどんなものかと思うのだよ。と言うか難しい話しは母さん分からないけれども、気も言うなならば血みたいなもので、滅多やたらに出し入れ出来るものじゃないと母さん思うのさ」





僕はしきりに頷き言った。





「それは世間一般の捉らえ方で別に偏見ではないと思うけれども、気功術と言うのは気が虚していればそこに注入し、気が熱を帯びていればそこから外に出す。それだけの話しなんだよ母さん。ただその施術の仕方が世間には認知されていないのだけれども、そんな気功術に長けた上級者の先生も結構いると思うんだよ。母さん」





母さんが眉をひそめてから言った。





「だから、眼に見えない世界の事だし、認可制でもなく世間から認知されていないからこそ、詳しい部分知らない分だけ迷信臭くて、どうも母さんからすると胡散臭い感じがするのさ」





僕は一声唸り声を上げた後言った。





「分かったよ、母さんの意向に沿って気功のバイトは止めとくわ。ただ他のバイトならばやってもいいのだろう、母さん?」





母さんが答えた。





「ああ、それはどんどんやっておくれ。人生経験にもなるしね。ところであんた未亡人とは上手く行ってるのか?」





僕は微笑み答えた。





「一進一退と言ったところかな」

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