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一瞬、永遠。  作者: ゆある
5/6

変わらない 4

「こんなので悪いけど、我慢してね」


突如、ふわりと香るシトラスに包まれた。


上り始める彼の背中は白いワイシャツだけになっていて、自分に被せられたものがブレザーであることに気付く。



「階段、気を付けて」




視界が遮られた私の腕を掴み、ゆっくりと進んでくれる





踊り場に差し掛かるたびにしてくれる方向変えるよ、との声掛けが3回目


つまり、3年生の教室がある階に差し掛かったとき




「なにしてんのー?」




陽気な声が私たちの歩みを止めた


ブレザーを頭に被った女の手を男が引いている、なんて、端から見れば異様な光景だ。





「んー…連行?」



こともなげに言うその言葉に、彼らは大いに盛り上がった。





「危ないと思ったら逃げるんだよ?そいつ、手が早いから」



その中で唯一の冷静な声が、顔が見えない私の肩に手を置いて、言い聞かせるように去っていった。






*********




「大丈夫?……そんなに怯えないでよ」



大きく上下に揺れた肩をみて、目を落とす



その姿が…なんだか、泣いてしまいそうで


今にも消えちゃいそうに儚い



ここに繫ぎとめたくて、右手が彼の目元へ伸びる



「…なに?」



ぴく、と瞳が揺れた後、冷淡な笑みを浮かべた口元が動いた





「手、出して欲しくなっちゃった?」







読んで下さり、ありがとうございます(*^^*)

まだまだこれからです!!

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