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―地球転星― 神の創りし新世界より  作者: 挫刹
第三章 「新世界の扉」(最終章)
69/82

67.そこで諦めても、……まだ



 血がポタポタと滴っている。

 一滴、一滴と赤く垂れて、雫となって堕ちていく。


「……ぁ……、っァぶっ……?」


 せり上がってくる喉奥からの溢れに呻いた昇が、

 自分の胸を貫いている手の先を見た。

 悪魔のように鋭いツメが手の先から伸びて尖っている、黒い腕だった。


 黒く太い腕が、自分の貧弱インドアな胸を貫いて伸びている。


 口の端と、

 鼻の穴。

 そして貫かれている胸部の境界から、血が伝った。

 ……濡れていく。

 鼻の穴からゴポッと噴き出し。

 口の端からはゴポリと溢れ、

 胸部の中心では、異物の太い腕の周囲から溢れて赤く滲んで広がっている。


「……ッゔぁッ……」


 そんな混濁の地獄の中で、

 貫かれた胸部から、無遠慮に腕が動いた(・・・)

 黒い腕がグニグニと無理やりに引き抜く(・・・・)ための動作で、

 上下左右に屈伸し、曲げに曲げて、

 貫いていた昇の身体からキュポンと簡単に引き抜こうとするッ!


「……ぁァっ……ッゥぶぅ……ッ」


 犯されるまま、穿孔を押し拡げられ。

 まさぐられる反動で身体も同時に仰け反り痙攣する。

 

 残っていた血が……溢れた。

 胸部を射っている黒い腕が、

 貫いた体の深さも考えずに、

 穿った穴を更に肉輪に押し広げながら、

 吹き出す真紅を潤滑油にしてズベリと引き抜かれて血濡れに染まる。


「……ッぅァ……」


 ガクンと、

 昇の顔がダラしなく前髪とともに力なく垂れ下がった。


 黒く太い凶器によって、

 生気が引き抜かれてしまった抜け殻は、

 円く突き破られた服の穴を痕として残す……。

 服の穴の中は……マルの深さも分からない()だった……。

 ただ黒く。

 ただ赤く。

 もとの服の色を、

 青から、

 さらに青く深めて、穿たれたハズのキレイな患部を分かりにくく(・・・・・・)隠している。


 貫かれて……どうなったのか?

 引き抜かれて……どうなったのか?


 何が無くなり、何が剥き出しになっているのか?


 それさえも分からないまま、

 凶器を引き抜かれた少年の体は猫背になったまま空中に吊し上げられていた。


 操り人形。

 そう例えるのがふさわしい。


 やはり血が……ボタボタと足の爪先から落ちている。

 ポタポタからボタボタへと、音が変わっていく無情な変遷。

 落血の音が重い勢いで強く変わっていくのは、落ちる量も変わっていたからだった。

 そして、

 受けた身体の害傷の度合も重度を増していた。


 背骨から……貫かれた(・・・・)のだ。


 昇の背骨を、黒い手は間違いなく中心から貫いて砕いて断っていたッ!

 よく……、

 マンガ(・・・)軽小説ライトノベルなどでは頻繁に見られる、

 主人公が攻撃を受けた時の、あのよくある重傷的なケガの描写だ。

 簡単に……人の体の中心(・・)を断つ、

 あるいは貫いている、

 あの外傷の描写……。


 あの惨状(・・・・)を見る時、いつも不思議には思わないだろうか?

 人の体の中心を背骨ごと、武器や武人の拳などで貫き、あるいは断っておいて……、

 下半身不随・・・・・にはならないのか?……と?


 現実でそんなことでも起これば……、

 脊髄ごと絶たれて(・・・・・・・・)、後遺症が残るのではないのか?と?


 交通事故でさえ、そこで発生した負傷者の治療は困難を極めるッ!

 それなのに……ッ、

 虚構マンガ架空アニメなどでは、

 それ以上のケガの状態を簡単に表現しておきながらッッッ!!!!

 負傷者は平然とまた歩き始めているではないか、とッ!


 背骨を真っ二つに絶たれたら……完全に脊髄も損傷しッッッ!!!

 下半身不随にはなるだろうッ!と!


 それが……、

 いまの昇の状態(・・・・)だった。


 胸を突かれ、

 背骨を絶たれ、脊髄神経も断たれ、

 心臓も貫かれている悲惨な状態。


 動いているのは血の流れだけ。

 ……いや、

 (シメ)られてピクピクと動く体の反応もあった。


 包丁で刺身に卸されていく鮮魚のようにッッッッ!!!!!!!!

 まな板の上で、頸部を出刃で斬り込まれッッッ!!!!!

 生きたまま(・・・・・)ビチビチッと撥ねているッ!!!

 あの鮮魚の光景っッッッ!!!!!


 美味しそう(・・・・・)……だろうか……?


 悪魔から見れば、人もまた魚と完全に同じもの……。

 それはただ単にエサ(・・)でしかない……ッ!


 故に……、

 これは残酷な描写(・・・・・)に当てはまるのだろうか?


 これを残酷な描写と捉えるのなら……?

 魚を料理して捌く(・・)最中の光景ですら?

 残酷な描写になってしまう……?


 あ、また昇の身体が痙攣して撥ねた。

 ビクンビクンと撥ねている……。

 下ろされたばかりの鯛の活け(・・)造りの姿造りにも、

 こんな動き(・・)はなかっただろうか?


 鯛はよくて?

 昇はダメなのか?


 ん?

 ああ……、

 活きの良かった(・・・・・・・)昇の動きも、

 辛うじて残っていた(・・・・・・)敏感な反応が弱くなっていくぞ……?

 残念なことに、

 服の穴(・・・)から浸みて零れ落ちていく血の量も少なくなっている……。

 お別れ(・・・)時間ときが、近づいてきているのだろうか……?


 それに抵抗するように……、

 空中で、吊し上げられた少年の指が微かに動く……。


 と、していた所で、

 悪魔が真横から昇の身体に蹴り込んだッッッッ!

 回し蹴りだッッッ!!!!!!


 昇の高空に吊るされていた身体が、「く」の字に曲がるッッッ!!

 中身の無いサンドバッグのようにグニャリと曲がるッッッッ!

 頭と爪先がッ!上下でつり合い同じ方角に曲がっているッッッ!


 ピピッと血飛沫が飛んだ。


 昇の胸と背中から、真横から蹴られた衝撃で赤い飛沫が周囲に飛んだ。


 血飛沫ちしぶきとは……、刃物で斬られた直後では起きはしない。

 古いサスペンスドラマや時代劇などでよく表現される、

 刃物で深い傷を負った時などに出る噴水のような出血(・・・・・・・・)など……、

 通常の人体では起きはしないのだッ。

 たとえ首が刎ねられようとも、

 そこで血が噴き出る勢いというものは、

 受けた傷がどれだけ深かろうと「血圧」以上の噴出でもって噴き出る事はないっ。


 血圧を測ってみればいい。

 その血圧が、あなたの血が、あなたの体から噴きでる時の最大の威力なのだ。


 ゆっくりと……、

 だが、ジンワリと、

 止められない大量の暖かい血が出て広がっていくだけ……。


 その血が全て抜けきった体が……、

 今の昇だった。


 背後に立つ黒い山羊の真横からの回し蹴りによって、

 腕ごと、胸部にあった服の円い孔が三日月に欠けて、

 戦闘不能の重体のまま「く」の字に曲がった血だらけの昇。


 その瞬間を見て、

 黒い山羊が、更に瞼を細く据えて「次」の行動を決めていた……。


 微かな遊び道具の反動の動きから、

 瞬間移動して一瞬だけ姿を消すと、昇の正面に突然、現われて。

 すぐさま、そこで、

 昇のドテッ腹に、ソバッと後ろ蹴りをメリ込ませたッ。


 黒山羊の後足の蹄の裏が、

 昇の、服の穴の開いた胸部のすぐ下にある腹部に深く確実にメリ込んでいる。

 メリメリ、ミシミシと、昇の裏の不随な背骨をこれまた砕いて、

 前かがみになった上部の服の穴から垂れ落ちる血が、返り血で弾け飛んだのを受けると、

 蹴り込んだ後ろ蹴りの勢いのまま、昇を地平の果てへと弾き飛ばしたッッ!


「……キ、キサマらッ……」


 弄ばれた昇の姿が弾丸のように消えて、


 あとに残ったのは、黒い山羊と白い羊の新たな獣人と。

 突然、何が起こったのかもわからないままで立つ七つの色と、

 そして、

 十一人の獣支たちだけだった。


 唐突な闖入者による沈黙が落ちる空に、

 風だけが吹き抜けていく。


 場を統べていた少年は用済みに消された。

 それでも戦場は動かない。


 突如現れた、この二体の存在は……、

 彼ら、やっと声を呟きだした十一人の獣支たちにとっても脅威だった。


 そんな虚心も知らず、

 黒い山羊と白い羊は言葉も交わさずに、それぞれの行動に耽っている。


 白い羊は遠くを見ながら黒い山羊に近づき、

 黒い山羊は近づいてくる白い羊も気にせずに、

 己の手を見つめている。


 さっきまでいた少年の胴体を、

 確かに(・・・)貫いていた血糊(・・)まみれの自分の腕を……。


 山羊が、屠殺の事実を何度も確かめるように手の開握を繰り返して、

 次に目を向けたのは、下界の街の地平の果てだった。


 山羊が視線を向けた、街の彼方の地表の先で、

 川面を跳ねて飛ぶ飛び石のように、三柱ほどの土煙が縦に連続して立ち上っている場所がある。


 そこは、

 弾き飛ばされた昇が、着弾して何度も跳ねて落ち着いただろう終着の場所。


 その一番遠くの果てにある煙柱の下で、

 想像通り、

 やはり変わり果てていた姿となっていた昇は、

 うつ伏せのまま、惨めに倒れていた……。


 沈黙は……、死を意味している。


 場所は街の小さな裏通りだった。

 

 人気のまったくなくなった暗がりの瓦礫の裏通り……。

 昇にまだ視力が残っていれば……、

 衝突した裏通りの入り口から弾かれて飛ばされてぶつかってきた壁や石畳の地面のここまで、

 昇の体が衝突した時にできた血痕で、乱暴に一筆書きに揮毫された鮮血の光景を見とめる事ができただろう。

 引きずられた痕(・・・・・・・)

 交通事故か何かで何百メートルも引きずられて巻き込まれた時に出来るような、

 あの擦れた毛筆の動きにも似た赤い朱い血痕だった。


 その終着点で、昇は左手だけを通りの先へと投げ出して倒れていた。


 例えるなら、

 それは残酷な、交通事故後の惨状。

 交通事故にあった子供の成れの果て(・・・・・・・・)だった。


 交通事故?


 交通事故にあうのは……、

 大人だけではなかったのか?

 子供が巻き込まれることは絶対にないはずではなかったのか?


 事故として、

 人々に衝突してくる車は、

 ちゃんと大人か子供かを判別して衝突してくるのではないのか?

 それとも、

 やはり事故を起こす車は、

 大人と子供とでは、ぶつかる対象として分けてはくれないのだろうか?


 ならば、

 子供には、見せたくない(・・・・・・)光景だからと言って……、

 何も知らない子供に見せずじまいで、

 その子供が無知のまま交通事故に巻き込まれる事態は考えなくていいのだろうか?


 何も知らせて貰えなかった子供が?

 そんな悲惨な事故に遭遇する現象など現実では起こるはずがない?


 本当にそうだろうか?

 実際にはあったのではないのか?

 子供の犠牲者として発生していたのではなかっただろうか?

 では実際にあったとして?

 それが実際に在ったからと言って?

 わざわざ今、

 そんな残酷な現実を、未成年の子供に虚構の残酷描写として見せてもいいのかっ?


 そんな「防止」などという尤もらしい見栄え崇高な理由さえあれば、

 今も、そんな乱暴な事を、

 虚構の架空の娯楽の文章表現(・・・・・・・)として実行しても構わないのだろうかッ?


 厳しい現実を見せなくとも……、

 子供はいつか……、それを経験するのかもしれない。

 または、

 厳しい現実を見せつけても……、

 子供はいつか……、それでも(・・・・)経験してしまうのかもしれない。


 ……ならば、

 今は、どうすればいい(・・・・・・・)のか……?




 昇の指がピクリと動いた。


 感覚を……確認する。


 指は……動く。手首は……微妙だ。

 腕は……ムリそうだった。首も、回らない。

 もう片方の手は腰の方に向いている。微かにだが、動かせる。

 指だけが辛うじて動く。

 口の感覚は分からない。鼻にも何か液体で満たされて詰まっている感じがする。

 呼吸はしていない。

 肺が動かない。

 肺から下は当然、全てが動かなかった。

 

 今は頭の中にだけ、辛うじて酸素を行き渡らせている状態。

 つまり……魔術だけは生きている(・・・・・・・・・・)


 魔術が生きているのならば……、まだ、なんとか覆す手段はあるのか?


 ……なんとか?


(派手に……やられた(・・・・)……な)


 昇は一人、思う。


 後ろからだった。

 簡単に貫かれた。

 自分の胸を。

 それでこうなった(・・・・・)

 ブザマじゃないか。

 分からなかった(・・・・・・・)


 アレは、第二じゃない。

 魔術サラーじゃない。

 第一でもない。魔法マリスでも魔方ルーンでも無かった。


 警戒して発動させていた魔術解析マキス・スキャナに反応は無かった。


 ならば、あれは……、

 あれは……、真理(エメス)だ。


 この惑星を造ったゴウベンと同じ、

 真理の側の者の力。


 ギガリス?

 違う、ギガリスではないような気がする。

 ギガリスであれば、第六のすがたを被る必要はない。


 なら、なぜ?

 あの突然現れた二体は、第六の皮を被って現われ、生きている……?


 そこまで考えて、力が抜けた。


 そこまで考えてどうなるというのだ?

 自分は負けた(・・・)のだ。

 突然の攻撃を不意打ちで受けて、こうやってブザマに地面にこびり付いて倒れている。


 昇では、あの二体に対抗できない。

 昇はまだ……魔術しか使えない(・・・・・・)

 もう今はどこにあるかのも分からない自分の栞に用意された簡単な魔術しか、

 今の昇には使うことができなかった。


 魔術サラーでは、真理エメトには遠く及ばない。

 魔術では、エネルギー相転移が出来ないからだった。


 エネルギー相転移、

 章子と傷ついたジュエリンを一瞬で遠くに飛ばした、あの力。


 あの時のあれは、昇の力ではない。

 昇の召使シモベにやらせた力だった。


 その他にも、

 剣に付帯させていた、斬った者に痛みと血だけを刻み込む真理も、

 津波などを消していた真理も、

 全て、方向性だけを示して昇がシモベにやらせていた仕業だった……。


 その扱き使っていたシモベからの視線を感じる。

 どこからともなく放たれているシモベの視線が、昇を見て笑っている。

 はやく自分のモノになれと笑ってしゃがんで座って待っている。

(もう全部……きみ(・・)がやればいいじゃないか……)


 シモベは答えない。


(ぼくなんて必要ない。ぼくにはまだ真理なんて使えない。

でも、きみには既に真理が使えてアイツラに対抗できるじゃないか!

最初からッ、ぼくなんて必要なかったんだ……!)


 シモベはやっぱり答えない。


 答えないから……、

 昇はうつ伏せのまま、前に伸ばされた手の指をまたピクリと動かした。


 昇の伸びた手の指のすぐ先には終了(リセット)ボタンがあった。


 昇がよく押していた、

 昇の父親が隠し持っていた、秘蔵の宝重(レトロゲーム)のリセットボタンだ。


 昇は……よく、リセットボタンを押す子供だった。


 思い出す。

 小学生の頃、

 正月の三が日では毎年恒例で、

 兄弟三人揃って、昔懐かしいテレビゲームで遊んでいた。

 ゲームのジャンルはボードゲームだった。

 よくある、四人対戦まで出来る、全国の名産や名所を鉄道で買い漁るボードゲームだ。

 資金と資産を稼いで一位を取るあのゲーム。


 そこで、昇はよくリセットボタンを押したのだ。

 何か一つでも、形勢や状況や状態や事態が悪くなると、

 思い通りにならないと決めつけて、

 すぐにリセットボタンを押して、最初からやり直す悪いクセ。


 三人兄弟の、

 上と下に一人ずついる兄と弟から、

 毎年毎年、二人してタッグを組まれて自分を追い落そうとしてきたらイヤでもそうなる。


、これから二人で、昇をドベに落とそうぜ?」

「うん。じゃあ、次は何やればいい?」


 そんなヒソヒソ話を本人の目の前でやる。

 昇はゲームの中で、優秀な兄と弟の両方から息の合った妨害と略奪の被害を繰り返し受けて、

 それを二年も繰り返せば、

 すぐに何かあれば真っ先にリセットボタンを押す非行人間になっていた。


「あーッ、またクソボルがリセットボタンを押そうとしてるゥっ」


 弟のかなめは、落ちこぼれの次兄の昇の事を「クソの昇」でクソボルと呼んでいた。


「おい、

……また(・・)、……諦めンのか?」



 止めに入った兄の言葉を思い出して……、

 ……そこで、意識がはっきりと戻った。



『……また、諦める(・・・)のか?』


 ……クソ……兄貴……。


『また……、諦めんのか?昇?』


 クソ、兄キ……っ、


また(・・)諦めんだな?昇っ』


 だって、しょうがないじゃないか……。

 一生懸命やったんだっ。

 それでこうなったんだ……っ。

 もう……手がない……。


『本当に?ないのか?

もう他に、お前にやれる事は残ってないのかっ?』


 ……ねーよ。

 ……うっせぇよ。

 だったら二人がかりでオレ負い落そうなんて卑怯な事してんなよ!


『それでまたリセットボタンか?』


 当たり前だろッ?

 イヤだったら、カナメ(・・・)となんか組んでんじゃねえよッ……!


『……なら、代わる(・・・)か?』


 ……え?


『……なら代わるか?

そのコントローラー、このおれのと換えてやる(・・・・・)よ?

要もおまえの味方にくれてやる。指示はお前が出してやれ。

お前のそのドン底の状態で……、

オレがそこから、お前ら二人を相手にして、ひっくり返して首位を取り返してやるから、そこでよく見て置けよッ!』


 それが……いつかの、昇の兄の言葉だった。

 昇の兄が、

 昇の為(・・・)に作った筈の窮地を、自分で覆していき、

 やっぱりゲームの一位を掠め取った、

 あのすぐには信じられなかった勝ち誇った光景。


『……お、お兄ちゃーんッ!やっぱクソボル、ぜんぜんダメだよぉッ!

お兄ちゃんと言う事がゼンゼンちがうんだモンッッッ!!!!』


 役立たず。そんな目で見られていた……。


『お前、アイテムの使い方、駒の動かし方、金の貯め方、金の使い時、全部ダメだなッ!

おーおー、オレのあれだけ溜めたせっかくのアイテムと資産と資金、全部ムダにしやがってッ!

しかもオレの可愛い末弟カナメまでドンジリにしやがったッッ!!!!


この罪……は重いな?

分かってんな?昇?

約束通り?

オレは、オマエのあの状態から代わってやって一位を取ったんだから?

お前?これから毎年、この俺たちのゲーム(・・・・・・・)には、付き合えよ?

いつかッッッ!

この地獄から這い上がって(・・・・・・)見せろッッッ!!!!!!


オマエがそこから這い上がれるまでッッッッ!!!

このゲーム(・・・・)には付き合ってもらうからなッ!


よく憶えておけっ!

ゲームって言うのはなッ!



ムリゲー(・・・・)を攻略するからゲームって言うんだよッ?』




 昇にとっては最悪の地獄を、昇の兄貴が宣言する、

 そんな豪語している姿を思い出す。


 ……そんなコト……言ってたな……。


 兄の激励コトバを思い出して回想している昇の心に、

 それでもまだ『諦めない心』は芽生えない……。


 優秀な兄と、

 落ちこぼれの昇とでは、根本的に出来が違う(・・・・・)


 だから、

 昇の手元にはまだリセットボタンがあった。

 それを押せば……楽になれる。


 また……イチから繰り返すことになるリセットボタン。



『……諦めンのか?』


 ……またかよ……っ。


『また……?』


 そうだよ。また(・・)だよ……ッ、

 どうせ、またさっきと同じこと言うつもりなんだろッ?


『また……?

オレは今ここ(・・)にいることを、さっき気付いたばかりだぞ?

それで、もう(・・)オマエになんか言ったのか?』


 言っただろ?さっきだよッ!

 代わってやろうかって言っただろッ!


『代わる?

いいや、代われなかった(・・・・・・・)じゃないか?』


 ……は?


『代われなかっただろ?

あの変なでっかい惑星が現われてから、

様子のおかしくなってきたお前を、オレが無理やり白状させた時だよな?


あの後すぐになって、

俺とお前、一緒に走って、

お前を選んだヤツ(・・・・・・・・)を探しに行っただろ?』


 ……あ、ああ……。

 あの時(・・・)の、ことか……。


『それで、

ソイツを探す道すがら、お前は立ち止まった。

家の近くの川沿いの道だったよな?

そこでお前は立ち止まった。


いる(・・)って。


お前はそう言った。


オレには見えなかった(・・・・・・)


お前は「やめろ」と言ったな?

ソイツが、オレの無防備な目に、闇の指で突こうとしてる、って、


それでもオレには見えなかった。

だから俺は、姿が見えないソイツに言った。

『なんで、オレの弟を選んだんだッ?』ってッッ!


そしたらソイツは、オマエの口を使ってこう言わせた。


「光よりも速いものを答えて見せろ。

そうすれば君を選んであげよう。

ちなみに、

その子には、既にそれが分かっている」……ってな』


 昇は、ただ黙っている。


『それを本当に知っているのか?ってお前に確かめたら、

ソイツはお前に、それをお前に言わせたら、オレにはその資格が無くなると言ったらしいな?


お前の代わりにオレが転星そっちに行く、っていう資格をだ。


……そして、オレは……やっぱり答えられなかった』


 昇の押そうとしているリセットボタンの遥か先に……、

 そう言って、

 ポケットに手を突っ込んで、気取って立っている少年がいる。


 昇よりも背の高い、下に尖がった顔の高校生ぐらいの少年だ。


 常に半野木昇の先を往く者。

 昇にとっては邪魔な存在。

 半野木兄貴(あにたか)……。


『そして、その時だ。

俺にも聴こえた。

確かに!

〝ほら、やっぱりダメだったろう?〟って言った、あの男の声(・・・)をッッ!!!』


 深い闇の声だった。

 その深い闇の声を、昇の兄も確かに聞いた。


 その声に向かって、昇の兄、半野木兄貴は吠えていた。


 ふざけるな!オレの弟を連れて行くな!

 こんなワケの分からない事に、オレの弟を巻き込むなッ!と。


 気持ち悪いぐらいに豹変して、

 昇の兄は人目もはばからずに、

 誰もいないところで、そう叫び続けていた。


『……代われなかった(・・・・・・・・)んだよな?

オレは、お前と代わってやれなかった……。

いつからだ?

いつから、光より速いものが分かってた?

……だけど、

その答えを、

後でお前から聞いた時でも、やっぱりお前の答えを信じることができなかったからな……。

オレは……。

結局……同じか。


どうすれば……、

いつも心配になる、お前と代わってやれたんだろうな……?』


 …………、キモイんだよ……。


『どうすれば、

また、そこで諦めようとしているお前と代わってやれるんだ?』


 ……キモイんだよ。


『……俺が、お前の代わりにそこに居たら……、

俺だったら……

また、そこで諦めずに立つことが出来るのかな?』


 キモイんだよッッ!


 昇が苛立ちに任せて、リセットボタンに手を伸ばす。


『……要がさ……』


 あん?


『要が……お前の部屋をよく見てる』


 ああ?


『お前がいなくなってから、お前の部屋の前でよく立ち止まって見てるんだ。

そしてお前の部屋のドアをコンコンと爪先で軽く突っついて蹴っている。

どうすりゃいい?


オレは最近、アイツと話すことが出来ないでいる。

アイツと話をするとイヤでもお前のことが出てきちまうからだッ!

母さんも、最近はお前の好物しか飯を作らない。

お前、しし唐の天ぷら、好きだったよな?

どうしてくれんだよ?

お前の所為で、夕飯の天ぷら、いつもシシ唐しか出てこないんだけどッ?

オレはエビが喰いたいのにッ!

母さんは、絶対にしし唐しか揚げやしないッ!

そして、いつもお前の席には、お前のご飯が用意されてる……っ』


 ……だったらさっさと、あのヒステリーなクソババァに言っとけよッ?

 今も兄キが隠してることを全部さッッ!


『……。

……もう一人(・・・・)、いたよな?』


 あぇ?


『もう一人、お前と一緒に居なくなった子(・・・・・・・)がいただろう?

かなり、かわいい子だったよな?

写真見たぞ?

その子の家族の人たちにも会ってきた。

知ってるか?

もう今じゃ家族ぐるみなんだぜ?

その子の家族とおれたち?』


 ゲッ。


『あと、

お前の学校の子も時々、家に顔を見せに来てるんだけどな。

なんだよ?お前。

結構、女の子にモテてるじゃないか?

知らない子も時々、来てるぞ。

一度も一緒のクラスになったことがないのに気になってたそうだったからな?』


 えっ?そんな子いたっけ?誰だよっ?


『知りたかったら、さっさとこっちに帰ってこいッ!

みんな……、待ってるからな?』


 ……頼みがあんだけど?


『ん?なんだよ?』


 教室のオレの席に、

 菊の花を一輪、

 兄キからウチのクラスの教室のヤツラに贈ってさ、

 花瓶に挿して飾っといてくれって頼んどいてくんない?

 黄色いヤツな?

 それで……帰ってきてやるよッ!


『……お前、本当に悪趣味なやつだな……ッ』


 そんだけ、おれはお前らのことが大嫌いだって事だッ!


『それやれば……、ちゃんと帰ってくるんだろうな?』


 ……ああ。


『なら、やっておく。

帰ってきたらタダじゃ置かないから覚悟しとけッ』


 兄貴が笑って言うと、

 昇は今度、うつ伏せに倒れたまま、後ろを気にして口を開いた。


 ……要……。


 昇が言うと、

 昇の遥か後方で、しゃがんで座っていた小学生ほどの少年がビクリと反応する。


 ……お前、おれに帰ってきてほしいのか?


 昇の声に、少年は気まずく無視したまま地面を見ている。


 もし、おれに帰ってきて欲しかったら……、

 お前、これから母さんに『弟が欲しい』って言え。


 非情な次兄の声に、

 末弟な児童の子供はまだ、絶望的な顔しか作れない。


 ……母さんに、そう言え。

 それで母さんに何か言われたら、俺に言えって言われたって言え。

 『弟が欲しいッ!』って言えば、おれは帰ってきてやるって言われた、ってさ。

 それを母さんたちに言えば……帰って来てやるよ……。


 力なく言って、昇は……体を動かした。


 昇のシモベが……弟を見ている。


 その視線の意味が、昇にはよく分かっていた。


 昇が役立たずになったら、次はこの弟の番なのだと。

 シモベの目はそう言っている。

 昇のシモベが、美味しそうに昇の弟を見つめてそう言っていた。


「……させねぇよッ……」


 伸ばして、

 リセットボタンを押しかけていた昇の手が震えて握って、

 拳を作った(・・・・・)


 諦めが……意味のない怒り(・・)に移り変わる。


カナメは、……まだ小学生なんだよッ!

そんなまだ小学生にッ、こんな目に合わせられるかよぉッッ!!!」


 ゆっくりと起き上がって……立ち上がった(・・・・・・)


『……なんだよ。

お前……、無傷・・じゃないか……』


 笑っている声が、貧血(・・)の昇の足元をフラつかせる。


「……当たり前だろッ?

おれは……っ、痛いのはイヤなんだよッ」


 服にだけ(・・・・)穴の開いた、血まみれの格好で、

 体に傷一つない完全に無傷な昇が疲れ切った様相で立ち上がっている。


『もう……代わらなくていいんだな?』


「最初っから、テメェにはそんな資格ねえだろッ、クソ兄キッ」


『やれそうなのか?』


「知らねぇよッ!

やるしかねえだろッ?

やらなくっちゃっ、

やらなくっちゃぁさァッ!」


 今度は弟が、自分と同じ目に合う……。


「おれはいいッ。

でも要まではダメだッ!要にまで、次の番(・・・)を回させやしないッ!

おれで最後だッ!

おれが最期だッ!最後にしてやるッ!


だからまだッ、おれはここで終われないッ!」


 奮い立って芽生えた戦意に応えてッ、

 攻撃が来たっ!


 真理エメトの攻撃だ。

 無慈悲な威力の乱れ撃ちの攻撃が、

 暗い裏通りごと昇を巻き込んで乱射して破壊し、爆煙を充満させる。


魔動マキスッッッ!!!」


 風を自分の中心から破裂させて、飲み込む爆煙を振り払った。

 辺り一面、先ほどと同じ、

 破壊される前の光景が無事に何事もなく広がっている。


『最後に一つ……、いいか?』


「なんだよ?」


『要ともう一度、以前と同じように話がしたいんだが……、どうすりゃいい?』


 情けない兄の物乞い言葉に、昇は盛大に顔を顰めた。


「だったら、ケンカでもしておけよッ。

おれはアイツとはケンカしかしてこなかったよッ!

知ってんだろッ?」


『そう言えば、オレも、

お前とはいつもケンカしかしてこなかったか……?』


「当たり前だろ?

つーか、おれは今まで、お前ら家族全員とはケンカしかしてこなかっただろうが?

お前ら、

おれがいなくなってから、ケンカひとつもしてねぇのかよッ?」


『……して……ないな。

そうか、ケンカか……。

そいつは難しいな……。お前とはいつも簡単にケンカできてたのにな……』


「おれとケンカしていれば、お前ら家族はいつでも仲良くすることができてたからなッ?」


『お前のおかげだったか、ウチの円満の秘訣は……』


「今さら後悔してんのかよ?」


『いや』


「?」


『だったら、すぐにお前が帰って来れば、また元通りになるってワケだろ?』


「無事に帰ってくればなッ」


『帰って来いよ。待ってる』


「キモイんだよッ!」


『だから……帰ってこい』


「生きてたらなッ!」


 そこで……声が途切れて、兄の姿もキレイに消えた。


「要も……、

いつまでも……しゃがんでんなよッ。

立てよ。立って兄キとでもケンカしてろッ。

おれの弟だったら、おれの兄キとケンカでもハデにしてろよッ!


そうすりゃ、おれもヤキモチ妬いて帰ってくるかもなッ?」


 少年が顔を上げる。

 上げたような気がする。


 ……そこで、弟の姿もキレイに消えた。


「……日本むこうは今……、夜か……」


 呟いて前を見る。


〝行けるのかい?〟


 ちょっと、著者ワタシからも彼に声をかけて見た。


「なんだよ。さっきからみんなしてさ?

著者さんもぼくになんか、まだ用があんの?」


〝……キミに残念なお知らせがある。

先日の大阪の府知事選と市長選挙のアレ、きみが助言した通りにはならなかったよ。

まったく、アレ()、キミの言う通りにでもなっていれば?

この虚構の存在感をさらに増すことができていたハズなのにねぇ?〟


「名古屋は?」


〝え?〟


「名古屋はどうなったんだよ?

大阪の結果なんて、名古屋にとってはどうでもいいんだよッッ!

あれは大阪選の知名度を利用しただけなんだからさッ。

それよりもッ!

肝心の名古屋の地方選はどうなったんだよ?」


〝……、

……それがヒドイことに、

名古屋市議選の投票率が過去最低の32.87%で、

愛知県議選がこれまた過去最低の37.01%だったよ……?〟


「たくッ!

沖縄や大阪なんて他所さまの選挙の事、どうこう言う資格ねぇじゃんかよッッッっ!!!!

まず自分とこの投票率から上げないとさァッ!

説得力、全っ然ッねぇよッッッッ!!!!」


〝いや、まったく面目ない〟


「やっぱり、まだ知らないんだね?

白紙票は、無効票じゃない(・・・・・・・)ってコトをさッ……?」


 そう言って、昇は我々(・・)に向く。


「白紙票は……マクスウェルの悪魔に一票を入れるってコトなんだよねッ?」


〝そうだな。

選挙での白紙票は、

その時の有効票(・・・)の効果を薄める(・・・)効果があるッ!〟


「それが白紙で一票を投票した時の、真の白紙票の効力ッッ!

少しでも想像してみれば分かるのにさッ!

投票率100%で白紙の無効票が実際に60%もあったらッ!!!!

他の有効票なんて紙屑も同然だッッ!!!!

すぐにそんな有効票なんて、

フラフラ優柔不断な幽霊の大量な無効票で飲み込むことが出来るッッ!

この重大な事実がッッ!

ただ『投票率が低い』ってだけ(・・)じゃ、分からないんだよね?

無効票でちゃんと数字として見せつけてやらないとさッッ?

60%もある白紙の浮動票を数字で、確実に見せつけることッッ!!!!

これって、脅威なんだよ?

特に?

選挙で、立候補者として出てる人たちにとってはねッ?」


 だからみなさん?せめて選挙にはちゃんと行って、白紙票には入れましょうね?

 チビリマスカラ?

 悪魔を見た立候補の人たちが?


「……さて……と……。

もう現実そっちからの言いたいことは、それだけで終わりかな?」


〝ん?

ああ、そうだね?

これぐらいだ。

ここから先は見させてもらうよ?

きみの『やり方(・・・)』というものをね?


……しかし、

もう、リセットボタンはいいのかい?〟


「うん、もういいよ。

まだ、赤ん坊(フリダシ)には戻れないッッッ!!」


 昇の倒れていた先にあったリセットボタンが消えている。


 3.1415926535……、

 7.9695184575……、


 299792458……、

 811318652……、


 256813.1415926535……、

 854297.9695184575……、


 ……3.14は4.13……。


 今を諦めても……それでもまだ、立ち上がるしかないのなら……?


 そうッッッ!!!!!!


「……だから(・・・)、……始めるよ。


全軍、(オールプレインス)…生きてる?(ステイルアライブ)


『昇ッ?』


 昇の声でクベルたち、許約者ヴライドたちが一斉に反応する。


「……ぼくは、

これから、許約者そっちの一つだけ『空いている認証』を騙すッ。

それで、

そっちにいる十一人のヒトたちとは対等に渡りあえる事ができるようになるはずだ。


行くよ?」


 対抗する手段を探しながら、


 手に持っていた赤い古びた端のほつれた栞を柄に握って、昇は見据える。


『……ッ?

認証を……確認した……?

アウスを解放できる?』

『覇ッ(ヴァラハ)……?!』


「……これで……いつも足りてなかった許約者全員(・・)は揃ったかなッッ?


いけそう?

できれば黒と白以外の動物の人たちの相手は、

許約者そっちで、お願いしたいんだけど?」


『残る二体の、羊と山羊は……?』


「それはぼく(こっち)で相手をする。

真理を素手で操るヤツラだッ!


今のぼくでも……かなり出遅れてる……ッ!」


『それでもやるのか?』


「やらなくちゃ、始まらないでしょッ?

それに、ソイツラ二体の奥にいるヤツ()もきっとすぐに出てくるからッ!」


『コイツラの援軍がッ?』


「援軍じゃない。たぶん親玉だッ!

一人か複数かまでは分からないッ!

でも出てくるよッ!

それだけは覚悟しといてくれッッ!!」


『この転星ほしを創った神ってヤツかッ』


「それは違うッ、

たぶん、あのヒト(・・・・)は、出てこない」


『何ッ?

どういうことだッ?』


「あのヒトはまだ出てこないよ。

そういう人じゃないから、あの人は。

だからまずは、この目の前の敵から何とかしないとッッ!!!」


『……だから、

始める(・・・)んだなッ?』


「うん。


全許約者ッ(オールプレインス)ッッッ!

散開準備ッ(ハブア・ディスポーズ)ッッッッ!!!!!」


 そして、始まる……。


「出撃ッ(ディスメスト)ッッっっ!!!」





 警告!!


・この今回のお話には「残酷な文章表現」及び「身体欠損」を思わせる文章描写が、

『医学的』及び、一般的な新聞報道などによる『一般的な報道表現』方法等を用いて存在しています。

 その様な文章表現に少しでも苦手な方は、今更ながらで大変、恐縮ではありますが、このお話を読まれることは絶対にお控えください。


※この今回の文章表現は全て「小説家になろう」運営さまのR規制ガイドライン(当話投稿日付けまでの)に沿って、現在のキーワード該当作の内容に相応しくあるように、著者なりに構成させて表現、描写しています。

 


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