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*第三話*
それから日がたち、とうとう卒業式となった。
「小学校で学んだことを生かし」
「未来に向かって進んでいきます」
「私たちは」
「立派な中学生になります!」
そして、卒業式は終わった。
「A中の制服着心地よかったよ。うちも行きたかったな。」
悔しそうに、羽菜が言う。
「羽菜の分も頑張るから!」
私は、意気込んだ。羽菜も、笑ってくれた。
二人で笑い合っていたら、急に今までのことを思い出してうるっときた。
でも、最後で泣いてはいけないと思い、買ったばかりの卒業式用の服
の袖でそっと拭いた。
「また今度ね!うちも頑張るから。」
「また会おうね!」
これで、私の小学校生活の幕が閉じた。