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第47話 古すぎでないか?

〜〜〜〜寝室〜〜〜〜


風呂場で覗き魔を発見してしまったあの後、俺の絶叫を聞きつけた祖母ちゃんの手によって覗き魔達は全員捕獲され、皆そろって説教されていた、いわく『普通逆だろ?』、『騒がしいから覗くのではなく一緒に入れ、もしくはばれずに覗け』など・・・何故か覗きするなとは言わない祖母ちゃんに不満を言うと『覗かれるのが嫌ならトラップなり何なりして防ぐ、修行にもなる』っと実にスパルタな返事をいただいた・・・風呂嫌いになりそうだよぉ・・・




「あっがり〜♪」


「またですか!?」


「むぅ〜!!もう5回連続で一抜けですよー!!」


「タマモさん強すぎです・・・」


「あらあらぁ〜」


「・・・・・・」


そして、現在は夜11:00、風呂と夕飯を済ませ自由時間の真っ最中だ、疲れていたのでさっさと寝ようとした時『合宿といえば夜更かしよ!!』っと俺とタッくんの部屋に母さん&若菜さん&美佳達降臨、それから約2時間遊びまくっている。

ちなみに今はトランプの王道ババ抜きの最中だ。


「・・・なぁ皆、そろそろ寝ないか?」


慣れない修行のせいで俺の体力はほぼ0、早く寝て明日に備えたいのだ。


「なっ!!ゆ、雄ちゃん寝るだなんて!!そんな、まだ早いわよ・・・それにみんなでなんてそんなこと・・・は、恥ずかしい!!」


「何を想像したか知らないけど、俺は母さんの頭の方が恥ずかしいぞ」


こら、お前らも顔を赤くするな、タッくん苦笑いしてないで止めろ。


「むぅ〜寝るって、雄ちゃんまだ11時じゃない、最近の小学生の低学年だってもっと起きてるわよ」


「最近の小学生睡眠事情なんか知らないって・・・」


「・・・寝たら明日の朝、後悔することになるわよ」


「次は何しよっか!!」



眠気は飛んだけど、本気で怖かった・・・。



「ってなわけで、次は“王様ゲーム”よっ!!」


「古っ!?」


ものすごく久しぶりに聞いたぞ・・・。


「母さん流石にそれは・・・なぁ、みん・・・な?」


美佳達が俺を見ている、若菜さんが笑っている・・・あ、またか、またこのパターンか?


「反対です!!」


「「「「賛成です!!」」」」


「じゃあクジはあるから時計回りに引いていってね♪」


こうして俺達は王様ゲームを始めた・・・。


ちなみに俺の反対票は多数決によって理不尽にも打ち砕かれた。



鼻息荒くクジを引いていく皆、タッくんは苦笑いしながらも引いている・・・そして回ってくる順番、神様ほんとにいるなら助けてください何でもしますから。


『本当に何でもしますか?』


・・・ごめんなさいウソです。


『・・・・・・』


俺が幻聴との会話から帰ってくると皆が穴が開くんじゃないかというくらい俺の手の中に隠れているクジを凝視していた・・・そんなに俺を陥れるのが楽しいのか・・・。


「王様だ〜れだっ!!」


緊張の一瞬・・・頼むぞ神様!!


「やった!!私だっ!!」


美佳だった・・・。


神様あなたは鬼ですか・・・。


『いいえ、神ですよ?』


・・・・まぁまだ諦めるのは早い、俺の番号が呼ばれなきゃいいんだ。

俺の番号は“4”縁起がわるいなぁ・・・。


「うぅ〜やっぱりそっちだったかー」


「美佳いいなぁ〜」


「う〜ん・・・」


美佳が俺の手に隠されているクジを見ながら口を開く・・・ってやっぱり俺を狙うんだな美佳・・・だが確立は7分の1そう簡単に当たるものか、そうだろ神様!!


「・・・じゃあ4番の人が王様に抱きつく」


「マジっすかぁ〜!!」


神様やっぱりあんたは鬼だ!!


『だから神様ですってば!!』


「ほら雄二早くしなさいよ!!」


少し顔を紅くしながら催促する美佳・・・恥ずかしいならそんなこと言わなきゃいいのに。


「う・・・で、でもさ」


皆の目があるのに抱きつくのは抵抗が・・・


「王様の命令は絶対よ」


「うぅ・・・」


「早く!!」


「解ったよ・・・」


隣に座っていた美佳と向かい合う・・・。


・・・しかし、なんだ、こうやって改まって美佳の顔を見てみると、その、結構可愛いんだよな美佳って、子供のときは気にしてなかったけど・・・って何考えてんだ俺はっ!!


「い、いくぞ」


「う、うん」


紅くなるな!!可愛いじゃないか!!あぁ!!何も考えるな俺っ!!


“ぎゅっ”


「あっ・・・」


思考をごまかすように一気に美佳に抱きつく、そのせいか美佳が少し体を硬くしている。


「「「いいな〜美佳ー」」」


「美佳ちゃ〜ん、よかったわねぇ〜♪」


「雄ちゃん顔が真っ赤で可愛いわよ♪」


うっさいぞ外野!!あぁ!!恥い!!


「も、もういいか美佳?」


抱きつかれた時より緊張が解けたよう美佳に話しかける。


「ん・・・もうちょっと、このままがいい・・・かな」


「そ、そか」


そろそろ俺もその男の子なんで、女の子のやわらかい感触とかその他もろもろのせいで理性がやばいんですが・・・。


「ん、ありがと雄二」


リラックスしきったような美佳が俺から離れる。


「い、いやいや!!気にせずともよいぞ!!」


美佳の暖かさが消えて少し残念なような・・・理性がもって良かったような・・・。


「「「うぅ〜次こそわぁー!!」」」


「良い写真がとれたわぁ〜♪」


「むぅ〜何かラブな香りが香ったわよ雄ちゃん・・・母さん以外になんて許しませんよ!!」


うっさいぞ外野!!



「ハイってなわけで2回目♪」


「まだやるんか・・・」


とか言いながらまたクジを引いてしまう俺って・・・。


まぁ、さっき俺が指定されたわけだし当分俺は当たらないだろ。


「王様だ〜れだ!!」


一斉にクジを覗き込む皆・・・そして声が上がる。


「私ですわ!!」


薫子ですか・・・多分平気だろ・・・ね?


「では・・・・」


って俺狙いかよ!!そんなに俺の手の中を見ようとしても無駄だぞ!!透けないぞ俺の手は!!“3”なんて見えないはずだぞ!!


「それでは3番の人が・・・今度私の“家”で会食をすると言う事でいいですわ」


「俺かよ〜・・・ってそれだけでいいのか薫子?」


思っていたよりもずっと簡単で優しい命令に少し面食らってしまった。


「ええいいですわ♪」


(何たくらんでるのかしら薫子ったら・・・)


(・・・怪しすぎ)


(家でって強調してましたよね・・・)


(((・・・・・・)))


(そんな露骨な手は使ってこないと思うけど、一応警戒しておきましょう)


((了解!!))


「そんなんでいいなら俺としてはかなりありがたいんだけど」


「ええかまいませんわ♪やく、ではなく命令ですわね♪(・・・両親に会っていただくチャンス、親公認にしていただければ私に有利ですわ♪)」




「面白くないわねぇーもっと大胆な命令でも良かったのにぃー」


つまらなそうな顔するな母さん、俺に珍しく害のない罰ゲームだったんだぞ。


「まぁいいか、それとも、私が大胆なお手本を見せてあげようかしら・・・ではでは〜次〜♪」


ものすごく嫌な言葉が聞こえたんですが、気のせいでしょうか?



その後、皆1回ずつ(俺を除く)王様になり、なぜか皆俺に命令をしていった。

例で言うと・・・

・タッくん→僕の彼女をとらない。

良く分からなかったが、ものすごく怖かったのでしっかりと了承しておいた。

・摩耶→今度2人っきりでデート。

前に美佳と出かけていたのがうらやましかったらしい、可愛いじゃないか。

・若菜さん→今度誰かの写真を撮るのを手伝う。

・・・ものすごく嫌な予感がする。

・母さん→保留

・・・死んでしまうかもしれない。




そしてラスト一回戦・・・


「やった!!ボクだよ!!」


亜弥か・・・まぁ無理難題な事は言わないだろうから大丈夫だろ、ちなみに当たらないだろうけど俺の番号を言っておこう“2”だ。


そして、亜弥は俺の手に隠されたクジを凝視しながら口を開く・・・やっぱり俺狙いかよ、いいもん、此処まできたら何でもやってやるもん。


「じゃあ2番の人が、ボクを膝の上に乗せて、後ろからボクをぎゅってして、耳元で“好きだ”って優しく呟くで」


「・・・ちょっと待て!!」


「むぅ、それも良かったかも・・・」


「なっ!?亜弥さんそれはずるいですわ!!」


「お、お姉ちゃん大胆すぎ・・・」


何でもやるとは言ったがコレはいかんだろ神様!!


『いいのではないですか?』


返事するな俺の妄想!!


「王様の命令は絶対!!」


「うぅ・・・」


嬉しそうに笑いながら俺の膝に乗ってくる亜弥。


「ほ、他の案はないのか?」


「ディープキス」


「ぶっ!!ま、前のでいいです」


いつの間にこんな過激な子になったんだ亜弥・・・。


「い、いくぞ亜弥」


「ゆ、ゆっくりね?」


“ぎゅっ”


「うん・・・」


亜弥を後ろから抱きしめる、さっき風呂に入ったからか、ショートカットの髪から良い匂いがした・・・って何か最近匂いを敏感に感じるような・・・お、俺はそんな変態じゃねぇ!!


「ん・・・雄二、次・・・」


「はぁ〜・・・」


そんなに俺で遊ぶのが楽しいのかねぇ・・・


くそぉ〜!こうなったら俺の本気(演技)を見せてやる!!



雰囲気を変えて・・・大人っぽく・・・。


「“亜弥”」


亜弥の耳元に口を近づけ、出来るだけ艶のある声を出す・・・。


「え?な、なに?」


「“俺だけの可愛い亜弥・・・”」


「ちょ!え?雄二!?」


はっはっはっ、うろたえてますな・・・でも、まだまだ此処からだ!!


「“誰にも・・・渡さない”」


「ふぁ!?あ、あの?」


抱きつく力をちょっと強くする。


「“お前は俺だけの者だ”」


「ふぇ!?え?えぇ!?」


耳を真っ赤にしながら面白いくらいうろたえる亜弥、ちょっと楽しくなってきたがそろそろフィニッシュだな。


「あ、あのぉ、雄二ぃ?も、もうボク駄目に・・・」


「“好きだ亜弥・・・愛してる”」


“ちゅっ”


最後に軽く耳にキスをする・・・




ふりをする流石にそこまではしない、音だけだ。




・・・しかし、終わってみて気づく・・・やりすぎたか?


視線を前に移すと皆が俺と亜弥をみてボーっとしている・・・いかんやりすぎで引かれたか。


「えっと、その・・・」


どうにかしてこの空気を変えねば・・・ってあれ?

後ろからで亜弥の顔は見えないが明らかに、異様なまでに紅くなっている亜弥に気づいた。


「あ、亜弥?」


ボシュン!!


漫画みたいに湯気頭から出て俺の腕の中でぐったりとしてしまった・・・って


「むきゅ〜〜」


「あ、亜弥ぁ〜〜〜!!!!!」


「雄二かっこよかった・・・ってあ、亜弥!?しっかりして!!」


「きゃ〜〜〜!?亜弥さん!?お気を確かに!!」


「お、お姉ちゃん!!は、鼻血が!?」


「はぁ〜雄二やりすぎ」


「むぅいつの間にあんなテクニックを・・・」


「良い動画がとれたわぁ〜」



こうして修行1日目は終わりを告げ・・・



タマ

「雄ちゃん!!」


「ハイ!!」


タマ

「いくらなんでもやりすぎよっ!!」


「ごめんなさい・・・流石にやりすぎました」


タマ

「まったく、母さんにもしたことないのに・・・」


「は?」


タマ

「母さんにもしなさい!!布団で!!」


「・・・は?」


美・薫・魔

「「「タマモさん!!それは許しません!!」」」


タマ

「いいのよ!!親子愛なのよ!!」


美・薫・魔

「「「駄目です!!」」」



タマ・美・薫・魔

「「「「がるるる!!!!」」」」



まだ夜は長そうです・・・。

近状報告、一応死んでません、PCは1度死にましたが・・・なかなか更新が出来ません、話の出来も悪いですし・・・どうにかならないでしょうか・・・(泣)


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