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―地球転星― 神の創りし新世界より  作者: 挫刹
第三章 「新世界の扉」(最終章)
70/82

68.考える時間があると思うか?



 空気が……目覚めようとしている。

 彼方から、

 ここへ戻って来ようとする「何か」が空気を変えようとしている。


「構えよ」


 獅子は即座に、そう言った。


 空や大地に立つ、十一人の獣支たちが一斉に武器を構える。

 構えたのは、それぞれに与えられた固有の武器。


 手斧、鉄球、鉾、杖、槍、鉞、棍、槌、鞭、弓、鎖……。


 それら十一の獣具を彼らに与えたのは、

 獅子のすぐそばに立つ羊と山羊……、

 この二体を今もどこかで従えている、その主だった。


 ……小娘……。


 獅子は、そのように理解していた。


 ()だった。


 先ほどまでいた、

 自分たちが造りだしたはずの少年と、まったく同じ年頃の貧相な娘……。


 にも関わらず、

 自信の無い、萎える覇気の消え失せたやつれた顔で……。

 獅子の躯重たいじゅうよりも重い声を難なく放った子供の女童じどう


〝力はあげる……。

その代わり……〟


 ……暴れて?


「忌々しいッ!」 


 思い出し、

 眉間にしわを寄せ、吐き捨てた。


 未成の子女が大の獣漢オトナを弄ぶ苛立ちッ!

 それでも従うのは、義理でも恩義でもなく、

 獅子たちが崇める主よりも、男を惑わす「女」を感じていたから。


 雌を極めんとする自分たちの主よりも遥かになお、

 更に女々しくかおる、女らしい女。

 それが……雌。


 ……犯したい。

 ……襲いたいっ。


 今すぐにあの小さな首肩にカブりつきッ!!

 獣の牙を思う存分、力任せに貫き通したいッッ!!!!


 そんな衝動に駆られる、あの「甘い声」……。


 顔を見れば……、

 一瞬でそんな気の迷った性暴力欲なども醒めるほどにクズれているのに、

 声を聞けばッ!

 すぐにでも男の衝動を駆りてるッッ!!!!

 甘えた望みを小指でねだる、

 声が枯れるまで啼かせたい、あの雄を煽る雌の振り淫れるこえだった……。


 その聲をもつあの小娘が……、

 あの小僧を欲しがっている……?


 小娘の望み通りに、

 暴れ果てた末に現われたのが、あの童子こども


 その意味を汲む……。


 決めた獅子が、意思で沸いた。


「よかろうッ!

ならば捧げようッッ!!!


キサマの女殖にッ、ヤツの雄殖を捻じ込もうぞッッ!!

捕らえた小僧の青い牡棒を強正に巨肥しッ!

待ちに待ったキサマの秘割に刺し込みッ!突き上げられっ!

あられッ!活ける雄精を浴びるほど吸い取りッ!搾り上げッ!飲み干しッ!

その未熟な破かれ暴かれ穿たれる、濡れた穢れた牝蕾のハラワタを充たすがいいッッッ!!!!


見物な胚だッッ!

見物な胚が目覚めるだろうッッ!


長よっ!


キサマの胎にヤツとの稚命が絶頂と共に床着くだろうッッ!!!!!

さするといいッッ!!!!

愛しく愛しくさするとよいッッッ!!!!

根着く間もなく、母と資格す刺激が快針と来ようッッッ!!!!


女とは!

柔隠を男に吸われることで暴かれ子を宿しッ!

子から吸われることで母となるッッッ!!!


よってまさしく、その熱く臭う吸結からの産物とはッッッッ!!!!!!」



 ……誰にも望まれていない……命なのだろう……。



 青が一閃に突き抜けた。


「なにィッ?!!」


 獅子が空を仰ぐッッ!


 近く黒山羊を突き抜けた、


 一線の青が……、


 一筋の青が……、

 孤独に高い虚空を流星している……。




 贖罪をしよう。

 『赤』を……叫ぶ時は……もう終わった……。


 この虚構では……。

 赤とは……「生」を指す。


 「生」とは「命」ではない。

 「命」とは「赤」ではないのだ。


 「命」は……「水」が存在しなければ生まれない。


 命は熱ではあるが、熱を命にするには「青」が必要なのだ。


 「青」という「水」が……。

 熱を、命に変えている……。


 「青」を経なければ、「熱」は「命」へと変換できない……。

 それを変換する為に生まれた物が……まず「緑」だった……。

 「緑」がまず、青によって、

 命の「土台」として生まれたのだ。


 「命」とは、まずは「緑」から産まれたのだ。


 「青」に「黄」色が混ざって「緑」となる……。


 これを「色の三原色」と呼び、

 真理の者の側では「()の三原色」とも呼ぶ。


 ……では、赤は?

 ……赤は……、青が長く(・・)伸びると「赤」となる……。


 ……これが「光の三原色」


 「光の三原色」と「色の三原色」とでは次元が全く違うのだ。

 その「光の三原色」」と「色の三原色」の唯一の違いは、

 三色のうち、最後の一色が「緑」か「黄色」かの違いだけ……。

 緑が光で……、黄色が色……。


 お分かりだろうか……?


 「光の三原色」は全ての色が混ざると「白」に帰結し、

 「色の三原色」は全ての色が混ざると「黒」に帰結する。


 白は光で……、黒は物……。


 お分かりだろうか……?


 「白」と「黒」との間には……、「光」と「物」が存在することをッッ!!!


 「命」とは……、光が物に遷り変わった先を言う。


 熱が……命に変わることによって……。


 では「生」は?


 「生」とは……、物が光に遷り変わっていく過程を言うのだッ!


 光の波長が……物体の遅い遅い鈍い動きで、線を長く長く引き伸ばされて……。

 それが「青」から、

 「赤」という色に変えられる……。


 赤とは、命の終焉の色であることを自覚するべきだ。


 命とは赤ではない。

 赤とは、「熱」でしかないのだッ!


 赤ではない「命」の色とは……、

 光の領域で「赤」と「緑」が混ざる事によって生まれる「黄色」となる。


 「命」とは……、


 光の波長の中で、

 青が赤に伸ばされる前に存在している緑から生まれる「黄色」なのだと……。


 そんな事実は「光の波長」を調べて見ればわかること……。


 「緑」が命の始まりで、「赤」が命の終わりの時。


 「赤い血」へと変える「緑」。


 「命」とは「物」になるのだから……、赤と緑の間にある「黄色」となるッ!

 そして、

 「熱」は「光」と共にもあるのだから……「赤」……。


 「命」とは光の「緑」の中により、物の「黄色」となって生まれるのだッ!

 「光」の領域の中で「あお」が「みどり」に「あか」を通してッッ!


 命の色は……「黄色」……。


 そして黄色は、「物の三原色」の中では、

 赤と出会えば赤の色を薄め、あるいは映えさせ、

 青と出逢えば「緑」へと変える。


 その緑が、また赤を次の「黄色」に増やしていく……。


 黄色が「赤」で終わる時まで……。


 赤?


 赤とは……なんだ?


 赤と聞いて、読者の諸君は何を連想するだろうか?


 ……何を?


 この生きている鼓動の命の体の中で、「赤い部分」とは一体どこを指すのだろう?

 それで一体、何を連想する?


 連想?


 連想といえば、

 前回、著者ワタシは『交通事故』の例えを出したか?

 子供(・・)の交通事故という例え話を……。


 その後の日付で……、

 いったい何が起こった?

 前回からこの今回までのこの期間に、また何があった?


 では連想ゲームをしてみようか……?


 ……信号、横断歩道、帽子、車、速度、子供、大人、高齢者、自転車、親子……、


 あるいは……?


 ……レストラン、ホテル、教会、子供、大人、テーブル、やはり親子……、


 ……、


 ……いつか、

 誰かが、この文を読み返して見た時……、

 また、

 この残虐にも許可もなく勝手に比喩された事実たちのことには見当がつくだろうか?

 そして、

 その時でも、まだ憶えていてくれているだろうか?


 それとも?

 もう忘れて?

 他の「次の事」に行き?

 何の事を言ってるんだ?この文は?とでも、いうように?

 不可解にでも首を傾げてみせるだろうか?


 しかし、その中でも……、

 その中でもだッッ!!!


『もう繰り返したくないッ!』


 という言葉を誰かが叫んだことはなかっただろうか……?

 そういう意味の言葉を、誰かが叫んではいなかっただろうか?


 では叫んでいたとして?


 なにを「繰り返したくない」のだ?

 いったい何を繰り返したくないのだ?


  〝……悲しみ?


 悲しみ?

 それは、なぜ悲しみになった?


  〝何かを……間違えたから……?


 何かを間違えた?

 ではその「何か」を間違えたとは、何を間違えたのだ?


  〝使い方……を……?


 使い方を……間違えた?

 では、

 その本来あるはずの「正しい使い方」とはいったい何だ?


  〝喜び……?


 喜び?

 喜ぶはずだった使い方を……悲しむ使い方にしてしまったのかッ?


  〝そう、

   きっと……そう……。


 つまり?

 笑っていたんだな?


  〝笑って?


 そう、

 笑っていたのだ。

 正しい使い方が、間違った使い方に急激に変わる前にッ!

 正しい使い方の時に「笑っていた」のだッッッ!

 正しい使い方の時に、楽しくて楽しくて「笑っていた」から……ッッ!

 正しい使い方は……、その「笑い」でッ!

 間違った使い方になったのだッッッ!!!! 


  〝笑わなければ……いい?


 笑いたいのか?


  〝当たり前じゃ……ないか……っ。


 ならば笑えばいいッ!

 だが、その笑っている最中に……?

 悲しいことは考えられるか?


 お前(・・)は考えられるのか?


 考えられるか?

 皆が笑っている祝福の時に?

 場違いにも、わざわざ他の「悲しい事」を考えられるのかッ?


 人はそれを「空気を読まない」というッッ!

 それが出来るか……?


 出来るならばいい。

 だが、できないのならば……、


 また笑って「繰り返す」のか?

 笑ってる最中に、他の失った悲しいことも考えずに、

 その笑顔の絶えない喜びの中や後で?

 笑いの笑顔の魔力で考えられなかった哀しい哀しい悲劇が次も起こるッッ!!!


 また(・・)起こるッッ!


 そんな同じことを、また繰り返すだけなのかッ?


 こんなはずじゃなかった……。

 こんなことになるとは思わなかった……。


 そんな事を言って言われてを……繰り返し……?


 今も?

 その手に?


 同じ凶器を持っていることはないか?

 自分が使う時には、それは『凶器』ではないのか?

 今も使っている、その道具を凶器にしない自信はあるか?

 自信があれば持っていいのか?

 使っていてもいいのか?


 手には「何」を持つ?

 足では「何」を踏む?

 その目は、いったい「何処」を見ているッ?


 実は?

 何かを作るということは?

 同時に、何かを壊す、ということにも繋がっているのではないのか?


 それでも、

 まだ、それを繰り返したくなかったら……、


 楽しい空気を、その場で切り裂く!

 事実という可能性を狂気にして振りまく悪魔を身に付けなくてはならないのではないのかッッ!


 皆が祝う祝福の場で……、

 突然と、人が倒れて失う、苦しみを叫ぶことはできるか?


 貴様の今の苦しみはなんだ?

 いまは何の苦しみを受けて苦しんでいる?


 その苦しみの時に?

 他の苦しみ(・・・・・)の事は考えられるか?


 自分や自分の家族が何かで失ったら、

 自分が思い知った、その「凶事」のことしか考えられないのか?


 他人や他人の家族が、

 自分が受けた被害とは全く別の「他事」で大切な何かを失っていたら、

 その「他の事」は考えなくてもいいのかッ?


 自分が奪われた「事案」だけを訴えて取り上げて?

 「繰り返させたくない」とだけ訴えて?


 他人が今も奪われて苦しんでいる「他の事」は考えなくてもいいのかっ?


 自分だけか?

 それで、何を繰り返させないのだ?


 今も他の誰かが苦しんで失っている出来事を?

 今度は、

 その赤の他人にとっては「他事」で苦しんでいる自分が受ける可能性は考えなくていいのかッ?


 自分が受けた悲しみを繰り返させないためになら?

 他人が、今も受けている他の悲しみは放置してッ!後回しにしてッ!

 繰り返させてもいいのか?


 自分が事件の時に?他の事故の事は考えられるか?

 自分が事故の時に?他の災害の事は考えられるか?

 自分が災害の時に?他の戦争のことは考えられるか?

 自分が戦争の時に?他の病気のことは考えられるか?

 自分が病気の時に?他の事件のことが考えられるか?


 では?

 何も起きていない、かつての平和(・・)な日常の時でなら?

 これら全ての事について、あなたは常に注意を払いッ!

 考える事ができていたとでも言うのだろうかッ?


 今でこそ、

 大切な何かを失ってしまったと自覚する、あなたは?

 過去の、何も起きていない平穏で無事な平和の日常の時には「他の事」が考えられたとッ!


 何も失っていない時に?

 何かを失う、あるいは奪ってしまう「他の事」は考えられたし、られるのかッッ?


 自分が逆に奪ってしまう側になる事態さえ、簡単に容易に想像することさえ出来ていたか?


 それほど平穏な時には、

 何も悲惨なことなどは起こってはいないのだから、

 他事を考える余裕は当然にあるだろう?とでも思うか?


 せっかく?

 赤の他人は悲しいことを忘れている時にッ?


 わざわざそれを考えさせるッッ???!!

 ただ、繰り返させないという、その為だけにッ!

 赤の他人にそれを考えさせるのかッ?


 ……いま……あなたは先に挙げた、あれらの苦しみの何を受けている?

 一つだけか?それとも二つ?


 その地獄の時に、他の被害のことは考えられるか?

 考えられない?

 では自分は、自分のことで精一杯で?

 自分以外の、他の無関係な被害のことは考えられないクセに?


 他人には「この自分おれの今の不幸」のことを考えろッッ!と、

 その口で言うのかッッ!!!!


 ……なら?

 それを今回は、ここではやってみせてあげようか?


 この虚構でやってあげてみせようか?


 だがな?

 それをやると「話」は売れなくなるのだぞ?


 売れるわけがないだろうッッ!

 そんな「話」が売れると思うか?


 楽しい時に?

 何の関係もないッ!

 そんな自分とは超無関係な悲しいことをわざわざ場違いに延々と考えさせて見せつけてくるお話をッ!

 いったい誰が買いたいと思うだろうかッ?


 つかぬことを訊くが?


 ……最近、

 話を売っている人間で、

 食事の場面をなるべく描かなくなった人はいるだろうか?

 書くことが少なくなった人間はいるだろうか?

 それをわざわざ避けている人間はいないだろうか?


 食事や争いが起こる場面を、わざわざ自分から禁じ手にして?

 その事について、

 人知れず悩んでいる創作関係の人々はいないだろうか?


 では、

 それは何故だ?

 なぜ書かない?


 別に「食事」や「争い」の情景を描いてもいいだろう?


 ただ?

 ただッッッ?!!


 それをやると、

 平和を語る資格が無くなるッ!という「だけ」のことなのだッッッ!!


 平和を……語りたいのか?

 語りたいのか?


 平和を?


 もっともらしく?


 命を奪う食事を、虚構では描写しておいて?

 命を奪う争いを、虚構では表現しておいて?


 現実だけでは平和を語りたい?


 そんな見え透いた張子の言葉を、現実のいったい誰が信じるというのだ?

 あなたのファンが信じるのか?

 人が死なないと、話は面白くないと感じるファンがッ?


 だから平和を語ると話は売れないのだぞッ?!

 当たり前であるだろう?


 よくお分かりのはずだろうッッ?!!!!


 平和な話が売れると思うかッ?

 聖者ばかりしかいない世界を見て、誰が「面白い」と感じるのかッッ!!!


 やはり?

 売れる虚構の物語には、悪さと悪事を働く悪人がいないと始まらないよなぁッ?

 そうではないか?


 で?


 現実では?

 それは無くしたいのだろう?


 虚構でも出来ない事を、現実ではやろうとするッッッ!!!!!


 で?

 それをやっていた、おつもりだった、

 この「お話」では御多分に漏れず?

 「ネット小説大賞」には落ちたがね?

 落選した。


 お金にはならないそうだ。

 それとも?落選した理由は、もっと根本的な理由だったのだろうか?


 例えば、文章そのものが酷くて読めない、とか?


 だが?


 そんなあげく、

 同じレベルの文章力で書かれているハズの、

 他の別作品では?

 利用規約違反を指摘してくるほどには読めているそうだ?

 

 文章は読めないほどヒドイのに?

 利用規約違反の指摘はして?

 賞の一次選考には通らないッ!


 つまり文章は読めているッ!

 だからこそ「物語」自体が根本的に「つまらない」と判断されたと決定できるのだッ!

 人が死なない『平和』だから……ッッ!


 ほら?

 平和は売れないのだよ?

 退屈だからね?


 ならば乞食にもしつこく感想を求めている愚者の短編作品にぐらいには感想を書いてほしいものだッッ!!!

 感想付けを求めている作品は貪欲に募集しているワリに?

 著者ワタシが「ネット小説大賞」から感想を待ち焦がれて求めているキーワードを付けた短編には、ことごとく感想を付けてはくれ内容だッッッ!!!


 ……選考の総評……たのしみにしておりますよ?

 嫌味も込めてね?


 虚構では、繰り返すのに?

 現実では繰り返させない?と意思に持つ?


 それはそれは、結構な「超意識高い系」な発想の理想だが?


 虚構でも出来ない事を、現実ではできるとでも思うのか?


 現実と虚構では?

 現実の方が、

 虚構よりも、遥かに物事を思い通りにでも、できるのだろうか……?


 どう思われる?

 あなた(・・・)に訊いている。


 この文を待ちに待っていた、

 そこで読んでいる、あなた(・・・)にだッ!


 虚構では繰り返している事を?

 現実では繰り返させない?


 ハッキリ言っておきましょうか?


 それはムリだ。

 なぜならこの著者がムリだからだッッ!!


 現実では悲劇を繰り返したくなかったら……。

 やはり、

 まずは虚構から(・・・・)繰り返させないようにしないとねぇ……?


 さて、その為にはまずどうするか?


 どうする?


 どうする?


 で?

 また、

 考えるだけ(・・)か?

 また「考えるだけ」で終わるのか?


 読者に問題だけを突きつけて?

 自分が描く虚構では求めた肝心な「答え」は結局、出さずじまいのつもりなのかッッ?

 それをいつまで繰り返す(・・・・)つもりだ?

 いつまで現実で繰り返すつもりだ?


『みんなで、この問題は考えないといけませんね』?

 それをいつまで(・・・・)も、そんな同じ言葉で続けるつもりなのだ?

 いつまで?

 地球が滅ぶまで?

 考えるだけで終わるつもりか?


 ずっーと考えているだけで終わるのか?


 それで「答え」はいつ出すつもりだ?

 いつ?

 出すのだ?


 温暖化の対策をいつまでも考えるだけで?

 汚れていく地球環境をいつまでも考えているだけで?

 政治の問題や?

 社会の問題や?

 世界の問題に?

 お金の問題に?

 戦争の問題まで?


 それら全てをずっーと?

 答えも出さずに、ただ考えていくだけで?

 そのままで行って?

 やっと出した答えが「考えるだけ」で終わるつもりなのかッ?

 考えるだけで終わるつもりなのかッ?


 「答え」はいつ出すのだッッッ?

 いつか?

 いつか、か?


 それとも「子供」に任すか?

 委ねるか?

 無責任に?

 可愛い可愛い何も知らない自分たちが残した「子供」たちに、

 今までの全てのツケを一度に回すか?

 自分たち親たちの責任を?

 この汚れていく地球をッ?


 押し付けるかッ?

 自分たちがよく考えもせずに快楽だけで増やした(・・・・)子供にッッ?



 ……では、

 この虚構では何とお答えしようか……。


 取りあえずは……、




「もう考える時間はとっくに終わったッッッ!!!!!」


 青が閃くッッッッッ!!!!

 

 黒い山羊の掌底が、両腕の銃撃で真理をばすッ!!!


 山羊の飛ばした見えない真理弾が、

 瞬く青い流星を捉えきれずに背後にある白雲に二つッ!

 弾痕を穿つッッッッ!!!!


「……雲が……死んだ(・・・)……ッッッ!!!!!」


 雲が……死ぬそうだ?


 聞きましたか?

 読者の皆さん?

 ちゃんと読みましたか?

 ただの「雲」が死ぬそうですよ?


 この虚構ではッ?


 空に漂っていた雲の形が、理不尽な弾道の威力を受けて変わっただけで?

 生きてもいない(・・・・・・・)雲が「死ぬ」そうですッッッッ!!!!!!

 人と同じようにッッ!!!


 しかし、そんな透明な弾道によって喰い破られた虫食い穴が残る白い雲も、

 青の視線で、瞬時に元の雲の形に戻って漂う。


「一つ目ッッッ!!!」


 形が変えられた雲を元通りに生き返らせて、


 さらに来た真理の弾が少年を無傷で突き抜けて、

 彼方の街の地平に水柱ならぬ爆発の砂煙柱を三柱、立てるッッッ!!!!!


「風が貫かれて殺されてッ!

街まで……死んだッッ!!!!」


 叫ぶ少年が、地平に沿って真横に真剣を振り翳すッッ!!!


 三つ立ち上った煙柱が晴れて、

 射線の間で吹いていた風の威力でさえも戻し、

 巻き添えを喰らった筈の街は無傷な景観をそこに見せた。


「……二つ目ッッ!」


 少年は記録する……ッ。


 今も無機質に壊されながらも、

 また元に戻されてしまう全ての出来事を……。


 それは、この出来事が全て終わった時の為……。


「戻ってきたなッッっ!!!!

小僧ッッッ!!!!!」


 高空に飛び上がった獅子が、目掛けた少年に傷付ける手斧を振り下ろしたッッッ!!


 二度目の、

 黄と青が衝突する緑の超新星爆発環(スーパーノヴァ)が上下斜めに交差して弾け放つ。



 いつまでも考えることしかしない現実は終わり……。


 虚構が出す、「答え」が始まる。





 ……が、その答えは本当に「正しい」のか?


 もしも、


 もう考える時間が無くなったから?

 とりあえず、

 今の内に、

 出せるだけの「答え」さえ出しておけば?


 その急いで出した急ごしらえの答えで、

 発生するだろう未来の「正否」の結果はどうなってもいいのか?


 これは難しいのだよ?


 「答え」を出すことが目的なのか?

 それとも?

 「繰り返させない」ことが目的なのか?……というね?


 考える、ということは、

 「考えることを延々と繰り返す」ということなのだから。


 ……で?


 もう考える時間が無かったら?


 とりあえず?

 さっさと適当な「答え」さえ、急いで出しておけばいいのか?

 では?


 もし?

 その「答え」が間違っていたとしたら?


 考える時間は終わった。

 だが、

 急いで、

 いますぐ出さなければならない答えは「正しい」かどうかも疑わしいし分からない……。


 だから出せない(・・・・)


 現実で「その答え」を出したとしたら?

 また間違えて、

 また「繰り返したくない事」が起こってしまうかもしれないから?


 じゃあ?


 ……虚構ならいいかもな?

 虚構でなら、いいだろう?


 別に失敗しても?


 現実ではないのだからッ!


 虚構とはっ!

 その為にあるモノ(・・・・・・・・)だッ!


 だからまずは?

 この虚構で、その「答え」を出してみようかッッ!!!!


 虚構でなら失敗してもいいのだろう?


 ではこの虚構では?

 失敗を恐れずに果敢に「その答え」に挑戦してみるとしようじゃないかッ!


 その答えとは……、

 この言葉の「答え」だ。


 読者になってくれている、今の君たちになら分かって頂けるだろうか?



 〝食物連鎖の中では『敵』は生きていてもいい〟



 という、この「言葉」だ。

 この「言葉」の理由の「答え」がお分かりになるだろうか?


 なぜ、食物連鎖の中では、襲ってくる敵は「生きていてもいい」のか?


 もしこの答えがお分かりになるのなら?

 あなたには、すでに、この虚構の存在自体が不必要だッッ!!!!

 もう更新を待つ必要はない!!!


 逆にもし?

 この答えが分からないのなら?

 あなたが、この虚構の先を読んでも、きっと何の意味も持たないだろう。


 これは、

 そういう「答え」なのだ。


 その「答え」が分かったら、ここの感想欄に書き込むといい。

 答え合わせをしようじゃないか?




 ……ああ、見るとまた空に、

 一筋の青が閃く……。







 警告!!


・このお話の回には「性的な犯罪表現」を帯びた文章が、

 『性表現の直接的な描写』ではなくッ!

 『登場人物たちの発言』という形の描写方法によって存在していますッ!

 その様な発言や文章表現が少しでも苦手な方は、今更ながらで大変、恐縮ではありますが、このお話を読まれることはお控えください。


※この今回の文章表現は全て「小説家になろう」運営さまのR規制ガイドライン(当話投稿日付けまでの)に沿って、現在のキーワード該当作の内容に相応しくあるように、著者なりに構成させて表現、描写しています。

 

が、

それでも、なお「性的な文章表現による犯罪描写」に少しでも抵抗のある方は、読まれることは絶対にお控えください。




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